2023年1月10日から「全国旅行支援」が再開されました。おトクな金額で旅行できる制度ですが、再開後はこれまでと割引率などが違います。

この記事では、再開後の全国旅行支援の内容だけでなく、支援金がどこから支払われているのかといった制度のカラクリについても解説します。

1月10日以降の「全国旅行支援」はどんな制度?

全国旅行支援は、コロナ禍で落ち込んだ観光需要を向上させるために行われる国の施策です。2022年10月から始まりましたが、旅行者が集中しやすい年末年始は停止されており、2023年1月10日から以下の表の内容で再開されています。

1/10から全国旅行支援再開してたの知ってた?

再開後は割引率や支援の上限、クーポン券の支給額もすべて縮小されています。また、クーポン券については、不正防止のために「原則として電子クーポンでの配布」という条件が付きました。

全国旅行支援を利用するには、ワクチン3回接種済みを証明する書類もしくは陰性証明書の提示が必要です。再開前は「居住している県内の旅行なら2回接種でもOK」でしたが、「3回接種が必須」になっているケースもありるので要注意です。

全国旅行支援のお金はどこから出ている?

全国旅行支援のお金は、もちろん税金から支払われています。昨年の全国旅行支援とあわせて5,600億円の予算があり、さらに観光庁が「新たなGo Toトラベル事業費」として確保している2,700億円も使われる予定です。

今回の全国旅行支援では、まず観光庁の予算が各都道府県に配分されています。各都道府県は配分された予算を活用し、それぞれ支援を行う形式になっています。

「Go To トラベル」は国が一括で実施していたため、1つの事務局が問い合わせ業務など行っていました。しかし、「全国旅行支援」は各都道府県が行っているため、キャンペーンや割引の名称はもちろん、事務局や問い合わせ先も都道府県ごとに異なります。自治体によっては、全国旅行支援に上乗せして独自の割引などをしている場合もあります。

さらに、全国旅行支援の「国が都道府県に予算を割り振る」というしくみは、この制度の終了時期にも影響しています。