日本では知らない人がいないほどの有名企業でも、その社名の由来を知っている人は少ないのではないでしょうか。今回は、「ユニクロ」、「シャープ」、「任天堂」の3つの名前の由来について解説します。

ユニクロのブランド名の由来

ユニクロは、日本を代表するアパレルブランドです。日本国民の洋服ダンスを覗けば、1枚はユニクロの衣料が入っているといっても過言ではないでしょう。そんな大人気ブランドの「ユニクロ」という名前の由来をご存知でしょうか。

ユニクロは「ユニーク・クロージング・ウェアハウス(UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE)」を略したブランド名で、直訳すれば「どこにもないこの店だけの服がある倉庫型店舗」という意味です。

社名が持つ意味のとおり、ユニクロは素材調達から企画、生産、販売までの一貫したプロセスを自社で行う「SPA(製造小売業)」の強みを活かして、「ほかでは買うことのできない良いカジュアルファッション」を自由に選んで、リーズナブルな価格で買うことができるブランドになっています。

ユニクロは、創業者の柳井正氏がアメリカを視察した際に出会ったセルフサービス方式のカジュアルウェアショップにアイデアを得て、始まったといわれています。

今や世界のアパレル製造小売業第3位の企業にまで成長したユニクロ。これからも改革の歩みを止めることなく、新しいアパレルビジネスの姿を見せてくれるでしょう。

シャープの社名の由来

シャープ株式会社は、「目の付けどころがシャープでしょ。」というキャッチコピーで一世を風びした、独自の視点で開発した製品が人気の電機メーカーです。その社名「シャープ」が文房具「シャープペンシル」に由来すると聞けば、驚くかもしれません。

「シャープ」の創業者である早川徳次氏は、苦労しながら金属加工の工場を立ち上げた人物です。当時、アメリカで考案された芯を繰り出して使う鉛筆を丈夫で長持ちする金属製のものに改良し、「エバー・レディー・シャープペンシル」と名付けて売り出したところ、欧米で大人気商品となります。この商品名が社名の由来となりました。

その後、1923年の関東大震災ですべての工場を失いますが、シャープと名付けた国産ラジオ第1号を生み出しました。戦後は、他のメーカーに先駆けてテレビの本格生産を始めるなどして日本を代表する家電メーカーに成長し、1970年に社名を「シャープ株式会社」に変更しました。

現在の「シャープ」は早川氏の「誠意と創意」の精神を原点とする「Be Original」という言葉をコーポレート宣言としています。これからもシャープらしい創意あふれる製品を生み出してくれるでしょう。