九十九島を見下ろす石岳に位置する「九十九島動植物園 森きらら」は、美しい花と愛らしい動物たちであふれた動植物園です。ペンギン好きにはたまらないペンギン館や霊長類が空中散歩するモンキーゾーン、200種のバラをはじめとした美しい花々など見どころがたくさんあります。ここでは、森きららの特徴やその魅力について、また入園料金やアクセス方法に関して紹介します。さらに、割引クーポンの利用方法や、周囲のおすすめスポットも一緒に見ていきましょう。

九十九島動植物園 森きららとは

九十九島動植物園 森きららは長崎県佐世保市の中心部よりやや西側にあり、九十九島を見渡せる高台に位置している市営の動物園・植物園です。石岳と呼ばれる山中にあるため、かつては石岳動植物園という名称で親しまれていましたが2011年に現在の園名へと改名しました。動物園エリアにはライオンやアミメキリン、レッサーパンダなどをはじめとした60種250点の動物が展示されており、植物園エリアには約21,000点もの植物が植栽されています。日本最大級を誇る天井水槽のペンギン館や珍しいツシマヤマネコ、西日本でも屈指の規模であるバラ園といった見どころの他に、動物たちのエサやりイベントやふれあいコーナーなど大人も子どもも楽しめる施設です。

色んな角度から観察できるペンギン館

日本の動物園で広く飼育展示されているフンボルトペンギンですが、森きららのペンギン館は他の動物園や水族館とはひと味違います。3階建て構造の大きなペンギン館では、日本最大面積である80平方メートルの天井水槽とペンギンの足裏から観察できる極浅水槽が用いられているからです。1階にある天井水槽は4メートルの深さを持ち、その面積も相まって1階を見上げると天井のほとんどが水の世界という未知の体験ができます。ペンギンが泳いだり潜ったりするさまを上や横から観察できるところは多いですが、下から見上げる形で観察できる場所は非常に珍しいです。また、水槽の上には屋根が設けられていないため、よく晴れた日には水槽越しに一面の青空も見上げることができます。まるでペンギンが青空を飛び回っているような光景を、ぜひ体感してみてください。

さらに、2階に上がると、日本初の水槽の極浅水槽が作り出す珍しい光景に遭遇できます。プールの厚みを5センチメートルの薄さにすることで、ペンギンたちが歩行するさまを足裏から観察できるのです。よちよちと歩くペンギンを、普段は見ることのできない角度から十分に堪能しましょう。そして、3階では、ペンギンたちと同じ目線の高さにある「のぞき見デッキ」から観察できます。

「ワオキツネザル」が間近で見られるモンキーゾーンは必見

園の最奥部にあるモンキーゾーンでは、世界の珍しい霊長類が展示されています。尻尾の縞模様が印象的なマダガスカル出身のワオキツネザルも、この付近のエリアで見ることが可能です。その名も「ワオアイランド」というエリアで、なんと中では放し飼いにされているため間近で観察することができます。もし出産の後であれば、子どもをおんぶして歩行する様子が見られるので気になる方は普段からホームページでチェックしておきましょう。

モンキーゾーンには地上13メートルもの高さのうんていが設置されており、フクロテナガザルが渡り歩く様子を見ることもできます。テナガザルの仲間でマレーシアとスマトラ島の森林に棲むフクロテナガザルが、どのようにして木々を移動するのかをぜひ確認してください。また、フクロテナガザルのオスは、大きな「のど袋」が特徴です。これを膨らませることによって、叫び声のような大きな鳴き声を出します。フクロテナガザルは西日本では森きららの他に、3箇所でしか見ることができない貴重な動物なので、見逃さないようにしましょう。

他に、中央アメリカ出身のジェフイロクモザルは、熱帯雨林に棲んでいる動物です。長い尻尾を器用に使って、ぶらさがりながら木から木へと移動するさまがまるでクモのような姿であるため、この名が付いたとされています。モンキーゾーンに設置された空中トンネルを、のびのびと移動する様子をバッチリ捉えましょう。さらに、日本の定番の霊長類、ニホンザルもここで会えます。

60種におよぶ世界中の動物を観察したり「エサやり体験」が楽しめる!

