ミッキーマウス Photo: Lafargue Raphael/ABACA/Shutterstockミッキーマウス Photo: Lafargue Raphael/ABACA/Shutterstock

ディズニー社は、55億ドル(約7200億円)相当のコスト削減を目指し、7,000人の従業員をレイオフ(一時解雇)する。

米時間2月5日(水)、ディズニー社CEOのボブ・アイガーは、同社の第1四半期決算説明会において、「我々は約7,000人の従業員を削減することになる」と発表。「これは、私たちが現在直面している課題に対処するために必要なことですが、私はこの決定を軽々しく行うものではありません。私は世界中の従業員の才能と献身に多大な敬意と感謝を抱いており、これらの変化が個人的に与える影響に留意しています」と述べた。また、7,000人は全世界の従業員の約3%に相当するという。

これを受けディズニーは、組織をディズニー・エンターテインメント、ESPN、ディズニー・パークス・エクスペリエンス・アンド・プロダクツの3つのユニットに再編成する予定であることを発表した。

ディズニーの株価は、アイガーの人員削減とコスト削減に関するコメントを受けて、8%も上昇した。その後、時間外取引で株価は小幅に上げ幅を縮小し、約5%上昇した。

今回の大幅な人員削減には、動画配信サービス「ディズニープラス」の加入者減少と赤字が影響しているようだ。

インドのブランドである「Disney+ Hotstar」(インドで既存のサービスであるHotstarを利用して、有料層を共同ブランド化するもの)で、インドプレミアリーグのクリケットトーナメントが配信されなかったため、「ディズニープラス」の加入者は第1四半期に若干の減少を示した。

ストリーミングの損失は、第4四半期の15億ドル(約1970億円)の損失に対して、第1四半期は11億ドル(約1446億円)に縮小した。

アイガーは、この新しい戦略的組織について、「より費用対効果の高い調整と合理的なアプローチで事業を行うことになり、特にきびしい経済環境の中で、より効率的に事業を運営することを約束する」と述べている。

アイガーは、コンテンツの意思決定と業績の間に直接的な関連性を持たせるというコミットメントを強調。また、「ディズニープラス」は、2024年度末に黒字化を達成する予定であると述べた。