◆『警視庁アウトサイダー』では変人刑事?
ここまで、超個人的な好みで西島の演じてきた刑事役を振り返りました。さて、年始早々1月5日からはじまった『警視庁アウトサイダー』ではどうでしょう。
スネに傷を持つ“グレー”な刑事たちが、秘密を隠しながら、互いに利用し合い、それぞれの正義を見出していく異色の刑事ドラマと銘打っている本作。西島が演じているのは、元マル暴で見た目が極道のオヤジ刑事・架川英児(かがわ・えいじ)です。
五十路を過ぎて本庁組織犯罪対策部から所轄に飛ばされており、左遷の原因となったトラブルの真相を探っているとか。
木村ひさし氏の演出らしく、かなりコメディタッチに描かれていますが、ちょっと似合わないサングラスをかけた変人テイストの西島も、ファンとしては悪くありません。ヤバい秘密を抱えるエース刑事を演じている濱田岳との攻防も見ごたえがあります。
このふたりに、警視庁副総監を父にもつ新人刑事役の上白石萌歌も加わって、今後どのように事件を解決し、物語が展開されていくか楽しみです。
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激しいアクションものに、シリアスな事件ものからコメディまで。本当に幅広い刑事ものに出演し、私たちを魅了してきた西島秀俊。今回の新たな“西島刑事”にも期待せずにはいられません!
<文/鈴木まこと(tricle.llc)>
【鈴木まこと】
tricle.llc所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201