こんにちは。恋愛・婚活アドバイザーのこめだゆきです。いつもサポートしている婚活女性に理想の男性像を聞くと、「一緒にいて楽しい人がいい。別に理想が高いわけではないけど、せめてこれだけは…」というお声をよく聞きます。
それだけ聞くと決して男性に対する条件が高いというわけではないと感じますが、実は「一緒にいて楽しい人」というのは相手に求める条件としてかなりレベルが高いという場合が多いのです。なんとなく結婚相手に求める条件っぽく、年収やスペックなどの話に比べると上品に見える言葉なので婚活女子に人気のフレーズではあるのですが、こんなゆるふわな条件を求めて婚活をするとうまくいきません。
なぜなら、お付き合いする前に「一緒にいて楽しい」と思える相手を見つけることはかなり難易度が高いからです。
◆一緒にいて楽しい人と出会いたい!
筆者が主宰する講座の生徒にも、「一緒にいて楽しい人」を求めて婚活をしている女性がたくさんいます。そのお一人であるまりこさん(32歳・看護師)に、一緒にいて楽しい、とは具体的にはどんなことでしょう?と聞いたところ、「一緒にいると心地よくて、無理をしなくてもいい人。わたしは人見知りで話すのが苦手なので、世界観が広くて色んな話をしてもらえると一緒にいて楽しいなと思います。」と答えました。
“一緒にいると心地いい”とはどういうことなのかさらに具体的に聞いてみたところ、まりこさんは、「わたしの話を否定しないで興味深く聞いてくれたり、褒めてくれることですかね。あとは何気ない日常会話が面白い人のことです。」と答えました。
これまで婚活をしていてそのような男性に出会ったことはありますか?と聞いたところ、下記の返答がきました。
◆自身から一緒にいて楽しい人を拒絶している
「ないです。これまで結婚相談所で3年くらい婚活を続けてきましたが、話を否定しないで聞いてくれる人はいても、興味深くうまく質問をしてくれる人はなかなかいないんです。
何より、話の内容が面白い人っていないですね。上手に褒めてくれる人もほぼいませんでした。それでも最初のデートで終わるのはもったいないと思い、2~3回目までは会おうとするんですが、わたし自身話すのが苦手というのもあり、何を話したらいいのかわからなくて。
わたしの趣味はゲームやラーメン屋巡りですが、それは婚活の場で不利だから自分の趣味の話は一切していません。
かといって、相手への興味もないようです。とりあえずお天気の話とか、ご飯美味しいですね、という当たり障りない会話をしていますが、会うたびに話が弾まなくなって、そのうち会っても早く帰りたいって思うようになるんです。
だからお付き合いに繋がるってことはなく自然消滅になりがちです。一緒にいて心地いい人だったらそれだけで好感が持てるんですが、なかなかいませんね」
でしたら、「マッチングアプリを使って共通項が多い人と出会うのはどうですか?」と聞いたところ、「自分でプロフィールを工夫したり、メッセージを送ったりするのはそれだけで億劫です。何回かアプリで出会ったことはあるのですが、もしかしたら危険な人かもしれないと思うと一緒にいてもたのしめず、つらい思い出があるんです」
まりこさんのお話を聞いて、まりこさんは一緒にいて楽しい人を見つけようとする前に、まりこさん自身から一緒にいて楽しい人を拒絶しているのではないかと思いました。
出会っても相手の粗探しをしたり、相手と一緒に過ごす時間を楽しもうとしないから、「一緒にいて楽しい人」とうまくいかない仕組みを作っているのではないでしょうか。
◆婚活を成功させられるかどうかは自分次第
まりこさんの「一緒にいて楽しい人」というのは、つまり、一緒にいて心地がいい人(否定しないで話を興味深く聞いてくれて褒めてくれる、何気ない日常会話が楽しい人)、無理をしなくてもいい人、人見知りで話すのが苦手な自分に世界観が広くて色んな話をしてくれる人、ということです。果たして、婚活市場にそんなレアキャラはいるのでしょうか。
まりこさんは「一緒にいて楽しい人」を理想に掲げるだけで自分は男性に求めることがそんなにないと思い込んできましたが、実際にお話を聞くと、「一緒にいて楽しい人」の理想がかなり高かったのです。
それでは3年間婚活をしていてもなかなかうまくいかなかったのは納得です。そんなレアキャラを探し求め、自分自身は受け身で、うまくいく思考転換やコミュニケーションスキルを磨こうとしないとしたら、婚活はうまくいくはずがありません。
そのことをまりこさんにお伝えしたところ、まりこさんはこれから婚活を成功させられるかどうかは自分次第だと気づきました。その後は婚活に対する姿勢を改め、相手に求めることよりも自分自身が相手と過ごす時間を楽しもうとするようになりました。なるべく無理のない自然体な自分で積極的に相手に質問をしたり、自分の話をするようにしたそうです。
◆自分の理想を具体的に言語化しましょう
また、まりこさんは趣味であるゲームやラーメン屋巡りについて婚活の場では不利だと思い込んでいましたが、男性も興味を持てそうな趣味があることは不利ではなく、逆に有利なことです。それについて話さないのはもったいないということをお伝えしたところ、それから趣味の話で相手との会話が弾むようになったそうです。
理想の男性像は具体的にして、それが実際に出会える男性かどうかはよく考える必要があります。また、相手に求めるばかりではなく、自分が変わって、相手に何が提供できるのかという視点でいることが大事です。
「一緒にいて楽しい人」というのは、相手だけの要素で感じるものではなく、相手といる時間を自分が楽しもうとする姿勢や努力が必要なことだと思います。楽しませてもらうのを待つだけの「お客さま」でいては一緒にいて楽しい関係を築けるはずがありません。
婚活を成功させるためには、まず自分の理想を具体的に言語化しましょう。そして、その理想を相手から引き出すために、自分はどうしたらいいかということを考えましょう。受け身の姿勢で相手に求めすぎていては絶対にうまくいかないのです。
<文/こめだゆき>
【こめだゆき】
恋愛・婚活アドバイザー。毒親育ちから自己肯定感が低く、長年恋愛依存で苦しむ。自己改革の末、今の夫と復縁し結婚。主催する講座、オンラインサロンには全国から多数の婚活女性が集まる。
ブログ、Instagram:@yuki_komeda