A. 食物以外のものを口にしてしまうことを『異嗜癖』といいます。自分自身の便を食べたり、コンクリートの床を舐めたりということなども見られることがあります。このような行動をする原因は、はっきりとは解明されていませんが、寄生虫に感染していたり、貧血があったりというような体の異常からくる栄養不足がある場合などに認められることがあります。

尿の場合ですと、尿中に蛋白質や糖が出ているときに、舐めてしまうこともあります。また、犬がなんらかのストレスを感じている場合などにも認められることがあります。このため、一度、動物病院で便検査と尿検査といった健康診断を受け、また食生活が係わっているかもしれないので、栄養指導も一緒に受けられることをお勧めいたします。

病院で異常が見つからなかった場合、尿を飲んでいる様子はあまり見た目が良くないというだけでなく、膀胱炎が起きてしまったときなどに細菌等を口にしてしまうということにも繋がりますので、尿を飲まないようにしつけをしていくことも大切となってきます。

☆現行犯逮捕☆
尿を飲まないようにするためのしつけとしては、どんなしつけの場合にも言えることなのですが、現行犯でのみ叱るということです。ただ、『叱られる』ということを『尿を飲んではいけないんだ!』ということに結びつけず、時として叱る飼い主自身を嫌ってしまうことや、飼い主の見ていないところで尿を飲んでしまうということもあります。それだけでなく、繊細な子ですと排尿自体がいけないことなんだ、と思ってしまい、排尿を我慢してしまうような子もいます。そんなことにならないように、尿を実際に飲んでいる時にのみ、はっきりとした声で、「いけない」とか「ダメ」と言うようにしましょう。しつけは根気と冷静さが必要となりますので、慌てず、騒がず現行犯を捕まえましょう。

☆行動を起こす前にSTOP☆
叱ることと併用しておこなうことができるしつけの方法として次のことがあります。
行動を起こす前に、別のもので気を紛らわす。ある行動が癖になってしまっている場合、犬はその行動をすることを楽しみとしていることがあります。そんな場合、それを叱って止めさせるということは、犬から楽しみを奪うようなことにもなりかねません。ではどうすればいいのでしょうか?
行動を起こす前に、おもちゃや愛撫などでその行動から気をそらせるという方法があります。例えば、ご相談のワンちゃんの場合ですと、排尿時にそばに付き添ってあげて、ペニスを舐めそうになったら、その前に顔をそっと正面に向け、何かおやつを与える、もしくは撫でてあげるというような犬にとって、尿を飲むよりもいいことがあるよ!ということを繰り返し教えてあげるのです。

☆天罰☆
犬が尿を飲もうとした瞬間に、犬にとって嫌なことが起こるようにし、尿を飲むことをやめさせるという方法もあります。これは、犬が行動を起こそうとした瞬間に飼い主が隠れて、ブザーや大きな音を犬のそばで鳴らす、もしくは水鉄砲を犬に向けて発射します。犬が尿を飲むことをやめるまで、必ず隠れて、繰り返し行います。これによって、犬は尿を飲もうとしたら嫌な思いをする、という風に理解し、尿を飲まなくなっていくかもしれません。

問題行動の解決方法は、愛犬の性格、飼育環境、飼い主との関係などによって様々です。上記に述べた方法全てを行う必要はなく、愛犬の行動や性格をよく観察し、できそうなことや効果がありそうなことから始めてみてください。また、飼い主さんご自身が様々に工夫して行かれるのも良いかもしれませんね。まだ愛犬との同居生活は始まったばかりなのですから、気長に、根気良く始めましょう。どうしても、問題が解決しないというような場合には独りで悩まずに、行動治療専門の獣医師やインストラクターにご相談するのも一つですよ。


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