園に入ってすぐ出迎えてくれるのは、長い首と優しい顔が特徴的なアミメキリンです。実は、頭部に5本もツノがあったり、エサを食べる時にニュッと伸ばす舌の色が紫色だったりとたくさん秘密を持っています。天気の良い日は、前足を折り畳んでくつろぐ姿も見ることができるかもしれません。もちろん定番であるライオンやチーターも見ることができるので、お子さんも大満足です。肉食獣の獣舎の近くには、同じネコ科の動物が展示されているヤマネコ舎もあります。アムールヤマネコに加えて、日本固有種であり長崎県対馬にしか生息しないツシマヤマネコも見ることができるため要チェックです。他にも、北米出身の人気者であるオグロプレーリードッグやミーアキャット、アメリカビーバーの愛らしい姿を見ることができます。アメリカビーバーは本来夜行性ですが、日によって行動が異なるため昼間も活動していることもあるのでぜひ覗いてみてください。同じく日によって行動が異なるアルダブラゾウガメやフェネックも同エリアで展示されているため、一緒に巡ることをおすすめします。

森きららでは、動物たちとの距離を縮めることができるイベントが盛り沢山です。毎日朝9時からアライグマやマントヒヒ、ヤギたちにエサを与える体験ができます。前足を上げておねだりしてくるアライグマの姿や、上手にエサを受け取るマントヒヒの様子を見て楽しみましょう。ヤギやヒツジは比較的おとなしいので、大きな動物が恐いお子さんでも安心です。お昼11時半頃から、土の城にてモルモットとのふれあい体験もあります。木曜日以外は毎日行っているので、ぜひお昼前に訪れて小さなモルモットを撫でてください。12時からはモンキーゾーンにて、ワオキツネザルが垂直ジャンプするイベントが行われます。いつもよりも間近で見られるチャンスなので、昼食を後回しにして行くのがおすすめです。また、平日のみですが、ペンギン館にてペンギンの生態のガイドも行われています。

土日・祝日にもツキノワグマのご飯探しイベント、キリンのもぐもぐガイドなど魅力的なイベントだらけです。国内に50頭しか生存しない対州馬の乗馬体験や記念撮影ができるのも土日だけなので、忘れないようにしましょう。

200種のバラをはじめ、四季の花で彩られた園内

3,000平方メートルにおよぶ敷地内に、9系統の200種900株のバラが植栽されており西日本でも最大規模を誇ります。開花シーズンである春と秋には「ローズフェスティバル」が開催され、市内はもちろん県外からも多くの観光客が訪れます。定番のフリージアやアイスバーグだけでなく、佐世保市の独自の品種である「プリンセス森きらら」や「九十九島サンセット」も見事な出来映えです。また、園の中央を突き抜ける通りの両サイドにはフジ棚があり、5月には美しい紫色で彩ります。ロックガーデンや噴水広場にも花壇が設けられており、季節によって異なる花々を鑑賞できる場所です。

園の最奥部にありモンキーゾーンのさらに奥にある温室内にも、さまざまな植物が植栽されています。日本の品種だけでなく、熱帯の植物をはじめとした世界中の珍しい木々や草花を鑑賞できるのは大きな魅力です。

