西村書店は、『レイチェル・カーソン物語 なぜ鳥は、なかなくなったの?』を10月6日(木)に発売した。

自然の声をきき、自然とともに生きる

レイチェル・カーソン氏の名前は知らなくても、『沈黙の春』の著者と聞けば、ぴんとくる人も多いのでは?

第二次世界大戦後、急速な経済発展に伴い大量に使われはじめた化学薬品が、生態系へ及ぼす危険な影響について、初めて警鐘を鳴らしたといわれる『沈黙の春』。1962年にアメリカで出版されるや世論を大きく揺り動かし、その後の環境保護運動のバイブルとなった。

森の声、海の声、生きものの声に耳をかたむけ、勇気ある行動で問題提起の声をあげ、環境保護への道をひらいたレイチェル・カーソン氏。そんな彼女の生涯をえがいた伝記絵本が『レイチェル・カーソン物語 なぜ鳥は、なかなくなったの?』だ。

絵本あらすじ


少女時代にさまざまな生きものたちとふれあった同氏は、やがて生物学者を志す。


その後、海の本の執筆がきっかけでベストセラー作家に。


生きものたちの声なき悲鳴を聞き取った同氏は、勇気を出して危機を訴える。

推薦の言葉

絵本とバラの里 きいろいおうちfarmの内田早苗氏は、同書に対し「畑作業で感じる土の力、実りをいただく感動。それらが自分にあるならば、よく考えなければいけないことがあるだろうと、レイチェルに改めて問われています」と言葉を寄せている。

また、絵本でSDGs推進協会の朝日仁美氏は、「今こそ 多くの子どもたちがレイチェルに出会い、生きものと仲良くしていく方法を考えてほしいです。自分の知りたいことをいくつになっても勉強し、勇気をもって伝えていくことの大切さもこの絵本から学んでください」とコメントした。

環境問題について考えるきっかけに

10月1日(土)には、『沈黙の春』出版60年記念イベントが開催された。同イベントでは、生命誌研究者・中村桂子氏の講演「センス・オブ・ワンダーが教える『別の道』-生命誌の視点から-」と、中村桂子氏と同書の監修者でレイチェル・カーソン日本協会会長の上遠恵子氏の対談が行われた。

イベントのレポートは西村書店noteで公開されているので、気になる人はチェックしよう。


また、同社は「地球の未来を考える〈SDGsビジュアルブック〉セット(全3巻)」もリリースしている。

環境問題に関心がある人は、この機会に、子どもと一緒に絵本で学んでみては。

■レイチェル・カーソン物語 なぜ鳥は、なかなくなったの?
文・絵:ステファニー・ロス・シソン氏
監修:上遠恵子氏
訳:おおつかのりこ氏
定価:1815円(本体1650円+税)
体裁:A4変型(ヨコ長)・上製
ページ数:38ページ
販売場所:全国書店、ネット書店ほか

(オガワユウコ)