髪には魔力がある!髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え7つ
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え①サムソンの髪の魔力
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え1つめは、旧約聖書に登場する怪力の持ち主サムソンです。彼は母の胎内に宿る前から神の使いに髪を切ることを禁じられ、生まれてからは長い髪を通じて神から力を授けられています。
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5 あなたは身ごもって男の子を産むでしょう。その頭にかみそりをあててはなりません。その子は生れた時から神にささげられたナジルびとです。彼はペリシテびとの手からイスラエルを救い始めるでしょう」。 引用元:WIKISOURCE
サムソンは自分が好きになった女性にすら、髪の毛の秘密を明かそうとしませんでしたが、最終的に愛する女性デリラに懇願され、ついに打ち明けてしまいます。ところがデリラは敵に通じており、彼の髪の毛を剃って力を失わせてしまったのでした。
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17 彼はついにその心をことごとく打ち明けて女に言った、「わたしの頭にはかみそりを当てたことがありません。わたしは生れた時から神にささげられたナジルびとだからです。もし髪をそり落されたなら、わたしの力は去って弱くなり、ほかの人のようになるでしょう」。18 デリラはサムソンがその心をことごとく打ち明けたのを見、人をつかわしてペリシテびとの君たちを呼んで言った、「サムソンはその心をことごとくわたしに打ち明けましたから、今度こそ上っておいでなさい」。そこでペリシテびとの君たちは、銀を携えて女のもとに上ってきた。
19 女は自分のひざの上にサムソンを眠らせ、人を呼んで髪の毛、七ふさをそり落させ、彼を苦しめ始めたが、その力は彼を去っていた。 引用元:WIKISOURCE
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え②邪気と念の塊!丑の刻参り
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え2つめは、丑の刻参りです。髪の毛を相手の分身と見立てる考え方は、呪いの儀式にも取り入れられており、丑の刻参りで使われる藁人形もその一つです。中に仕込む材料として、一番手に入れやすい上に念を込めやすい髪の毛はうってつけでしょう。
平家物語の異本である剣巻に登場する「宇治の橋姫」は、自身の長い黒髪を角のように固め、顔や身体を赤く染め、自らが鬼となって憎い恋敵を呪う丑の刻参りを行います。ここでは髪の毛が鬼を象徴する役割も果たしています。
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明神、哀れとや覚しけん、「誠に申す所不便なり。実に鬼になりたくば、姿を改めて宇治の河瀬に行きて三七日漬れ」と示現あり。女房悦びて都に帰り、人なき処にたて籠りて、長なる髪をば五つに分け五つの角にぞ造りける。顔には朱を指し、身には丹を塗り、鉄輪を戴きて三つの足には松を燃やし、続松を拵へて両方に火を付けて口にくはへ、夜更け人定りて後、大和大路へ走り出で、南を指して行きければ、頭より五つの火燃え上り、眉太く、鉄〓(かねぐろ)にて、面赤く身も赤ければ、さながら鬼形に異ならずこれを見る人肝魂を失ひ、倒れ臥し、死なずといふ事なかりけり。斯の如くして宇治の河瀬に行きて、三七日漬りければ、貴船の社の計らひにて、生きながら鬼となりぬ。宇治の橋姫とはこれなるべし。 引用元:J-TEXTS 日本文学電子図書館
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え③星座になった髪の毛
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え3つめは、かみのけ座にまつわる話です。古代エジプト・プトレマイオス朝の王プトレマイオス3世がシリアを攻めた時のこと。王妃ベレニケ2世は美の女神アフロディーテの神殿に行き、夫が無事戻ったならば美しいと評判の自分の髪の毛を捧げると祈りました。
やがて夫が無事戻ったので、ベレニケは約束通り自分の長く美しい髪を切って神殿に捧げたのですが、翌朝見るとその髪の毛が神殿から消えていました。怒る王と王妃に向かって天文学者が星を示しながら「女神が王妃の髪の毛を大変気に入られ、星に召し上げられました。」となだめたということです。
美の女神アフロディーテが気に入るほどですから、王妃ベレニケの髪の毛はよほど美しかったのでしょう。また髪の毛は身体の一部と考えられることから、髪の毛を捧げるという行為は自分の身体を生贄に捧げるのと同じくらいの重みを持っていました。長く美しい王妃の髪は、命と同等の価値があったのかもしれません。
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え④絡み合う髪と嫉妬の念
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え4つめは、江戸時代に作られた「苅萱道心(かるかやどうしん)物語」に登場する女性たちの話です。主人公である加藤左衛門尉繁氏は本妻と妾が仲良く碁を打っている姿を物陰から見ますが、障子に移るその影は2匹の蛇と化したお互いの髪の毛が絡み合い威嚇し合う姿でした。
実体としては仲が良さそうに見せている二人の女性、しかし嫉妬に燃える内心は蛇の形をとって障子に映し出されていたのです。それを見た繁氏は世の無常を感じ、家族を捨てて苅萱道心として出家してしまうのでした。
この物語では、女性の嫉妬という強い念が蛇の姿をとって現れています。そして絡み合い威嚇し合うという動きを持たせているところに、女性の髪には相応の魔力があり、持ち主の邪気や念に呼応して自在に動くものであるという概念があったようにうかがえます。
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え⑤髪の魔力で結ぶ愛のまじない
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え5つめは、「愛のまじない」です。中世ヨーロッパの魔術とは、錬金術や占星術のような科学的なものが多かったわけですが、一方で宗教的モラルに反するような妖術的なものも編み出されていました。その一つに髪の毛を使った恋愛成就のまじないがあります。
その方法は、自分と恋する相手の髪の毛を結び合わせるものだったり、結ばれたい相手の髪の毛を少しとって祭壇に捧げて祈ると相手の心が自分に向くというものでした。そこで中世の人々は、自分の髪の毛が妖術師や悪い魔術師の手に渡らないよう、ブラシや櫛についた髪の毛の処理には注意していたということです。
ただし、髪の毛に魔力が宿るという考え方は中世ヨーロッパが発祥ではなく、紀元前に興ったゾロアスター教の頃にはすでにあったと言われています。髪の毛を邪気や念、魔力と結びつける考え方は、かなり古くからあったことが分かります。
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え⑥幽霊の髪を剃る話
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え6つめは、「幽霊の髪を剃る話」です。源教というお坊さんが川で亡くなった人のために念仏を唱えていると、女の幽霊が現れました。幽霊は「ありがたい念仏で成仏できそうだが、この長い黒髪が邪魔をして困っている」と泣くので、源教は明日の晩に髪を剃ることを約束しました。
翌日、源教は正直者の七兵衛を呼び、隠れて事の次第を見届けてもらうことにしました。その夜、約束通り現れた幽霊の黒髪を剃っている時に、源教は証拠として髪の毛を少しとっておこうと考えました。ところが、どんなにしっかり掴んでいても、黒髪は剃るそばから幽霊の懐に入ってしまい、手元には一本も残りません。
髪の毛を全て剃り終わると、幽霊は源教に手を合わせて拝み、そのまますうーっと消えていきました。すると七兵衛も隠れ場所から出て来て、源教に向かって黙って握りこぶしを突き出しました。七兵衛が開いてみせた手の平には、幽霊の濡れた黒髪がほんの少し残っていました。
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え⑦メドゥーサの魔力
髪の毛にまつわるスピリチュアルな言い伝え7つめは、ギリシャ神話に登場する怪女メドゥーサ(またはメデューサ)です。メドゥーサは戦いの女神アテナの神殿で海神ポセイドンと逢い引きしていたために、アテナの怒りを買って美しい髪の毛を蛇に変えられ、更に視線を合わせた者を石化させる怪物にされてしまいました。
メドゥーサ退治を命じられたペルセウスは、女神アテナから磨き上げた盾を借り受け、それを鏡代わりにメドゥーサに近づき、メドゥーサを退治したのです。彼女の首は切り落とされた後も魔力を失わず、その目を見たものは巨大な怪物であっても石に変えられてしまうほどでした。
ペルセウスはアテナに盾を返す際、メドゥーサの首を感謝の気持ちと共に献上しました。アテナはその首を自分の盾の中央にはめ込み、最強の盾としたということです。
運気向上!髪の毛にまつわるスピリチュアルスポット・神社4選!
