老後の生活費に不安を感じる人が増えています。

老後破産したら生活保護を受ければよいという意見もありますが、本当にそうでしょうか。また、その場合いくら支給されるのでしょうか。

老後破産に備えるために、生活保護への理解を深めておきましょう。

生活保護とは

生活保護は、資産や能力を活用しても生活が困窮する人に対して必要な援助を行う制度です。健康で文化的な最低限度の生活を保障するため、状況に応じて生活保護費が支給されます。

生活保護を利用したい場合には、居住している地域を管轄する福祉事務所に相談・申請を行います。

生活保護を受けるための条件

生活保護を受けるには、資産や能力など以下の4つの活用が求められます。

✓資産の活用:預貯金、生活に利用していない不動産の売却代金を生活費に充てる
✓能力の活用:働ける場合は能力に応じて働く
✓あらゆるものの活用:まずは年金や他制度の給付を受ける
✓扶養義務者の扶養:可能であれば親族などから援助を受ける

これらに取り組んでも収入が最低生活費に満たない場合、生活保護が適用されます。

生活保護はいくら支給されるのか

最低生活費から年金などの収入を差し引いた金額が、生活保護費として支給されます。そのため、年金を受給していても、年金額によっては生活保護費を受け取ることが可能です。

最低生活費は、地域や年齢、世帯人員数などによって異なります。たとえば、東京23区に住む高齢者夫婦世帯(68歳・65歳)の場合18万5,480円が目安です(2021年4月時点)。