芸能人でもたまにある“元ヤン疑惑”。元ヤンと疑われる人は、美人が多い傾向にあるのでしょうか。
綾瀬のぞみさん(35歳・会社員)の会社の先輩は、柴咲コウ似の超美人。ですが、ときどき覗く言動から、元ヤン疑惑が浮上したようです。
◆ミニスカで出社する超美人な先輩
「先輩は誰もが振り返るような美人で、初めて会ったときは緊張してしまったほど。笑うと柴咲コウにそっくりの美人で、スタイルも抜群。入社したてのわたしに優しく接してくれました」
ですが、気になったのは、そのファッション。オフィスカジュアルというよりは、かなり身体にフィットした、イケイケファッションなのが気になったそうです。
「先輩はいつもオフィスには不釣り合いなタイトなミニスカートに、ピンヒールを履いていました。スタイル抜群なので、似合ってはいるのですが、なんとなく不思議だなぁと思っていました」
そんなのぞみさんは、徐々に先輩と飲みに行くようになり、「元ヤン疑惑」を持つようになったとか。
◆ナンパ男に「てめぇ」とブチギレる
「先輩と仲良くなって、夜の六本木に遊びに行くようになりました。誰もが振り向くほど美人の先輩と一緒にいると、数メートルごとに男性に声をかけられます。いつも笑顔で優しい先輩ですが、お酒を飲んで酔っ払うと別人になるんです。あるとき、ナンパしてきたガラの悪い男性に、目つきを変えて『てめぇ、気安く声かけるんじゃねぇよ!』とすごんでビックリしました」
ナンパしてきた男性たちも、突然美人にすごまれてカチンときたようで、先輩につっかかってきたのだそう。怖くなり先輩を連れて逃げようとしたのぞみさんですが、その瞬間に信じられない光景を目にします。
◆殴りかかろうとする先輩を必死で止める
「先輩がその男性に、ショルダーバッグを振りかざして殴りかかろうとしていました。大喧嘩になっては大変だと思い、必死で止めて、先輩を連れてダッシュで逃げましたが、心臓が張り裂けそうでした」
ケンカ上等!の先輩を見て、もしかして元ヤンなのでは…?と疑い始めたのぞみさん。別の機会に、先輩が酔ったタイミングを見計らって、過去のことを聞いてみたのだそう。
◆驚きの過去が明らかに
先輩の出身地は、茨城県。茨城といえばヤンキーが多くて有名です。大学生で上京したそうで、さりげなく地元時代の話を持ち出してみると…
「いままで地元の話はしたがらなかったのに、その日は上機嫌でいろいろ話してくれました。茨城時代は、遊びに行くときは車に乗せてもらってたの?と聞くと、『そう、箱乗りしてた』と満面の笑みで答える先輩。ビックリしました」
箱乗りとは、ヤンキー独特のノリ方で、車から身体を乗り出して乗る方法。危険なので真似しないでくださいね。
上機嫌で「箱乗りしてた」と答える先輩に、今がチャンスとあれこれ突っ込んでみると、先輩は昔、水戸のレディースでアタマを張っていたと告白したそうです。
◆酔うと記憶が飛ぶタイプだった
「ビックリしました。たまに美人のタレントさんが元ヤンで、レディース総長だったというウワサを聞きますが、美人の先輩もそうだったとは…。でも確かに、服装の趣味や、酔ったときに出るふとした仕草や言葉遣いからも、元ヤン臭がしているといえば、していたかなと思います」
酔った先輩が自ら告白して、元ヤンと判明してしまったのですが、なんとこの先輩、酔うと記憶が飛んでしまって、飲んでいるときのことを覚えてないのだそう。
「あれだけ赤裸々に元ヤン時代の話を聞いたのに、翌日会社で顔を合わせると、またいつもの穏やかな先輩に戻っているんです。本人は、元ヤンを告白したことも忘れていると思うので、たぶん私たちが元ヤンの話を知っていることも知らないと思います。なので、その後もシラフのときは先輩の元ヤン話は知らないことにしてお付き合いしていました」
◆ナンパした男性と結婚して退社
周りが元ヤンだと知っていることを知らないままだった先輩はその後、大手企業勤務のイケメン男性と結婚することになり、退職しました。
結婚式の前にお祝いを兼ねて飲み会をしたときに、どうやって知り合ったのか聞くと、にっこり笑って『ナンパ』と答えたそうです。
「誰もが振り返る美人なので、選び放題なんだなぁとうらやましかったです。でも、知り合ったきっかけを聞いて、正直に『ナンパ』と答えるユーモアセンス、美人なのにお高くとまらない先輩がやっぱり好きだなぁと思いました」
美人だけど気さくな元ヤン先輩は、結婚式でも輝いていたそうです。
◆元ヤンはいい人が多い?
元ヤンの先輩と仲良くなったのぞみさんは、こう語ります。
「それ以降も、元ヤン疑惑のある人と友達になりましたが、美人なのにお高くとまらず、ざっくばらんで付き合いやすい人が多いんです。昔はヤンキーって怖いなと思っていましたが、実はいい人が多いのかなと気づき、新しい発見です」
―シリーズ「ヤンキー・ギャル・コギャル」―
<文/塩辛いか乃>
【塩辛いか乃】
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako