「働きながら旅をする」ってホントにできる?1ヶ月間フランスでやってみた

コロナ以降、急速に進んだリモートワーク。旅行先でちょっぴり作業をしたりオンライン会議に出席したり、仕事を完全にお休みにしない代わりに、以前より長めの旅行にトライできる方もいるのではないでしょうか。

“暮らすように旅をする”。そんな旅行のあり方は、観光とは少し違ったその土地の姿を見せてくれるかもしれません。今回は、実際にライターがフランスを旅した1ヶ月間を振り返りながら、“働きながら旅するコツ”をお届けします。

宿泊先に選んだのはアパルトマン。仕事スペースを確保

フランスで泊まったアパルトマン

1つ目は、滞在先に仕事スペースを確保すること。一緒に旅行したパートナーも仕事をする必要があったため、どちらかがオンライン会議や作業に集中する必要がある場面を考えて、基本的には2ルーム以上ある滞在先を探しました。そこで便利だったのが『AirB&B』。

フランスで泊まったアパルトマン

手軽な価格帯のホテルの場合、大きなベッドがワンルームのほとんどを占めてしまい、仕事用のデスクがないことも。一方、『AirB&B』では、現地の人のお家をまるまる借りて、比較的手軽な価格(2人で1泊1万ほど)で2ルーム以上のお部屋に泊まることができました。

フランスで泊まったアパルトマン

パリの中心部からメトロに乗って約30分。決してアクセス抜群とは言えませんが、「今日は仕事の時間!」「ここからはパリを楽しむ時間!」と、仕事と旅行気分のメリハリをつけるためにはいい選択だったと思っています。

おもしろかったのは、パリの中心部にあるカフェや公園でパソコンを開いている人をほとんど見かけなかったこと。(スターバックスなど大型のチェーン店であれば少し見かけましたが…)9月というヴァカンスシーズンだったこともあるかもしれませんが、フランスでは勤務時間外や休日の業務連絡を拒否できる「つながらない権利」が法律で定められているため、仕事と遊びをキッパリ分けている人が多いのかもしれません。

フランスで泊まったアパルトマン日が差し込む1階のお部屋。ヘルメット型のミラーボールがキラキラと反射して、ここに住む人のインテリアへのこだわりが感じられます。

カフェでの仕事は特に禁止されているわけではないので、部屋で集中できない日は、観光客の多い街の中心部から外れたカフェで作業をしたり、滞在先近くの公園でオンライン会議に出席したりすることもありました。他にも、パリ市内には予約制のコワーキングスペースもいくつかあるようです。旅のスタイルによって、働く場所を検討してみてはいかがでしょうか?

 

海外でのリモートワークにあったら便利なもの

海外でのリモートワークに必要なもの

海外で仕事をするために必要なのは、やっぱり快適なネット環境。オンライン会議の前にwi-fiがつながらない!カフェにwi-fiがない!なんて慌てることがないように、私は大容量のスマホ用simカードを現地で購入し、いざという時はパソコンとテザリングをして使っていました。

『free』というフランスの通信会社では、1ヶ月100GBギガ、19.99ユーロのSimカードが売られています。1ヶ月でも使いきれないくらいの容量です。パリ市内に何店舗もあるので、地図アプリで検索し、お店に到着するとお店のスタッフさんが指差し確認をしながら購入を手伝ってくれました。タイミングによってはキャンペーンでもっと安くなっている時もあるようなので、気になる方はぜひサイトをチェックしてみてください。

ちなみに、『free』の回線はヨーロッパ各地でも敷かれているため、他の国に渡った際もそのまま使うことができます。『free』が使える国の一覧はこちら。

海外でのリモートワークに必要なもの滞在先はどんな高さの椅子や机があるのか事前にハッキリとはわからないため、高さの調整が可能なパソコン台を持参。

他にも、普段使っているお仕事グッズがあれば、重くならない程度に持参するのがおすすめです。私はパソコンの他、マウス、パソコン台、イヤフォン、海外用変換プラグ、充電器を持っていきました。

 

仕事と旅の両立のコツは、朝と夜の時間を上手に使うこと

エッフェル塔が見える公園

せっかく旅先にいるのに、仕事だけで1日が終わってしまうのはなんだかもったいないですよね…。私はなるべく早起きをして、朝8:00〜夕方16:00くらいまでを仕事のコアタイムに設定していました。

日本とフランスは7時間の時差があるため、フランスの朝は日本の夕方。朝早くから仕事を開始することで、オンライン会議など日本と時間を合わせやすくなります。「早めに仕事を終えて街に遊びに出かけるんだ!」と思うと、自然と仕事も捗ります。

パリで楽しみにしていたパン屋さん

なんとなくモチベーションが上がらない朝は、早朝から開いているパン屋さんに行って気分転換に。滞在先近くのこぢんまりとしたパン屋さんは、朝の6:00から空いていたため焼きたてのパン・オ・ショコラとコーヒーを買いに行くこともありました。

早朝から賑わっていたパリのパン屋さん

また、夏から秋にかけてのヨーロッパは日照時間が長く、9月のフランスは20時になっても外で本が読めるほど明るかったので、夕方からでも焦ることなく、アペリティフの時間を堪能することができます。

パリの街並み

複数人での旅の場合、一緒に旅する人と事前にカレンダーを共有しておいたり、まる1日郊外に出かける日や到着後の数日間は「仕事をしない日!」とあらかじめ決めてしまったりするのもおすすめです。

ただ、すべてが計画通りにいかないのも旅行の醍醐味です。仕事をする予定が観光でぐったり疲れてしまったり、美術館が無料な日であることを知り急遽予定を変更したり、いろんなハプニングも 。仕事のスケジュールはそれなりに余裕を持って進めておくことが必須だと感じました。

時には自炊。パリジェンヌの暮らしを想像してみる

パリで泊まったアパルトマンのキッチン

「せっかく来たからにはいろんなお店に行きたい!」という気持ちも大切にしつつ、1ヶ月という長い期間なだけあって、毎日外食だと出費もかさむのが現実。そんなときは滞在先のアパルトマンでご飯を作る日もありました。

食材を余らせられないときは、日本でも見かけるフランス発祥の冷凍食品『ピカール』で惣菜とワイン、パン屋さんでバゲットとサラミを買って、簡単に夕飯を済ませちゃう日も。

日曜日のマルシェ日曜日のマルシェは食材がたくさん。料理をするとなれば、もっと楽しくお買い物ができそうです。

パリで泊まったアパルトマンのキッチン

今回『AirB&B』で泊まった部屋は、ハーブやスパイスなど調味料が充実。食器用洗剤やスポンジもBio製品で揃えられていて、「パリジェンヌの生活ってこんな感じなんだなあ」と住んでいる方の暮らしの様子が浮かんでくるのも、『AirB&B』や長期滞在の楽しさの1つでした。

パリの学校夕方、学校帰りのお迎えに集まる親御さんたち。閑静な住宅街に宿泊すると、こんな日常的な姿を見かけることができます。

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“暮らすように旅をする”。かつて憧れにも近かった旅のあり方が、リモートワークによって少しずつ身近になってきているように感じます。いよいよ海外旅行の再開の兆しが見え始めたいま。ぜひ、次の旅行スタイルの参考にしていただけると幸いです。