無事に航空学校を卒業した舞ちゃん(福原遥)。就職活動で苦戦するも、なんとか内定が出て、よかったよかった……となるはずが。とうとうリーマンショックが来て、舞ちゃんの入社は一年延期、お父ちゃん(高橋克典)の会社も受注が減って従業員にボーナスを3万しか出せない。これから何があるか知っていたから、工場を増やすのはちょっと待ってーお父ちゃんーとか、舞ちゃんそんなお金使って学校行って大丈夫なのーとか、心配してジタバタしていたけれど、思いはドラマの中のみんなには届かず。

 あの頃、景気があんなに悪くなるなんて、現実の私たちも思いもしなかったんだし、仕方ない……と思っていたら、悠人お兄ちゃん(横山裕)はすべて予測して、経済誌でろくろを回すポーズでインタビューされるような、時代の寵児になっていた! 私、彼はこの不況で大損して、渋々実家に戻ってくるんだとばかり思ってました。でもそれって、彼の失敗を望んでいたということなのかも。「大手の会社を辞めて投資家になるなんて、アリとキリギリスのキリギリスみたいなもんだ。冬の寒さにやられて泣きついてくればいい」と、コツコツ働く普通の会社員の道を自ら外れたお兄ちゃんが失敗するのを見ることで「ほらやっぱり」とスッキリしたかったのかもしれない……と、自分の偏見を映像にして見せられたような気がして、割とショックでした。