布団に入るとすぐに寝つけて、朝までぐっすり眠れる。さらに寝起きもすっきり。

このような質の高い睡眠をとれることが理想ですよね。睡眠の質を上げるためには、普段の食事も重要です。

今回は、睡眠の質を上げるのに役立つ食べ物、逆に睡眠の質を下げてしまう食べ物を紹介します。

睡眠の質を上げる食べ物

気持ち良い睡眠

睡眠の質を上げるには、「トリプトファン」 「グリシン」 「GABA」という3つの成分が重要です。

これらを多く含む食べ物を紹介します。

トリプトファンを多く含む食べ物

トリプトファンは、肉や魚、乳製品、大豆製品などのタンパク質の中や、バナナやアボカドにも多く含まれています。

具体的には、肉類ではヒレなど脂の少ない赤身肉や鶏肉、魚類ではマグロやカツオなどの赤身魚、乳製品では牛乳やチーズ、ヨーグルト、大豆製品では豆腐や納豆、味噌、醤油などに多く含まれます。

睡眠にはセロトニンとメラトニンという2つのホルモンのバランスが重要ですが、これらのホルモンはトリプトファンから作られているのです。トリプトファンは体内で作ることができないため、食事で取り入れる必要があります。

トリプトファン→セロトニン→メラトニンの順に作られていき、日中にセロトニンをたくさん分泌して、夜にメラトニンへと変化します。夜間にメラトニンの分泌量を増やすことが、睡眠の質の向上につながります。

日中にセロトニンをたくさん分泌するために、朝からトリプトファンを積極的に摂ることがおすすめです。

GABAを多く含む食べ物

GABAはキムチや漬物などの発酵食品、アワや大麦、玄米などの穀物に多く含まれています。また、トマトやスプラウト、小魚にも多く含まれます。

GABAは興奮を抑えたりストレスと和らげるなどリラックス効果があり、特に寝つきを良くする効果があります。

グリシンを多く含む食べ物

グリシンはエビやホタテ、イカなどの魚介類、枝豆やほうれん草、グリーンピース、ブロッコリー、もやしなどの野菜に多く含まれています。

グリシンは深部体温を下げ深い眠りをうながし、睡眠のリズムを整える働きがあります。
深い眠いをとれることで、翌朝すっきり起きることにもつながります。

知っておきたい睡眠前のNGな食べ物

すっきりしない寝起き

寝る前に食べると、睡眠の質を下げてしまう食べ物もあります。
「甘いもの(お菓子類)」「お酒」「コーヒー類カフェイン」は睡眠前に食べるのは控えましょう。

甘いもの

甘いものには糖質が多く含まれており、睡眠を妨げる可能性があります。血糖値が急激に上がることが原因です。

血糖値が急激に上がることで、睡眠のときに優位になるはずの副交感神経の働きが妨げられます。

1日のご褒美にケーキなど甘いものを食べたい日もあると思いますが、睡眠前には控えるようにしましょう。

お酒

お酒は適量であれば睡眠に入りやすくなりますが、飲みすぎると眠りが浅くなるなど、睡眠の質を下げる可能性があります。
たくさん飲んですぐ眠れたとしても、アルコールの分解に時間がかかり体が休めないかもしれません。

また、お酒の種類によっては糖質も多く含んでおり、甘いものを我慢しても、お酒を飲み過ぎるとせっかくの我慢が無駄になってしまいます。

飲み過ぎないように注意しましょう。

コーヒー類

コーヒーなどに含まれるカフェインは覚醒作用があり、眠りにつきにくくなります。コーヒーやお茶、エナジードリンク、ココアなどに含まれているので注意が必要です。

年齢や体質によって個人差がありますが、カフェインを代謝するのに5時間以上かかる人もいます。

夜カフェインの入っていないハーブティーやホットミルクなどを飲むようにしましょう。