「こういった報道については明文化されたルールがあるわけでなく、あくまでもケース・バイ・ケース。例えば、首謀者が名乗っていたのが実在する有名人の名前だったり、公序良俗に反するようなニックネームだった場合、その名前は伏せられたでしょうし、まったく特徴のない仮名だった場合も、同姓同名の人間に迷惑がかかる恐れがあるので、こちらも伏せられた可能性が高いです。
しかし今回の場合、大型犯罪組織の主犯格が超人気漫画の主人公を名乗っていたというのは、これも立派なニュースです。一部の報道機関は当初、“人気漫画のキャラクターを名乗る…”といった表現をしていましたが、徐々に『ルフィ』と名乗っていたことが明かされ、隠す意味がなくなってしまった。報じる側の都合ですが、『連続強盗事件が…』と報じるより、『ルフィが…』と報じる方が、引きが強いという事情もあります」(大手紙記者)
報道には常に客観性が求められるが、インパクトを求める上で情報を取捨選択するのは致し方ないということ。情報の受け手としても、事件のストーリーを掴む上では、そのほうが有り難いかもしれない。
しかし『ONE PIECE』のファンにしてみれば、凶悪事件のニュースに主人公の名前が登場するのは腹立たしいはずだ。『ONE PIECE』の版元の出版社はなぜ動かないのか。
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