マンションなどの集合住宅の場合、住民たちが交替で共用スペースなどの清掃を行うところもあります。しかし持ち家だと、転勤などで家を残したまま、一時的に引っ越すことも珍しくありません。

 住んでいない以上、参加できないので当番から外れるのが普通ですが、それでも文句を言ってくる人もいるようです。

転勤で住まない間も掃除当番!?

「飛行機を使わなければ戻れない場所に引っ越してしまったのに『それを言い訳にして掃除当番から抜けるなんてズルいじゃない!』ですからね。まさかそんな風に言われるとは思いませんでした」

 そう話すのは、2年前に夫の転勤先である東京に家族で引っ越した高野早苗さん(仮名・44歳)。一家の自宅マンションは札幌にありましたが、任期の3年を終えた後は再び戻ることが確定していたこと、子供が学校の休みの時期は自宅に戻って過ごそうと考えていたため、誰にも貸さずそのままにしておいたそうです。

「でも、子供は新しい友達ができたから離れたがらなくて、夏休みや冬休みの間もずっと東京に残っていました。しかも、ここ1年はコロナの影響で移動どころではなく、結局引っ越してから札幌には一度も帰れていないんです」

 もともと住んでいた分譲マンションでは建物内の共用スペースの清掃のほか、外のゴミ拾いや草むしりを住民が持ち回りで担当。当番は2か月に一度でしたが、空き家が増えると残った住民で交替しなければならなかったとか。そのため、次の当番までの間隔が徐々に短くなっていったといいます。

分譲マンションでご近所クレーム勃発!清掃当番をめぐるムチャぶりにア然
(画像=『女子SPA!』より引用)

ご近所から「ズルい!」とクレームが

「築30年以上の中古マンションなので入居率は8割程度。しかも、ウチのところは冬場の除雪作業も住民がしなければならず、結構な負担になっていました。目の前の道路までは除雪車が入ってくれますが、そこから建物のエントランスまでは手作業が必要なので。

 そんな状態のため、私の家が引っ越すとほかの住民の方たちの負担はさらに増えることになります。きっとそれが気に入らなくて文句を言ってきたんだと思います」

 家は一応残したままでも、住んでいない家のために清掃作業のために戻れというのはムチャぶりもいいところ。そもそも引っ越しにあたってはマンションの管理組合長に事情を説明し、正式に清掃や除雪の当番を免除してもらったそうです。

「付き合いのあるご近所の方には引っ越し前に菓子折りを持って挨拶にうかがい、『当番の件で負担をかけることになりますが……』とお詫びもしていました。電話で苦情をよこしたのは違う階の同年代の奥さんですけが、付き合いはまったくなくて会釈程度の挨拶を何度か交わした程度です。いくら納得いかないからって直接文句を言ってきたことに驚いちゃって」