オンラインサロン業界でいま最も注目を集める起業家、河村真木子さんが初著書『超フレキシブル人生論 “当たり前”を手放せば人生はもっと豊かになる』を上梓しました。仕事に家庭に子育てに、頑張っているけどどうしても行き詰まってしまう、もっと自分らしく生きたい!本書には、そんな女性たちに贈る人生のヒントが詰まっています。
2度の結婚を経験した河村真木子さんは、夫が「風俗やキャバクラに行くことはNG」としていたそうです。果たしてその真意とは…?
(以下、本書より一部抜粋)
◆キャバクラもNG
「風俗がNGなのは、なんとなく分かります。ではキャバクラはいかがでしょうか? 夫が仕事の付き合いで行っているようです」「キャバクラへ行って遅く帰宅した夫に嫌な顔をしたら、仕事の付き合いなんだと言われ何も言えません」「キャバクラぐらいは大目に見たほうがいいのでしょうか」。このようなご相談もたくさんいただきます。
個人的な回答を結論から申し上げると「風俗もキャバクラもNG」です。金融機関で営業をしていた20年間で、女性の私でも「キャバクラ」と言われる場所に行く場面が何度かありました。
特に20代の頃、「社会勉強しなさい」とか言われてキャバクラや銀座のクラブに連れて行かれ、「メンズの接待の仕方を教えてもらいなさい」とメンズの先輩から言われた時は腰を抜かしそうになりました。
当時、アメリカから帰国したばかりの私は、「なぜこの国ではメンズは持ち上げられるもの設定なんだろう?」と、設定そのものを変えたくなった記憶があります(笑)。
◆それ、奥さんにやってあげたら?
さて、そのキャバクラですが「ただお酒作ってもらって飲んでるだけ」との説明が家庭内でされていることが多いですが、私が実際に見たキャバクラは「女性は胸や肌を露出した服装」で「疑似恋愛狙いのメンズ」が多く、基本的に「ちょいイチャついてる」店が多いです。
銀座の高級クラブと言われる場所でさえ、洋服の露出、ちょいイチャつきは見受けられました(※全員ではないし、全部のお店がそうではないです)。
例えば、露骨に触ったりしないとしても「◯◯ちゃんー、会いたかったよー」「こないだ◯◯ちゃんに会いたくて来たのにお店いなかったよね」「あ、来月お誕生日なんだ? 何か欲しいものある?」「困ってることあったらすぐ言えよー、一発で解決してやるから」。
さまざまな角度から「ちょい疑似恋愛」「小さなイチャつき」に加え、メンズの「オレがなんとかしてやる、まかせとけ」と、あるあるのヤツが出てきます。隣で会話を聞いていた私は何度、「それ、奥さんにやってあげたら?」と言いたくなったことか分かりません。
◆疑似恋愛クラブのある国はほぼ皆無
そんな場面に遭遇する確率の高い「キャバクラ」は、風俗とはまた違う「恋愛発展リスク」もあります。「通ってるうちに本当に好きになってしまい結婚」なんて話もよく聞くし、メンズは基本的に「一生中学生」のほうが多いので(全員ではないです)、百戦錬磨のキャバクラ嬢たちに「カモ」にされているケースも多発。
いろいろなことを言われたり、相談されたりして、結構真に受けちゃって自分のリソースをキャバ嬢に割いちゃってて、「奥さんがかわいそう」の一言。いつから日本はこんな感じの「同時多発恋愛市場」みたいなのを作りあげちゃったのでしょう。
さて、世界を見渡してみましょう。「キャバクラ」のような疑似恋愛クラブのある国はほぼ皆無です。時々「韓国にはあるよ」という声を聞くので市場調査してみましたが、あちらのキャバクラは日本のよりもずっと「アフターの本番狙い」で、ピュアに疑似恋愛を楽しむ、というよりは「キャバクラが出会いの箱」で、そのあとの「ホテル狙い」が多い印象でした(※全店ではないでしょう、多分)。
◆パートナーに「キャバクラ禁止」と堂々と宣言しよう
世界では「性的サービスがないのに高額を取る」というビジネスモデルが成り立たないようです。海外から日本にやってきた外国人が「風俗はまだ理解できるが、キャバクラや銀座のクラブは意味が全く分からない」と肩をすくめるのを何度も見てきました。
「あの値段を払って」「あのサービス?」となるようで、「女の子と話すためにお金を払うほどボクは落ちぶれてません」とのことで、六本木のクラブ(踊るほう)へ消えていきました(笑)。
何度も言いますが、日本はとってもユニークな国なのです。たまにとても悪い意味で。日本の常識は世界の非常識。日本国内だけでまかり通るメンズに都合のいい「疑似恋愛文化」。
もしあなたが少しでも「違和感」や「リスク」を感じたなら、パートナーに「キャバクラ禁止」と堂々と宣言しよう。私は2度の結婚の禁止事項に入れました。
◆社会は「家庭レベル」から変えていくもの
一人目の結婚相手は「もともとそういう場所に興味がないし、縁もない」タイプで、二人目の人は、全く興味がないしどちらかというと好きじゃないけど、立場上「連行」されることがある人でした。
それでも私は「連行されるのも禁止」とさせていただき、本人は立場あるから面倒くさい思いもしたでしょうけれども、日本女性の未来のためにも私は断固として譲りませんでした。
私と結婚して大変だったかもね。でもToo bad、社会は「家庭レベル」から変えていくもの、と信じています。
<河村真木子 文・構成/女子SPA!編集部>
【河村真木子】
1976年、奈良県生まれ。将来に不安を抱いた高校時代のモラトリアム期を経て、高校3年生の春にロサンゼルスのLe Lycée Français de Los Angels高校へ転入を決意。20歳で卒業後、関西学院大学に進学するも自主退学。再び渡米し、UCバークレー校に進学。卒業後は帰国し、米系投資銀行に就職。“バリキャリ金融女子”として日々奮闘した。2021年8月よりオンラインサロン「Holland Village Private Salon」をスタートし、わずか1年で業界トップの規模を確立。その他現在は、炭酸パックブランド「Carrie」の開発・販売も展開。