セブンのスイーツにハズレなし。
コンビニのデザート。そのレベルは年々高まり、コスパ面も強みにしながらパティスリーやデパ地下などの専門店をしのぐ勢いを持ちつつあります。
みなさんはどこのコンビニがお気に入りですか? 私は日々コンビニスイーツをリサーチしている中で、ローソンのトレンド発信力やファミリーマートのボリューム感を楽しみにしていますが、種類の豊富さや一つひとつのクオリティを見ていくと、セブンイレブンの総合力には脱帽してしまいます。
そこで今回は、セブンイレブンのスイーツがなぜすごいのか? その圧倒的な魅力を5つにまとめてご紹介してきたいと思います(価格はすべて税込)。
◆1.ドーナツ愛を大切にしている
セブンイレブンといえば、コンビニコーヒーで大成功をおさめたセブンカフェに続き、2015年に店頭でドーナツを販売したことが歴史に刻まれています。
今では店頭販売が改善され、お客が手に取って選べるスタイルに。そしてドーナツの価格は専門店よりも安く、味は引けを取らないレベルを維持している点でも、セブンの競争力の高さを実感できることでしょう。
このように一つのジャンルを大切に温めながら、第三次ドーナツブームをも盛り上げる商品開発力には目を見張るものがあります。
◆2.定番を常にアップデートし続ける姿勢
二つ目は、多くのスイーツがロングセラーになっている秘訣につながるポイント。
店頭で“さらに美味しくなりました!”という宣伝POPを目にすることがありますが、同じ商品名であっても継続的に改良されているのです。例えば本格パティスリーが作るようなシュークリームとして発売されている「シュー・パティシエール」(172円)は、シュー生地の上に重ねたクッキーシートの配合を見直して、より香ばしい風味に仕上げているそうです。
他にも、生地の配合を見直してより口どけの良い生地に仕上げた「エクレアカスタード」(159円)や「カスタード&ホイップシュー」(159円)も同様。「やっぱりセブンがおいしいよね」と言われる理由は、地道な努力の蓄積によるものでしょう。
◆3.老舗顔負けの本格和菓子が豊富にそろっている
洋菓子のみならず、和菓子の実力も本物です。
カップに彩りよく盛り付けられた「宇治抹茶と苺のパフェ」は今秋の新商品。広く愛される定番和菓子の豆大福、草団子、饅頭は安定したおいしさです。
加えてユニークな和菓子も登場するのが面白いところで、今であれば「きなこばばろあ」や「和もっち巻き」などがそそられるネーミングでしょう。和菓子においてはローソンやファミリーマートを圧倒している印象があります。
◆4.定番スイーツに選択肢を広げる
おなじカスタードプリンであっても、特徴が異なる種類が並んでいます。
例えば、我が家の最寄りの店舗で販売されているのは、クラシカルな窯焼きタイプ、黄身を使って作られるタイプ、そしてイタリアンスイーツでも注目された固めタイプの3種類。
エリアや店舗によって他のプリンも販売されています。このように、同じジャンルでも複数種類のオリジナル商品が並んでいるのは王者の風格とも解釈できるでしょう。
◆5.生クリームがおいしい
最後にお伝えするのは、「生クリーム」が極めておいしいこと。
ボリューム感のあるカップスイーツとして「シフォンケーキ」や「フレンチトースト」が続々登場していて、フレッシュな生クリームが層状にぽってりたっぷり乗っているのがポイントです。
つまり、セブンでは生クリーム本来のフレッシュな風味を思う存分堪能できるようになっているということ。シンプルながらも濃厚な味わいを堪能でき、これまでありそうでなかったプレミアムデザートと言っても過言ではありません。
<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12