主人公たち高校生6人が、学園で殺される夜を繰り返さなければならなくなり、明日を迎えるために力をあわせていく、超刺激的ループ型青春ホラー『カラダ探し』が公開中です。熱演を見せる山本舞香さんにインタビュー。

カラダ探しインタビュー
山本舞香さん
 ほかにも主演の橋本環奈さんをはじめ、眞栄田郷敦さん、神尾楓珠さん、醍醐虎汰朗さん、横田真悠さんと人気者が揃った本作。「本当に仲良くなった」という舞台裏には山本さんによる積極的な声掛けの効果も。共演者それぞれの印象を聞きました。

◆共演者に積極的に話しかけていった

――みなさんの全力の死に様っぷりに拍手を送りたくなりました。

共演者に積極的に話しかけていった
『カラダ探し』より
山本舞香さん(以下、山本)「毎日繰り返されるループ型ホラーで、ジャパニーズホラーというよりは、アメリカンホラーという感じなんですよね。だから観たあとにいい意味で怖さが残らない。帰りにトイレに行けないとかもないし、途中から青春でわ~!っと盛り上がるし、Adoさんの曲と一緒になってスピード感もあって。何度観ても楽しめる作品だと思います」

――演じた留美子は、山本さんに本当にぴったりでした。

山本「普段からあまり役作りってしないんですけど、今回は特にまんまでした。ただ最初に、作品のためには、とにかくキャストが仲良くなることが一番、『みんなの心をつかまなきゃ!』と感じたので、人見知りな郷敦や虎汰朗にも積極的に話しかけていきました」

◆こんなに仲良くなった作品はない

――眞栄田さんにお話を聞いたときに、山本さんに話しかけてもらって有難かったと話してました。

こんなに仲良くなった作品はない
『カラダ探し』より
山本「私のマネージャーさんから、郷敦のマネージャーさんにどんな子か聞いてもらったんです。そしたら『人見知りだ』と。でも『話しかけられるのが嫌なタイプではない』ということだったので、話しかけていきました。みんながリアルで仲のいい感じが映像に出ればいいなと思ったので。普段はそんなことなかなかしませんけど」

――山本さんはいつもフランクなので、普段から、どんどん共演者の方に話しかけて仲良くなっていくのかと思っていました。

山本「こんなに仲良くなったことはないです。ロケだったこともよかったのかもしれません」

◆眞栄田郷敦、神尾楓珠、醍醐虎汰朗の印象は

――ひとりひとりの印象を教えてください。まずは男性陣から。

眞栄田郷敦、神尾楓珠、醍醐虎汰朗の印象は
『カラダ探し』より
山本「郷敦は、とってもかわいい子です。見た目はすごく大人っぽいし、自分の世界を持っていますが、話してみるととてもよく笑う可愛らしい子ですね。楓珠はこんな面白いんだと。みんなにいじられてダンスを踊ったりとか。たぶんほかの現場では見せていないと思うんですけど、この作品ではそうした面白い面も見せてくれていました。

 虎汰朗は、ほんと可愛くて。まあ、私から見たらみんな年下ですから、全員可愛らしいんですけどね。ただ虎汰朗は、唯一ガッといけるタイプではなかったです。仲良くはなれたんですけど、まだ1枚覆われた何かがある感じがしますね。あと上から目線でいうわけじゃありませんが、お芝居が本当に上手。声の出し方も、声優さんみたいにすっと言葉が入ってくるなと思いました」

◆橋本環奈、横田真悠とは今も食事に

橋本環奈、横田真悠とは今も食事に
『カラダ探し』より
――女性陣は。

山本「環奈と真悠とは、毎日一緒に大浴場に行ってお風呂に入っていました。私、小学生のころから、母親に『大浴場には行っちゃダメ』と禁止されてきたんです。早くから芸能をやっていたので、他人と一緒になるところはダメだと。でも今回の撮影では、毎日血まみれ泥まみれで落ちないんですよ。

 それである日、環奈に『どうやって落としてるの?』と聞いたら、『大浴場に行って洗ってる』と。それで一緒に入ってみたら楽しくて。真悠も入るようになって。子供のころからのルールを破った作品になりました(笑)。

 最近でも一緒にご飯を食べに行ったりしています。割とみんな演じたキャラクターと近いんですが、環奈は明日香とは真逆の性格で、一緒にいて私はすごく楽です。すごくしっかりしてるので、環奈には年下という印象もないです。真悠はちょっと抜けていていじられるタイプで、環奈と私と、すごくいいバランスでした。本当に馬が合って、こんなことは珍しいです」

◆憧れの女性は加賀まりこ

――先日、25歳になりました。憧れる大人の女性像はありますか?

憧れの女性は加賀まりこ
山本「加賀まりこさんはかっこいいなと思います。ドラマ『やすらぎの郷』でご一緒して、その後、加賀さんの青年期をやってほしいとご本人に言っていただいて、やらせていただきました(『Heaven? ~ご苦楽レストラン~』)。大人の女性としても俳優の先輩としても憧れます」

――20代後半はどう過ごしていきたいですか?

山本「このままでいたいです。猫かぶったりせずに。この仕事も好きですし、やりたいと思うことをやっていけたらと思います」

――実はこんな面もありますといった部分はありますか?「家ではクマのぬいぐるみを大切にしてます」とか。

山本「(笑)。私がぬいぐるみ持ってるように見えます? ないですね。大切にしてるのは犬です。飼ってる犬。犬のためにはいろいろと買っちゃいます。おもちゃもおやつもいっぱい買っちゃう。犬が滑らないように家の床にマットを敷き詰めたり。犬への愛情のかけ方は自分でもすごいなと思います」

◆ホラーだけど青春に憧れるエンターテインメント

ホラーだけど青春に憧れるエンターテインメント
『カラダ探し』より
――最後に本作公開のメッセージをお願いします。

山本「ホラーと言われると、観に行こうか迷う人もいると思うんです。私もそうですし。でもこの映画は、もちろん怖いんですけど、でも『こういう青春っていいな』と思えたり、最初にもお話した通り、変な怖さが残らない作品です。きっちりエンターテインメントになっているので楽しんでください」

(C) 2022「カラダ探し」製作委員会

<撮影・文/望月ふみ>

【望月ふみ】

70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi