お互い好きで付き合ったり、結婚したりしたはずなのに、ささいなことで相手にイラッとしてしまうことも多いですよね。「可愛さ余って憎さ百倍」といいますが、好きだからこそ止まらないイライラが大きな喧嘩に発展することも…。今回は実録シリーズ「夫婦・カップル間のマジ喧嘩」から、過去の人気記事を再録します(初公開2017年11月12日、情報は掲載当時のものです)。

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 友達・家族・同僚など、関わる機会が多い人とはケンカになってしまうコトはありますよね。

 でも、やはり激しいケンカに発展してしまうのは、恋人同士や夫婦の関係ではないでしょうか。

恋人と喧嘩
画像はイメージです(以下同じ)
 警察が出動するほどの、激しいケンカを彼氏としてしまったという真美さん(仮名/35歳/IT)に話を聞きました。

◆彼氏の「妻」を名乗る女性から電話が

 真美さんが28~30歳の間の3年近く付き合っていたのが、その彼とのこと。

「大手不動産会社の彼とはすごい仲良しで、会社も家も近くて、毎日会ってました。

 でも束縛もお互いガチガチで、通話無料のPHSを持って毎日10回以上は話して、お互いを見張っていましたね(笑)」

 結婚は考えなかったんですか?

「もちろん私は考えていましたよ! 彼も“将来のコトはちゃんと考えているよ”って言ってたんで期待していたんですが、うちの両親に会うのに乗り気じゃなさそうだったり、彼の両親にもなかなか会わせてくれなかったり、だんだん怪しいなって思うようになっていたんです。」

 怪しいッ!

「そのうち、私の携帯に非通知の無言電話がたくさんかかってくるようになり、出ると女性の声で“吉田(彼の名前)は結婚していますよ。私は妻です。”って言うんですよ! パニックになり、彼を私の家にすぐに呼び出しました。」

電話する女性
◆バイオレンスなケンカに発展

「彼はすぐに来てくれて、その女性は、おそらく自分が過去に手を出してストーカー化したカン違い女だって、今思えば苦し紛(まぎ)れの言い訳をしてきたんですが、当時は彼を信じたい気持ちがあったので、ひとまず仲直りはしたんです。

 で、いつものように仲直りのエッチをして、ボーッとしてたら、また非通知で電話が鳴り始めたんですよ! なので、彼に“出て、もう電話してこないように言って!”って携帯と渡すと、嫌がるんですよ。これは……もう黒だ! ブチンとキレて彼を責め立てだんですね。」

 まさか……既婚者だった!?

「今思えば、本当は既婚者だったのかもしれませんが、その時は婚約者だって言っていました。

 それを聞いて私、おかしくなっちゃって、泣きながらそこら中のモノを投げつけたり暴れていたら、彼も私を止めるために押さえつけてきて、それに抵抗して思いっきり蹴りを入れたんですね。そしたら彼がぶっ飛んで、遂にキレて暴れる私を持ち上げてベッドに投げ倒したんですよね。

 それが痛くて、急に怖くなっちゃって、無意識に警察に電話をかけていました。暴力もですが、なんとなくその状況に第三者に来てもらって、冷静になりたかったのかもしれません。」

事情聴取

◆ノーパンで事情聴取?

警察パトカー
 3年付き合った彼に婚約者がいたなんて、想像するだにキツそうですしね。

「はい。でも警官が着いたら一気に2人とも冷静になりましたね。名前とか職場とか、ケンカで起きた内容など細かく事情を聞かれている間に、自分のしたコトを冷静に伝え、改めてドン引きしましたね、自分に(笑)。

 同時に、彼を今まで怪しいと思っていた理由が自分としても分かってきて、悲しみや悔しさもありながら、どこかスッキリした気持ちにもなっていましたね。」

 警察官はどんな様子でした?

「2人来たんですが、半分呆(あき)れている様子でしたね。

 そりゃそうですよね、エッチ後のケンカだったので、私は下着も付けずペラペラの大きなTシャツ1枚、彼は慌てて着替えてましたが、はだけてるし、お互いの下着が散らかってるし……。ただの痴話喧嘩だと思われたようです。」

 痴話喧嘩といえば、痴話喧嘩ですけど……。

「ひどいですよね。で、私は納得いかなくて警官に“3年も付き合っていたのに、婚約者がいるコトを隠されていたんですが、罪にならないですか?”って聞いちゃいました(笑)

“多分ならないと思うけど、ちょっとこちらでは分かりません”と冷静に返されました……。」

◆彼氏から慰謝料が支払われ、破局

万札
「最終的に警官は“仲良くしてくださいね”と言い残して行きました。その時は彼と“はい”と返事しましたが、その後もケンカが続いたコトは言うまでもありません。

 しばらくして彼も私に悪いと思ったのか、少しの慰謝料をくれて、きっぱり別れました。」

 その後の一時期、男性不信に陥っていたという真美さん。

 ちなみにですが、友人の弁護士に聞いてみたところ、婚約を隠して別の女性と付き合っていても法律的には問題にならないようです。アウトになる可能性があるのは、男性が婚約をしている身でありながら、他の女性にも結婚を約束していた場合だそうです。

 いずれにしても、真美さんの元彼がしたコトはひどいですけどね。彼女の幸せを願います。

―夫婦・カップル間のマジ喧嘩 ―

<TEXT/ミフル イラスト/やましたともこ>

【白戸ミフル】

合コンに累計2,500回参加(今も記録更新中)した合コン漫画家。著書『合コン・アンド・ザ・シティ 恋活・婚活女子の合コンマニュアル』『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』

Twitter:@takara0722