こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。
マッチングアプリ、結婚相談所、社会人サークル、婚活パーティーなど、様々な出会い方があります。令和4年現在において、デートに至るまでが最もイージーなのは婚活パーティーです。
マッチングアプリで「メッセージが続かなくてデートまでいかない」「よくわからない人と何をやり取りしたらいいか迷う」ならば婚活パーティーも並行して利用してみれば良いのです。
今回は、婚活パーティーで出会うためのお話です。
◆年齢=彼氏いない歴、31歳女性の恋活
ご相談にきた愛さん(仮名・31歳・金融機関勤務)は一度も交際経験がありません。中高は女性が9割の吹奏楽部に所属し、好きな英語を学ぶため進学した学部も女性8割だったそうです。その後金融機関に就職しますが、愛さんの部署はほぼ女性で男性はみんな既婚者だったそう。
「Aちゃんは〇〇大の人と付き合ってるらしいよ」のような恋バナをする人が苦手で、話題もないのに「最近どうよ」と振ってくるような人も避けた結果、友達は全て恋バナをせず私生活にも踏み込まない大人しい人だけだったそうです。
そんな“恋バナしない同盟”で結ばれていた友達も、愛さんが知らないところで出会いを育み、1人、2人と結婚していきました。「自分もそろそろ何かしなきゃ」と思い年齢を重ね、「コロナが終わったら出会い探しでもしようかな」と思って20代を終えたそうです。コロナはまだ終わりません。
◆「彼氏とディズニーランドに行ってみたい」
愛さんの希望は「彼氏とディズニーランドに行ってみたい」というもの。恋愛をしてからじゃないと結婚は考えられないから、いきなりの婚活にはどうしても抵抗が。そのため結婚相談所は合わないと判断していました。また、会社にばれたくないし詐欺被害のニュースをよく聞くマッチングアプリも利用したくないということで、消去法で婚活パーティーという出会い方を選んだのでした。
しかし、婚活パーティーで誰ともマッチングしたことがないというのです。私は不思議でした。
愛さんはそれなりにおしゃれをしていて、見た目や体型で不利な点は見当たりません。男性に対して過度な高望みもせず、婚活パーティーでは第三希望まで書いて提出していたそうです。
何より、婚活パーティーでは仕組み上、簡単にマッチングできるはずなのです。
◆婚活パーティーが一番簡単にデートできてしまう事情
なぜ婚活パーティーが最もデートしやすいかというと、理由は3つあります。
1. マッチングアプリでデートできる人は婚活パーティーに来ない
手軽な出会いといえば街コン、婚活パーティーという時代はありました。しかし、今の手軽な出会いは断然マッチングアプリです。マッチングアプリでデートまで難なくたどり着ける、プロフィール作りが上手でメッセージのスキルが高い人は、あまり婚活パーティーを利用しません。
2. 若い女性が少ない
「婚活実態調査2021(リクルートブライダル総研調べ)」によると、20代独身で恋愛・結婚意向がある女性の場合、ネット系婚活サービス(マッチングアプリ等)利用経験率は27.1%なのに対し、婚活パーティー利用経験率は5.7%です。一方で40代になるとネット系婚活は14.5%でパーティーは16.2%と、順位が逆転するのです。そして30代は、どちらの利用率も高め。
=======
独身女性の婚活サービスの利用状況(恋愛・結婚意向がある人のみ)
20代 ネット系婚活27.1%、婚活パーティー5.7%
30代 ネット系婚活25.9% 婚活パーティー16.6%
40代 ネット系婚活14.5% 婚活パーティー16.2%
=======
つまり、若い世代ほど婚活パーティーを利用したことがないのです。企画によりけりですが、30代前半女性が相対的にお姉さんになることはあまりないと言えるでしょう。
3. パーティー規模が縮小し、1番人気にもなりやすい
どの婚活サービスであっても市場原理が働くことは同じです。人気がある人とない人に差が出ます。自分と同じ人気レベルの人としかマッチングはできません。上位の人気がある男性とマッチングしたいならば、自分が人気上位層の女性にならなければなりません。
