【メゾン・フェルベールからの四季のお便り】おとぎ話のような美しい雪景色が広がるアルザス地方と季節の味わい

 

街中がイルミネーションで彩られ、マルシェドノエル(クリスマスマーケット)で賑やかなアルザス地方。『メゾン・フェルベール』からアルザスの美しい四季とおいしい食にまつわるお便りが届きました。

今回のカランドリエ・アルザス(アルザスのカレンダー) は、雪景色が広がるアルザスの美しい風景ともにおすすめのお菓子やコンフィチュールをお届けいたします。

雪に染まるアルザスの街並みと“神聖で幸せを運ぶ鳥”コウノトリ


©Frantisek Zvardon

アルザスの冬は、寒さが厳しく、積雪や凍結があるのが特徴です。11月中旬には初雪が降り、アルザスの伝統的なコロンバージュ様式の家々の屋根を白くうっすらと染めています。


©Frantisek Zvardon
山麓に積もった雪に驚いている牛たち。

牛たちは、移牧の時期。山小屋での暮らしを終えて、牛たちは麓の村へと連れてこられます。


©Frantisek Zvardon

アルザスのシンボルとも言われている鳥、シュバシコウ(赤いクチバシのコウノトリ)。

シュバシコウたちは、冬になると寒さが厳しいアルザスから暖かな気候のアフリカ大陸を目指して渡っていきます。フランスの中でもアルザス地方の生息数が多く、“神聖で幸せを運ぶ鳥”とも呼ばれ、アルザスの人々にとても親しまれています。


©Frantisek Zvardon
冬の美しい色合いに囲まれ、山頂に立つケニスブルグ城。
遠くには、アルプス山脈が見えます。

おすすめお菓子 byメゾン・フェルベール


©Bernhard Winkelmann.

『メゾン・フェルベール』の工房で作られるお菓子もすっかり冬仕様に。本格的な冬の訪れとともに、フランスの伝統菓子であるスパイスの効いた柔らかな「パン・デピス」にオレンジのコンフィチュールを添えたものが、食べたくなりますね。

「パン・デピス」のレシピは特別で、上質なはちみつと小麦粉、そしてパン・デピス用のスパイスで作ります。およそ3時間かけて、大きなオーブンでゆっくりと焼きます。長い時間をかけて低温で焼くことで、柔らかな口どけの「パン・デピス」ができあがるのです。


©Bernhard Winkelmann.

もうひとつの伝統的な「パン・デピス」は、小さくカットしたもの。このスタイルの「パン・デピス」はとても日持ちがするため、私たちの工房では10月中旬ごろから作り始めます。

この小さな「パン・デピス」は、12月6日の“聖ニコラの日”に販売を開始。聖ニコラは、アルザス・ロレーヌ地方の守護聖人と言われています。聖ニコラやサンタクロース(フランス語でパパ・ノエル)を模したこの「パン・デピス」を年末のお祭りで子供たちにプレゼントするのです。


©Bernhard Winkelmann.

おすすめのコンフィチュール byメゾン・フェルベール


©Bernhard Winkelmann.

『メゾン・フェルベール』のコンフィチュールも冬にかけて新たなラインナップになっていきます。

中央ヨーロッパには、冬に備え、乾燥させたドライフルーツをたっぷり使った「ベラベッカ」という伝統的な焼菓子があります。


©Bernhard Winkelmann.

アルザスでは、洋梨、アプリコット、リンゴ、柑橘類、アーモンド、クルミ、プルーンのような「クエッチ」と呼ばれるフルーツ、そしてスパイスを混ぜて作ります。フルーツがたっぷり入った「ベラベッカ」をスライスしたものを、シナモンとスターアニス香るおいしい1杯のホットワイン(ヴァン・ショー)とともに楽しむのがアルザス流。


©Bernhard Winkelmann.

そんな伝統的なお菓子「ベラベッカ」の味わいが楽しめる『メゾン・フェルベール』の「コンフィチュール・ノエル」。『メゾン・フェルベール』の果樹園で採れたアルザスの花梨(かりん)を加え、アルザス伝統のパン・ド・ノエルに敬意を表した作品です。

冬の美しい雪景色と街中のイルミネーションで賑わうアルザスの風景を思い浮かべながら、アルザスの伝統的な味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか?