値上げラッシュを救う名品です。
10月からの食料品値上げ、ショックを受けている人は少なくないでしょう。一つひとつの価格を見ていくと、寂しい気持ちが積もりますから、今回の値上げを“家計のやりくりを見直す機会”ととらえるようにすると、解決策が見えてくるように思います。
スーパーマーケット専門家の立場からおすすめしたいのが、スーパーを賢く使い分けること。どんなスーパーにも強みと弱みがありますから、各店の強みを知った上でお得な商品を選ぶようにすれば、値上げのダメージを受けすぎることなく真の節約を実現できると考えています。
そこで今回は、スーパー業界で売上1位を誇る「イオン」に注目。低価格競争には圧倒的なパワーがありますが、細かく見ていくとその魅力は“食卓満足度を高めてくれるコスパ最強のPB商品”を発見することができるんです。
ここではその代表例として、105円で買える『トップバリュ チルド惣菜シリーズ』をご紹介したいと思います。
◆手軽においしい家庭料理が105円から楽しめる
今回ご紹介する「トップバリュ チルド惣菜シリーズ」は、コロナ禍による影響もあって中食需要が拡大し、この2年で売上は1.3倍に。
「メニューをもっと増やしてほしい」「自由に選びたいけどきちんとバランスよく栄養も摂りたい」という顧客のリクエストに応えるべく、9月28日から商品数を20品目に増やし、全面刷新されました。価格は105~429円(税込)。
嬉しいのは多くのアイテムが105円でラインナップされていることです。ではさっそく、どんな商品があるか見ていきましょう。
◆マヨネーズ系サラダはヘルシータイプもラインナップ
冷たい小鉢として定番のマヨネーズ系サラダは、王道感を保ちつつもこだわりポイントをしっかり作っているところが魅力的。
ポテトサラダにはふかし芋を使用したり、ごぼうサラダには2種類の品種をチョイスするなど、満足度を上げる工夫を発見することができます。また、カロリーや糖質を気にするヘルシー志向のニーズに合わせた「カロリー30%カットシリーズ」もラインナップされています。
◆ハンバーグ3種は、期待以上のボリューム&おいしさ
続いては主菜(メイン)となる肉料理として、ハンバーグが3種も揃っているのは特筆すべき点です。
デミグラスソースはシンプルなタイプとチーズ入りがそろい、和風ハンバーグはあめ色炒め玉ねぎと焦がし醤油がポイントに。個人的には和風ハンバーグが気に入っていて、すでに何度もリピートしています。
100gのソース付きハンバーグが105円だなんて、食べてみるとそのおいしさに感動し、価格を疑ってしまうほどなんです。
◆小鉢系おかずは、家庭料理の人気メニューが大集合!
小鉢で出てくるような家庭料理として、冷蔵庫にあったらほっと安心しそうなのが、ひじき煮、切干大根の煮物、卯の花、きんぴら。これらの味付けが濃い味になり過ぎていない点はリピートのきっかけになるでしょう。
さらに嬉しいのが、味染みに時間や手間がかかりそうなメニューの里芋の煮っころがし、こんにゃく煮、さつまいも煮、たけのこの煮物。この4種は自分で作るとなるとそれなりに大変ですし、残さずに食材を使い切るという視点でも貢献してくれるはずです。
◆お弁当も華やかに!
それでは最後に、これらを実際にどのように活用できるかという事例をご案内してみたいと思います。
例えば時間をかけたくない場合のお弁当作り。ハンバーグや煮物を湯せんで温めて、ご飯の周りに並べるだけで華やかな組み合わせが完成します。副菜おかずは1袋につき5~6人分くらいまかなえますから、大人数家族だとコスパもよいお弁当が一度に作れてしまいます。
また、総菜が余った場合は、100均ショップなどで購入できるおかずトレイに入れておいて冷蔵庫に入れておけば、忙しい時の副菜プレートとして喜ばれるでしょう。
さあ、気になるアイテムがあったら気軽に取り入れてみてくださいね!節約意識を温めながら、少しでもおいしい料理が手軽に味わえますように。
<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12