マッチングアプリは数十人、時には数百人と比較検討される出会いのツールです。そこと比較すると、婚活パーティーの中で1~3位にランクインするのは簡単なのです。婚活パーティー1回あたりの参加者は減り、6対6とかちょっと人数が多い合コン程度の企画が多いのです。
◆3人ぐらい希望を出せば、誰かしらマッチングする
マッチング希望はだいたい3人ぐらいまで申請できます。男性は6人しか参加女性がいなくても、だいたい1位から3位まで希望を出します。女性はタイプじゃないとマッチング希望を白紙で出す人も多いのですが、男性と会話する練習だと思って誰か希望を書けば、割とマッチングします。
なのになぜ、愛さんはマッチングしないのでしょうか。
◆プロフィールの「デートで行きたいところ」がまずかった
「婚活パーティーだとプロフィールシートがあると思うのですが、趣味って何を書いてますか?」
「音楽って書いてました」
「音楽が悪いわけじゃないですが、付き合う前の初デートで音楽鑑賞もしないので、食べ歩きとかデートにつながるようなことも書いた方がいいですね。趣味に釣りって書いてる男性がいたとして、釣りが悪いわけじゃなくても、女性から見てプラスの情報にはなりづらいでしょう?」
「そうですね、たしかに釣りはよくわからないので。勝手に行くのは止めませんけど、一緒に釣りをしたいと言われると困ります。そういえばデートで行きたいところって欄があって、ディズニーランドって書いてましたがまずいですか?」
なるほど、どうやら問題はプロフィールにありそうです。
「まずいですね。親しくなってからならディズニーランドに行くカップルもたくさんいますが、親しくなる前に行くことはまずないですよね。『デートで行きたいところ』には共通の話題になりそうな要素を盛り込まないと、一緒に何を楽しめる人かがわからないんですよ。
あとはディズニーランドって、男性から見るとお金もかかるイメージを持つ方もいます。付き合ってから年に1~2回行ければいい程度なのに、毎月ディズニーランドに行きたい女性だと思われたら損なんです。初対面でよくわからない同士なので、自分目線でというより相手目線でプロフィールは作りたいですね」
愛さんはしばし黙り込みました。
◆好きなタイプの欄に「嵐の大野智」
「……『好きなタイプ』の欄に、嵐の大野智って書いたのはまずいですか?」
「まずいですね。初対面だとどうしても男性を顔で選ぶ女性というイメージを持たれますので。ジャニーズ好きは付き合ってから申告してください。それで別れるということはほぼないですから」
ここまで話して、愛さん自身も問題点に気づき始めました。
「え~、いろいろやらかしてました。趣味に音楽って書いてたので男性からは『何が好きですか?』とか『ライブとか行くんですか?』ってよく聞かれたんです。コロナ前は嵐のコンサートに行ってたと正直に答えてました」
「そっか。マッチングしなかった原因はそこだと思いますよ」
皆さんもお気付きの通り、ここで一般人とかけ離れたタレントの名前を出すのは微妙です。もちろん、あえて身近で親しみやすいタレントの名前を出すという別のテクニックもありますが。
◆好きなタイプの欄はどう書くのが正解?
「じゃあ、好きなタイプの欄はなんて書けばいいんですか? 喫煙者が嫌なので『タバコを吸わない人』とか書くのはありですか?」
「喫煙者かどうかは、相手のプロフィールを見てそういう人に希望しなければいいだけですし、『〇〇しない人』だとどうしても相手に注文が多いネガティブな人に見えます。
ここは履歴書の志望動機の欄で自己PRをするのと同じ考え方で、自分の理想を書くよりは自分と付き合うメリットを書くのがおすすめです。自然が好きなら『自然が好きな人』とか『お花見や紅葉狩りに行ける人』とか、愛さん自身が食べることが好きなら『食べ歩きができる人』とかです」
いろんな反省をいかし、愛さんは次の婚活パーティーで無事にマッチングしたそうです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<取材・文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt