◆嘘もホントも男も女も、やっぱり結局どうでもいい!!
前田敦子さんのフワッとしているようで実はめちゃ強! な感じ、菊池風磨さんがキラーワードを“顎ちょっと上げ前髪片目隠し”で言ってくる感じ、伊藤万理華さんの見ているだけでこっちまで幸せになってくる爆笑顔、オカモトレイジさんの愛すべきおバカ感、黒川芽以さんのさっぱり美しいピュア感、三浦貴大さんの全てがちょうどムカつく感じ、千葉雄大さんの滲み出る自己中感と嘘っぽい柔らかさ。そして趣里さんはもう声から骨格まで全部好き、といった感じで一人ひとりの感想もたくさんあるのですが、それら全てが絡み合って、結果、もうどうでもいい!
言ってしまえば、この人たちも私も、みんな同じなんだなぁと思いました。
「やっぱり女性は強いなぁ」とか、「口ではいくらでもうまいことを言えるけれど、結局行動したことが真理だよなぁ」とか、「でも言葉をスッポリ丸ごと信じきって一喜一憂しちゃうよなぁ」とか、いろいろ考えたけど、そこにたぶん嘘もホントも男も女も関係なくて、やっぱり結局どうでもいい!! 深いことを考えずに、この映画を楽しまなきゃ損です!
人間みな愚か、で大好き!
●『もっと超越した所へ。』
配給/ハピネットファントム・スタジオ 劇作家・根本宗子の同名舞台を映画化。“クズ男”と女性たちの恋愛模様をエネルギッシュに描いている。全国公開中 ©2022『もっと超越した所へ。』製作委員会
<文/松本穂香>
【松本穂香】
’97年、大阪府生まれ。’15年にデビューし、映画やドラマを中心に活躍。週刊SPA!にて、映画コラム「松本穂香の銀幕ロンリーガール」を不定期連載中