「人生、山あり谷あり」ということわざもあるように、浮き沈みがあるのが人生というもの。恋愛や仕事、人間関係…何がきっかけで良い方向にいったり、悪いことが起きたりするかはわからないものですよね。今回は実録シリーズ「人生の転機、上がったり下がったり」から、過去の人気記事を再録します(初公開2018年4月19日、情報は掲載当時のものです)。
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次々に有名人の不倫スクープが報じられ、週刊誌やワイドショーをにぎわしていますが、一般の男女にとっても不倫は人生を大きく変えてしまいます。
現在、7歳の息子をシングルマザーとして育てる花井留美さん(36歳・仮名・看護師)も離婚によって人生が大きく変わったといいます。
「元夫は同じ病院に勤めていた10歳上の外科医で、28歳で結婚しました。翌年、子供が生まれましたが、32歳のときに彼の不倫が発覚。相手はよりによって私の看護学校時代からの親友のミホでした」
◆親友は結婚前から元夫とデキていた
彼女は結婚も出産も自分のことのように喜んでくれたそうですが、元夫とは結婚前から関係が続いていたことが判明。事実を突きつけても「バレちゃったんだ。でも、私も好きなの」とあっさり認めたそうですが、反省や謝罪の言葉は一切ありませんでした。
「彼は謝りこそしましたが、『彼女と一緒になりたい』と言い出す始末。不倫がわかった時点で離婚は決めていましたが、あまりに身勝手な言い分に呆れて何も言えませんでした」
ちなみに元夫は慰謝料300万円に子供が成人するまでの養育費を合わせた2500万円を一括で彼女に払って離婚成立。不倫相手である友人・ミホさんからも200万円の慰謝料が振り込まれました。それからしばらくして元夫とミホさんは籍を入れたそうです。
◆元夫は悪口を言いふらし、子供も放ったらかしに
「結婚中は元夫の希望もあって、専業主婦として家事と育児に専念していたのですが、2人は周りに『食事もロクに作らず、子供を実家に預けて遊び歩いている』と根も葉もないことを言いふらし、自分たちを正当化する始末。
それを鵜呑(うの)みにした友人のなかには私にキレ気味に説教してくる人もいて、絶交を告げてくる者もいました。こっちは100%被害者なのに、なぜか私が悪者になっていました」
精神的にも少し参ってしまったため、隣の県に引っ越して職場復帰。実家や姉夫婦のサポートがあったとはいえ、看護師をしながらシングルマザーは大変だったとか。
元夫も当初は月イチで子供と面会する約束になっていましたが、守られたのは最初の数回だけ。「お父さんに会いたい……」と泣く息子を前に、2人を何度も恨んだといいます。
「私と別れた直後、ミホが元夫の子供を妊娠したので、そっちを優先したんだと思います。彼女の性格的に元夫がウチの子と会うのは反対するでしょうからね。正直、『地獄に堕ちろ!』と思ったこともありますが、まさかあそこまで不幸が続くとは……」
◆親友は元夫以外とも不倫し、浮気相手の子供を出産
花井さんの友人と再婚した元夫は子供こそ無事に生まれましたが、それから間もなく、なんと脳梗塞を発症。利き腕である右手にしびれが残ったそうで、日常生活レベルなら問題なくても指先の繊細な動きを必要とする外科医としては致命傷となってしまいました。
現在は研究医として勤務しているそうですが、1300万円あった外科医時代の年収は減激して普通のサラリーマン程度に。そのせいかセレブ生活を送っていた元友人も看護師として再び働き始めることになったそうです。
「それとミホが生んだ子供も、なんと元夫の子ではなかったらしいんです…。外科医でなく収入も減った夫に不満を持ってたらしく、独身時代から二股で付き合っていた別の既婚男性と浮気を繰り返していたのがバレたみたいです。口論の際にミホがつい言っちゃったらしくて、DNA検査の結果が決定打となって離婚。まあ、自業自得だと思いますけどね」
さらに夫婦時代に嫁いびりを繰り返し、元夫と元友人の再婚を後押ししていた元姑も心筋梗塞で突然亡くなってしまいます。自分や周りに次々と不幸に襲われたことで、“元嫁の呪い”と思った元夫からは、「頼むからこれ以上、祟(たた)るのはやめてほしい」とのメールが届いたそうです。
「確かに、離婚当初は恨みつらみもあったけど、今ではどうでもいい存在。子供にも会おうとしないし、こっちとしては正直関わりたくありません。『そんなの知るか!』って返信して、そのまま着信拒否にしてやりました」
もちろん、単なる偶然が重なったのだと思いますが、因果応報という言葉もあります。人を陥れたり、不幸にして手に入れた幸せは長続きしないのかもしれません。
―シリーズ「シリーズ「人生の転機、上がったり下がったり」」―
<TEXT/トシタカマサ ILLUSTRATION/ただりえこ>
【トシタカマサ】
一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。