髪のお守りならここ!京都嵯峨野「御髪(みかみ)神社」
髪の毛にまつわるスピリチュアルスポット・神社1つ目は、京都府右京区にある三上神社です。亀山天皇の御世、紛失した宝刀の探索を任された藤原基晴は三男・政之と共に山口県下関市を訪れていました。この地で二人は生計のために新羅の人から髪結いの技術を学び、武家の髪結いをしながら宝刀の探索を続けていました。
やがて父・基晴は没しましたが、政之は髪結いをしながら探索を続けた末、ついに宝刀を見つけ出して天皇に奉還しました。その後政之は鎌倉に居を移し、幕府から京都風の髪を結う髪結師として重宝されたということです。
御髪神社では藤原采女亮政之を祭神とし、神力あらたかな神社として理髪業の方々から崇敬されています。境内には献納された髪を納める髪塚があり、毎年髪供養が行われています。またハサミや櫛を象ったお守りや、理・美容師試験合格のお守りなどがあり、遠方の場合はお守りを取り寄せることが出来ます。
床屋の発祥の石碑がある山口県下関市の「亀山八幡宮」
髪の毛にまつわるスピリチュアルスポット・神社2つ目は、山口県下関市にある亀山神宮です。御髪神社の項目で書きましたが、藤原基晴・政之親子は髪結いの技術を山口県下関市で学びました。下関市唐戸にある亀山八幡宮の階段下にその事を記した石碑があります。
亀山八幡宮は髪の神社ではありませんが、床屋発祥の地ということで毎年11月ごろに毛髪供養祭が行われています。なお、亀山の名前を冠する神社ですが亀山天皇を祀っているわけではなく、祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后・仁徳天皇になります。
名前の由来には、当時島だったこの地が亀に似ていたからとか、宇佐の八幡様がお祀りされている山が亀山だからという説があるようです。下関市は安徳天皇と平家一門を祀る赤間神宮や、幕末の志士・高杉晋作にまつわる史跡など多くの歴史がある土地ですので、歴史好きな人にはオススメのスポットです。
歌人蝉丸ゆかりの髪の祖神!東京都北区「王子神社末社の関神社」
髪の毛にまつわるスピリチュアルスポット・神社3つ目は、東京都北区にある王子神社の境内にある末社・関神社です。百人一首で有名な平安時代の歌人蝉丸とその姉である逆髪姫が祭神となっています。
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末社 関神社 全国でも珍しい「髪の祖神」。御祭神は百人一首でも有名な蝉丸公で、姉「逆髪姫」のために髢・鬘を作ったという伝説により、髢、鬘や床山業界の方々の信仰厚い神社です。また蝉丸公は琵琶の名手でもあり「音曲諸芸道の祖神」としても崇敬されています。戦災で焼失したものを、髢、鬘、床山、舞踊、演劇などの関係業界の御尽力により、昭和34年に再建されました。境内には毛髪報恩のための毛塚も建立されています。 引用元:王子神社
なお本社である王子神社の方は、開運招福や運気の回生の他、春日局が竹千代(後の徳川家光)の健康と大成を祈願したところ叶ったことから「子育大願」としても神徳あらたかだそうです。ぜひこちらもお参りしてみてください。
美髪厄除けの名水・東京都文京区「心城院の柳の井」
髪の毛にまつわるスピリチュアルスポット・神社4つ目は、東京都文京区にある湯島聖天・心城院にある、美髪・厄除けで名高い江戸名水「柳の井」です。この水を数滴髪に撫でれば、まるで垢を落とすように髪も心も清められ、降りかかる厄難を祓ってくれると伝えられています。
柳の井における手水の作法
右手に柄杓を取り、左手に水をかけて清める
左手に持ち替え、右手に水をかけて清める
片方の手のひらに水を受け、口をすすいで清める
水を髪になでつける
柄を下にして、残った水を伝わせて清める
柄杓を元の場所に戻す
上記の手水の作法は、4番目の「水を髪になでつける」以外はどの神社でも行うものです。神社に行く前に参拝方法をきちんと確認しておくことをオススメします。
髪の毛を清潔・綺麗に保って良い運気を呼び込みましょう!
髪の毛は、自分の体の一部であると共に、スピリチュアル的にも大きな意味を持つものです。髪の毛を清潔にし綺麗に整えると、邪気や悪い念を払えますし、良い魔力も保たれることでしょう。お守りの魔力も美しい髪あってこそです。
運気が落ちていると感じられる時は、まず髪の手入れをしたり、毛先を少し切るなどしてみてはいかがでしょうか。また、髪にまつわる神社のお守りを持ってみるのも良いかもしれません。自分に合った方法で、美しい髪と開運向上を目指してみましょう!
提供・BELCY
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