なぜか準優勝者が優勝よりも評判が高くなってしまうことがあるのが、M-1グランプリの特徴でもあります。当然、優勝者も十分な評価と仕事の増加はありますが、売れるなら準優勝の方がおいしいとまで言われることも少なくありません。近年のM-1グランプリは決勝に進出すればもれなく多くの番組に出られる傾向がありますが、ここで優勝のウエストランドを差し置いてさや香が圧倒的に売れるとは考えづらい。
そして、ウエストランドを応援しづらい理由として、現代の漫才としての形とは程遠く、毒を言い続けることに対して視聴者がまだついていけてないということもあるかもしれません。そのぐらい意外な表現での優勝でもありました。一般の視聴者の中には「応援していいの?」と周りをうかがいながら、応援する芸人を選ぶ人もいます。プロの芸人がラジオなどで褒めたりするのを聞いて、納得して応援し始める人もいます。
これから時間とともに世間は慣れてくるはずなので、間違いなく結果的に応援されることにはなると思います。ただ、心理としては準優勝のさや香に「来年こそ優勝してね」という気持ちになってしまったことはあります。さや香は若さと清潔感からも、多くの人に応援されることは間違いないです。近い将来、和牛やオズワルドのようなM-1グランプリ常連になり、超人気者になるかもしれません。