専業主婦(夫)の労働量は決して小さくありません。しかし残念ながら、報酬がないことから労働で収入を得る会社員よりも軽視されることがあるようです。

専業主婦(夫)の仕事に報酬を支払うとしたら、年収はどれくらいになるのでしょうか。

専業主婦(夫)の労働時間は?

総務省の「社会生活基本調査(2021年)」によると、専業主婦(夫)が費やす1日あたりの家事関連時間は以下のようになりました。「家事」と「買い物」のみ行う場合は5.53時間、「介護・看護」と「育児」も併せて行う場合は12.1時間も費やしているようです。

【専業主婦(夫)の1日あたり家事関連時間】

・家事:4.17時間(250分)
・買い物:1.37時間(82分)
・介護・看護:2.28時間(137分)
・育児:4.28時間(257分)

※週全体、男女全体の平均(該当の行動を行わなかった人を除く)
※「家事」とは、炊事・食事の後片付け・掃除・ゴミ捨て・洗濯・アイロンかけ・つくろいもの・ふとん干し・衣類の整理片付け・家族の身の回りの世話など

「家事代行サービス」に依頼したらいくらになる?

専業主婦(夫)の年収を、家事代行サービスに依頼したとして計算してみましょう。主要な家事代行サービスの料金は以下の通りです。

1.専業主婦(夫)の仕事を年収換算

各サービスの料金には振れ幅がありますが、最低値を平均すると約3,182円となりました。専業主婦(夫)の仕事を外部に依頼すると、少なくとも1時間あたり3,182円程度かかるといえそうです。

これを上述した1日あたりの家事関連時間に当てはめ、1年分(365日分)の料金に計算し直すと、「介護・育児なし」の専業主婦(夫)は642.66万円、「介護・育児あり」の専業主婦(夫)では1,405.33万円となりました。これが専業主婦(夫)の年収と考えられます。

2.専業主婦(夫)の仕事を年収換算

国税庁の「民間給与実態統計調査(2020年)」によると、給与所得者の平均年収は433万円でした。家事代行サービスの料金から算出した専業主婦(夫)の年収は、一般的な会社員より高いといえるでしょう。