ベビーカー貸出や授乳室など、ファミリー層に優しい施設

家族連れはもちろん、小さなお子さん連れの方にもサービスが行き届いている点も森きららの魅力の1つです。ベビーカーの貸出は随時行われており、無料で利用することができます。ただし、予約不可で1日に15台が上限となっているため、利用する場合は早めに来園するようにしましょう。また、授乳室はふれあい体験広場と芝生広場に各1箇所ずつ、合計2箇所設置されています。多目的トイレも合計2箇所設置されているため、入園する前にマップで位置を確認しておくと便利です。さらに、入口付近にはロッカーが設置されており、100円のリターン式であるため大荷物の旅行時も手ぶらで楽しめます。加えて、大人の入園料は820円で中学生以下は210円、3歳以下の幼児が無料である点もファミリー層にとって嬉しいポイントです。そして、遊び疲れたら、ペンギン館の向かい側にある大きな芝生広場でのんびりと休憩しましょう。通常、山の中にある動植物園の園内は高低差が激しい傾向にありますが、森きららの場合園内は平面が多く段差も少ないため小さなお子さん連れはもちろん、高齢者の方も安心して楽しめます。

周囲にも遊べるスポットがたっぷり

森きららは「九十九島パールシーリゾート」エリア内にあり、周囲にもたくさん遊べるスポットがあるのも大きな魅力です。まずは、園の近隣にある「九十九島水族館 海きらら」をおすすめします。国内最大級を誇るクラゲシンフォニードームをはじめ、こちらも国内では貴重な屋外型の大水槽など見どころたっぷりです。イルカプールでは、イルカとキャッチボールができるショーも行われており動物好きの方には特におすすめします。

さらに、森きららから徒歩8分の距離にある、石岳展望台も巡っておきたいスポットです。九十九島八景の1つであり、標高191メートルの山頂にある展望台から見える絶景はぜひ押さえておきましょう。特に、夕暮れ時が最も美しいとされており、海に浮かぶ九十九島と赤く染まる空のコントラストは見事です。

もし、時間に余裕があれば、九十九島の島々を巡る遊覧船も堪能しましょう。遊覧船パールクィーンに乗って、青い海や島々をゆっくりと鑑賞する日中定期便はもちろん、海も空も夕日に染まるサンセットクルーズもおすすめです。午前は10時からと11時から、午後は13時から15時の間に1時間ごとに出航します。季節によって臨時便が出ることがあるため、事前にホームページでチェックしておきましょう。

九十九島動植物園 森きららの料金

一般入園料金

大人(高校生以上):820円
小人(4歳〜中学生):210円
幼児(3歳以下):無料

年間パスポート

大人:2,060円
小人:520円
幼児:無料

九十九島動植物園 森きららの割引クーポン

JTBもりきらら入園引換券

旅行会社JTBが提供するサービスであり、こちらは入園引換券をコンビニで発行するスタイルです。ファミリーマート店内にある端末機、ファミポートに商品コードである「0239707」を入力して、購入枚数を指定し発行したのちレジで精算してください。来圜当日、動植物園の受付にて提示し入園チケットと交換するので忘れないようにしましょう。

大人:通常820円→720円
小人:通常210円→170円

佐世保市民割引

佐世保市に住んでいる方限定ですが、住民割引を受けることができます。動植物園の受付にて現住所が特定できる物を提示することにより、本人のみ割引料金で利用可能です。家族で入場する際は、保険証を持って行くと良いでしょう。

大人:通常820円→620円
小人:通常210円→150円

九十九島動植物園 森きららの営業時間

通常営業時間

9:00~17:15(最終入園16:45)
※16:30より動物の獣舎への移動開始(冬期は16:00より開始)

定休日

12月29日〜1月1日

九十九島動植物園 森きららのアクセス

公共交通機関を利用する場合

JR佐世保線「佐世保」駅から佐世保市営バースデイ約25分
(市営バスターミナル7番乗り場より、「下船越」もしくは「展海峰」行きに乗車しバス停「動植物園前」で下車)

車を利用する場合

西九州自動車道「佐世保中央IC」から約12分

九十九島動植物園 森きららの駐車場

動植物圜の付近に、最大377台を収容する無料の駐車場があります。

名称:九十九島動植物園 森きらら駐車場
住所:長崎県佐世保市船越町2172
営業時間:記載なし(圜の営業時間に準ずる)
駐車台数:入圜口前駐車場177台、多目的広場臨時駐車場200台/合計377台
料金:無料

提供・あそびのノート

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