ハリー・スタイルズ Photo: David Fisher/Shutterstockハリー・スタイルズ Photo: David Fisher/Shutterstock

英人気ボーイズグループ「ワン・ダイレクション」のメンバーで現在はソロ歌手・俳優として活動しているハリー・スタイルズが、「第65回グラミー賞授賞式」年間最優秀アルバム賞を含む2部門に輝いた。

ハリーは日本時間2月6日(月)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナにて開催された世界最大の音楽アワード「第65回グラミー賞授賞式®」に出席。同授賞式では、全身キラキラの揺れるフリンジがついた衣装で大ヒット曲「As It Was」を生パフォーマンスし、会場を大いに盛り上げた。

ハリー・スタイルズ

ハリー・スタイルズ、「第65回グラミー賞授賞式」で大ヒット曲「As It Was」を超キラキラ衣装でパフォーマンス! 回転するユニークなステージで転びかけて思わずヒヤリ!?[動画あり]

2023年2月6日

ハリーは本グラミー賞にて、主要3部門含む6部門にノミネートされており、アワード序盤には、アルバム「Harry's House」が「最優秀ポップ・ヴォーカル・アルバム」を受賞。2021年以来、自身2度目のグラミー獲得となった。

ちなみに「Harry's House」というタイトルは、ハリーが日本滞在中に聴いて気に入ったという、細野晴臣のアルバム「HOSONO HOUSE」(1973年)のタイトルをオマージュしたことを以前本人が明かしている。

先述にもある通り、主要3部門「年間最優秀レコード」「年間最優秀楽曲」「年間最優秀アルバム」にノミネートされていたハリーだが、前述の2つはリゾ(「About Damn Time」)とボニー・レイット(「Just Like That」)が獲得。またこの日、アメリカを代表する歌姫ビヨンセがキャリア通算32回のグラミーを受賞し、グラミー史上最多受賞記録を更新するという快挙を成しとげたことから、「年間最優秀アルバム」は、ビヨンセやイギリスの歌姫アデルがらが受賞するのでは?といった声が多数あがっていた。

しかし、そのような予想を華麗に裏切るかのように、ハリーは「年間最優秀アルバム」を受賞。授賞式ラストで見事な番狂わせを起こした。

当の本人はというと、自分の名が発表されるや、「まさか自分が…」といった様子で顔を両手で覆い、しばし茫然。その後、ステージに上がったハリーは堂々とした姿でスピーチを披露。その様子を、ハリーの友人リゾや、同郷のアデル、クリス・マーティンらもうれしそうな様子で見守った。

「すごいですね。私の人生の様々な時期に、この部門すべてのアーティストからすごいインスピレーションを受けました。一人でいるとき、この部門の全員(の楽曲)を聴きました。今夜のような夜には、音楽にベストなものなんてないと思い出すことが重要だと思います。この会場にいるアーティストたちは、スタジオで音楽を作るときに『賞をどうやったら取れるか』なんて考えて決断している人はいないと思います。とっても感謝しています。(この賞を)コラボレートした人にも渡そうと思います。今回のことは私のような人間にはめったに起こらないことです。とてもうれしいです。本当にありがとうございました」

ビヨンセ、アデルといった強者たちをおしのけ、「年間最優秀アルバム」に輝いたハリー。これは、アイドル出身のハリーが一人のアーティストとして正式に認められた瞬間、そして歴史が変わった瞬間でもあった。

なお、ハリーは、今回年間最優秀アルバムに輝いた「Harry's House」を携え、2023年3月24日(金)、25日(土)に有明アリーナで来日公演を行うことが決定している。3度のグラミーに輝いたハリーの約5年ぶりとなる来日公演はまちがいなく盛りあがることだろう。