マイケル・ジャクソン photo : Jackson/Mediapunch/Shutterstock
マイケル・ジャクソンの伝記映画の製作が報道されたが、これにドキュメンタリー『ネバーランドにさよならを(原題:Leaving Neverland)』の監督ダン・リードが非難している。
2019年に公開された『ネバーランドにさよならを』は、マイケルの自宅「ネバーランド」で幼少期にジャクソンから性的虐待を受けたと主張する2人の男性に焦点を当てた作品だ。このドキュメンタリーは批評家や観客から絶賛された一方で、マイケルの遺族や長年のファンからは、彼が誰かを性的虐待したことはなく、ドキュメンタリーは悪質なウソをまんえんさせていると主張し、大論争を巻き起こした。
そして最近、マイケルの伝記映画『マイケル(原題)』の製作がスタートし、監督は、アントワーン・フークアが務めることが決定。マイケル役は、彼のおいっ子であるジャファー・ジャクソンが務める。
この報道があった後、リードは『ガーディアン』紙の論説で、今度の伝記映画は、性的虐待の汚れた歴史を持つ男を美化するものだと非難している。「誰も、子どもをレイプした男を美化するこの映画を『キャンセルする』なんて言わない。映画製作者に言いたいのは、30代の大人であるジャクソンが子どもの手を取って寝室に連れ込む瞬間をどう表現するのか、ということだ。次に何が起こるかをどう描くのか。ジャクソンが少年と寝ることを好んだという疑問を避けることによって、児童性的虐待の生存者数百万人にメッセージを送っているんだ。そのメッセージとは、『小児性愛者が十分に金持ちで人気があれば、社会は彼を許すだろう』というものだ」とコメントした。
マイケルの伝記映画がどの程度深くこの問題に焦点を当てるのかは、今のところ不明である。