コロナ禍の今、転職や副業を考える人は多いといわれています。しかし、慣れないことを始めて中には儲かるどころか大損をしてしまう人もいるので注意が必要です。
※イメージです(以下、同じ)
東京都に住む松本恵梨香さん(仮名・25歳)もコロナ禍で副業を本業にしたという1人です。
副業の“せどり”を本業に
「もともとは、本業としていくつか飲食店でのアルバイト、副業でネットショップを使った“せどり”をやっていました。主に韓国や中国のアパレルショップからレディース服を仕入れてフリマサイトで転売するというものです。 中でも売れるのはハロウィンやクリスマスのコスプレ衣装です。原価数百円の服が3000円~5000円で売れるので、イベントシーズンは売上がよかったですね」 飲食店の掛け持ちでコロナ前は月30万~40万円の収入があったという松本さん。しかし昨年、コロナ不況の煽りを受けて勤めていた飲食店が閉店してしまいます。
『鬼滅の刃』コスプレ衣装を仕入れることに
「転職するのにもなかなか見つからなかったので、思い切ってせどり1本でやっていくことにしたんです。でも、そのためには今まで以上に仕入れを増やさなければいけなくなってしまって。アパレルの流行は多少知っていましたが、それ以外の知識がほとんどなかったんです。そこで目をつけたのが、昨年大ヒットした映画『鬼滅の刃』のコスプレ衣装でした」 アニメキャラの衣装を販売する場合、そのコスプレが著作物に該当するかどうかの確認が必要となります。しかし『鬼滅の刃』の場合、市松模様など日本の伝統の格子文様であることから、著作物とは判断されにくいのです。これは『鬼滅の刃』風のグッズが世に大量に出回った理由の1つでもあり、松本さんもそこに目をつけたといいます。 「すでに販売されているコスプレ衣装の売れ行きを見て、これは売れると確信したんです。でも実は私、『鬼滅の刃』を見たことがなかったんですよね。一度は友達に進められてアニメを見たのですが、いまいちハマらなくてどのキャラの衣装を買えばよいのかも分かりませんでした。とりあえず主人公の炭治郎と禰豆子のコスプレ衣装を100着ほど仕入れることにしました」