推し活をマンガで分かりやすく解説!Danmee(ダンミ)では、編集部や読者の推し活中に起こった事件などを漫画化!今回は、コンサート後に起こった驚きのエピソードをご紹介いたします。


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今回は、あるK-POPアイドルのコンサート終わりに体験した驚きのエピソードをお届けいたします。

<あらすじ>
2017年の春、あるK-POPアイドルグループの来日コンサートに参加することになった私。
そのK-POPアイドルグループの来日自体は約4カ月ぶり。
しかし、その間、グループは既存の所属事務所から新たに独立した事務所に移籍。また、それまで日本活動を支えてきた運営会社との契約終了により、今回から別の会社が日本活動を受け持つことに。このコンサートは、新体制でのスタートダッシュだったのです。
4カ月ぶりのコンサートを堪能し、特典会(チェキ会・サイン会)の会場に移動しようとした時、珍事件が発生しました。

違反行為をした覚えがないのに‥コンサート後、マネージャーから声をかけられた!?

待望の来日公演ということで、この日のコンサートはメンバーもファンも気合が入っていました。私も手作りの応援ボードとペンライトで一生懸命応援!久しぶりに楽しい時間を過ごしました。

公演は無事終了。特典会会場に移動するため、荷物をまとめていた時でした。

「すみません、ちょっといいですか」と、韓国語で声をかけられたのです。顔をあげると、そこにいたのはなんと、アイドルグループのマネージャー。

その瞬間、「私、もしかしてコンサート中になにかやらかした‥?」「ルールを守って鑑賞してたはずなんだけど‥」と、様々な考えが頭を駆け巡りました。

動揺した様子の私を見て、マネージャーさんは少し申し訳なさそうに切り出しました。

「実は今回、メンバーと僕とスタイリストだけで来日したのですが、僕たち日本語ができないんです」

その話を聞いた私は「そうなんだ‥でもなんで私にその話をするんだろう」という考えしか浮かびませんでした。なぜなら、今までの来日活動では、日本の運営会社のスタッフ数名が通訳としてついていたので、今回もそのような形で進行すると思っていたからです。

マネージャーさんは「日本のスタッフに通訳をお願いするつもりだったのですが、別のグループがこの後公演をするので、1人はそっちに行ってしまうようなのです」と話します。

今回から運営が別会社に変わり、どうやら日本のスタッフは2名しか来ていないようでした。

「まあ、でも、もう1人いるから大丈夫か」と思ったのも束の間、マネージャーさんは衝撃の一言を放ちました。

「通訳をお願いできないでしょうか」

特典会の通訳をお願いされた私。(イラスト:corim)

私が韓国語を勉強しているという情報をどこから聞き入れたのでしょうか。私に通訳をお願いしてきたのです。思わず大きい声で「えっ!?私ですか?」と返してしまいました。

ですが、マネージャーさんは本当に困った様子。通訳をお願いされるのは初めてのことだったので、正直戸惑いました。しかし、大好きなアイドルグループの待望の来日公演。ファンとの交流を楽しんでほしいという気持ちから、通訳を引き受けることを決意しました。

「私でよければ‥」と告げると、「ありがとうございます!それでは早速、特典会会場の整列をお願いできますでしょうか」と話すマネージャーさん。

私は思わぬ急展開に当惑しながらも「わ、わかりました」と答え、特典会会場に移動。公演中の掛け声並みに大きな声で「〇〇さん(メンバーの名前)の特典券をお持ちの方はこちらに(整列)お願いします」と呼びかけたところで、いよいよ特典会がスタート。

日本のスタッフ1名は特典券販売、スタイリストさんは特典券回収、マネージャーさんはチェキ撮影とサイン会の剥がし、そして私は通訳という形で進行していきました。

そして、約30分の特典会が終了。結局私自身は、サイン会やチェキ会に参加することはできませんでした。

しかし、勉強してきた韓国語を生かして、推しとファンの方々との間で通訳をできたということは、私にとってかけがえのない思い出となりました。

荷物をまとめて帰り支度をしていると、なんとメンバーが私のもとへ。

「今日は本当にありがとう。お礼をしたいから、最後にみんなでチェキ撮ろうよ」と声をかけてくれたのでした。

後日談

その後、このK-POPグループは解散してしまいましたが、メンバーの1人が新しいグループに加入。そのグループが今回、来日公演をすることに。久しぶりに、そのメンバーとファンに会いたいという気持ちで、コンサートを見に行くことにしました。

ステージ上から、私の姿を見つけてくれたメンバー。公演中のMCタイムで、わからない単語があったようで「これ日本語でなんて言うの?」と私に質問。あの頃のことを覚えてくれていたようで、懐かしい気持ちになりました。

(イラスト:corim)