恋愛は人生をバラ色に見せてくれる時もある反面、ストレスの要因にもなります。なぜか恋愛がうまくいかない、つらい恋愛になりやすいという自覚がある方もいるかもしれません。

つらい恋愛にハマりがちな人の共通点。“幼少期の闇”をこじらせてる
写真はイメージです。(以下同じ)
 親子関係心理学の専門家で、コーチングやコンサルティングをしている三凛さとしさんによると、つらい恋愛にハマる人には、子どもの頃の親子関係に問題があるのだそう。著書『親子の法則人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』でも、人格形成における親の影響力を説いています。

 そこで三凛さんに、子ども時代の闇を癒やし、つらい恋愛にハマらないコツを聞いてみました。

◆恋愛で感じる「つらい」は、幼少期の経験が要因

 相手からないがしろにされているような感覚があると、恋愛がつらく感じますよね。この感覚が「幼少期の親子関係」につながっているのだとか。どんなことが起こると、つらい恋愛にハマる傾向が出てくるのでしょうか。

恋愛で感じる「つらい」は、幼少期の経験が要因
「つらい恋愛にハマる人の要因は、親子関係に起因されていることが多いです。話を聞いてもらえなかった、かまってもらえなかったなど、親にないがしろにされた経験を引きずっていて、今起きている現象に投影してしまうと考えられます」

 虐待やネグレクトといった痛ましい経験はもちろんですが、親がたまたま忙しい時に一瞬話を聞いてくれなかった、といったちょっとした対応でも、その時の自分が傷ついてしまうと、無意識の中にもその傷は残ってしまうのだそう。

◆彼に愛されていないと感じてしまうワケ

「例えば、今付き合っている彼が『気持ちを分かってくれないから愛されていない』と悩んでいる人がいたとします。実際、他人が自分の気持ちを完全に理解するのは難しく、気持ちを分かることが、愛情の度合いを表すわけでもありません。

 でも、子どもの頃に親に気持ちを分かってもらえなかった、といったつらい気持ちを経験すると『気持ちを分かってもらえない=愛されていない』と考えてしまうんですね」

 つまり、つらい恋愛は自分自身の中にある意識が、つらくしてしまっているかもしれないのです。

◆愛されていない証拠集めはやめよう

 では、どうすれば幼少期に受けたつらい経験を手放すことができるのでしょうか。

愛されていない証拠集めはやめよう
「そのつらい経験と『愛されていない』ということを、紐づけるのをやめましょう。今大人になった自分で、本当にそうだったのか、それも愛だったのではないのか、と捉え方を変えていくんです」

「愛されていない証拠集め」をやめて、「実はそうじゃなく、むしろ愛だったんだ」と考え方を変えることで、自分が作ったつらい意識を変えていくのだそう。

◆のろけ話が恋愛の意識を変える?!

 また、良い恋愛をしている人の話を聞くことも、ポジティブに恋愛を捉えるヒントになると三凛さんは言います。

「のろけ話を聞くと、無意識にハードルが下がり、恋愛って楽しくて当たり前なんだという感覚が芽生えてきます。のろけ話をする人は、幸せの感度が高まっていて、何でも幸せな捉え方ができる状態。話を聞いて、その感度の高さを自分にインストールしてみましょう。恋愛をポジティブに捉えて、相手との関係を一つ一つ見直せば、相手の良いところや感謝できるところが見つかるものです」

 恋愛がうまくいっていないと感じている時の、他人ののろけ話はなかなか荷が重いところもありますが、まずは素直に話を聞くことが大切。相手の恋愛に対する捉え方を学ぶ気持ちで聞いてみると、すんなり入ってくるかもしれません。

◆何がどう「つらい」か分解してみよう

 ただ、もし今の恋愛に対して、なんとなくストレスがあっても、何がどう「つらい」のかが自分で分からないと、良い恋愛にすることがより一層難しくなってしまうのだとか。

何がどう「つらい」か分解してみよう
「今『つらい』という感情がスタンダードになってしまって、自分が気づけない状態だったとしたら、心をモニタリングする必要があります。自分の感情が分からないと、他人にも話せず、相談することも難しいでしょう」

 たしかに、まずは自分のことを知らないと、他人との人間関係は築きにくくなりそうですよね。自分の感情を知っていくには、ノートとペンを使って訓練する方法があるのだそう。

◆自分の心のモニタリング手順

「半年間、毎日ノートに自分が今何に対して、どんな感情があるのかを記して、言語化するようにしてください。例えば、会社の上司に言われた言葉に対して、自分に価値がないと感じてつらいなど、恋愛に関係ないことでも、自分の心の状態を客観的に見る訓練をしましょう。これができるようになれば、自分にとって満たされる恋愛が分かるようになります」

 自分の幸せの形がわかるようになってこそ、幸せな恋愛にたどり着けるというもの。今、自分の気持ちを敏感にキャッチできないと感じていたら、ぜひ上記のトレーニングを実践してみましょう。

 つらい恋愛を根本から変えたいなら、子どもの頃の経験を振り返り、自分と親との関係を見直してみましょう。ちょっと見方を変えるだけで、恋愛が楽しくなるかもしれません。

<三凛さとし 文/女子SPA!編集部>

【三凛さとし】

ライフコーチ。親子関係心理学の専門家。米NY州立大学卒業。家庭内のトラウマによる生きづらさを抱えるアダルトチルドレンをセルフコーチングで克服。その経験から、才能開花や経済的成功、パートナーシップ改善を指南する自己改革プログラムを開発。9万人以上の人生好転をサポート。SNSやオンラインスクールを通じ、お金・時間・場所の自由、そして人間関係と心身の健康の充実を実現する方法を発信中。世界的起業家イーロン・マスクの母、メイ・マスクの子育てについての日本初講演会にて、インタビュアーに抜擢される。YouTube「スピリチュアル・リッチ三凛さとし」/Instagram:@sanrin_hikiyosecoach/Twitter:@sanrin_hikiyose