もはや“単なる安い洋菓子店”ではありません。

シャトレーゼの社名は、シャトー(城)とレザン(ぶどう)を合わせ、「ぶどうの城」という意味から名づけられたそう
シャトレーゼの社名は、シャトー(城)とレザン(ぶどう)を合わせ、「ぶどうの城」という意味から名づけられたそう
 コロナ禍の不況と逆行するかのように、ますます絶好調な総合菓子店と言えば、「シャトレーゼ」。

 今では国内約600店舗、海外100店舗の展開だけでなく、ワイナリーやホテル、ゴルフ場経営まで多角的な事業を展開しているグローバル企業として成長を続けています。

 このシャトレーゼ、素材や製法にこだわった自然派スイーツを“リーズナブルな価格”で購入できることはすでに広く知られていますが、実はじっくり見ていくと、価格面だけでは語れない圧倒的な強みや魅力があることを実感することができます。それは、いったい……?

 そこで今回は、「単なる安さだけではないシャトレーゼの魅力」にクローズアップ。5つの感動ポイントをご紹介しながら、長く愛され続ける人気の秘密を考えてみたいと思います。

◆1.店内焼きたてが味わえる

店内のガラスケースに美しく並ぶ焼き菓子。看板商品「プレミアムアップルパイ(写真左下)」は、一度食べてみる価値のある名品です
店内のガラスケースに美しく並ぶ焼き菓子。看板商品「プレミアムアップルパイ(写真左下)」は、一度食べてみる価値のある名品です
 はじめにお伝えしたいのは、「店内での焼きたて」を五感で楽しめるということ。

 素材として使われている発酵バターや小麦粉は、シャトレーゼ・ヨーロッパ工場(Châteraisé Europe B.v.)でこだわりぬいて選ばれたものだそうです。特に看板商品である「プレミアムアップルパイ(399円)」は生地づくりまでを工場があるオランダで製造し、こねる作業を日本で行うことで翌日でもおいしく食べられる、サクサク感が続く特別な生地を実現させているんだとか。

 商品はアップルパイの他、自家炊きあんことバターのクロワッサン、北海道あんこもちパイ、リーフパイ、レモンチーズパイなど種類豊富にそろっています。

※焼きたて商品が購入できる店舗は限定。限定とは言いつつも、多くの店舗で展開中。

◆2.“100円以内”で本格菓子が買える

税込み100円以内のワンコインで購入できる商品が多くそろっています
税込み100円以内のワンコインで購入できる商品が多くそろっています
 つづいては、私がもっとも感動しているポイント。ワンコイン(100円)以内で購入できる本格菓子が豊富だというところです。強調したいのは金額ではなく、そこから生まれるストーリー。

 私は幼少時、100円玉を握りしめてお菓子を買いに行った思い出が今でも心に深く刻まれています。そんなエピソードを令和になった今も叶えてくれるのが、シャトレーゼなのです。

 食べたことのない本格菓子に出逢えることは特別な体験であり、その敷居を下げてくれているシャトレーゼは素晴らしいなと感じます。

店内に掲示された「値上げしないことへの挑戦」。安心を品質だけでなく価格面からも提供してくれています
店内に掲示された「値上げしないことへの挑戦」。安心を品質だけでなく価格面からも提供してくれています
 世の中的に食料品の値上げが続いている中で、シャトレーゼはあえて値上げをしない宣言をしています。

 自社もお客も大切にし続けけられる実績の根底には、“おやつの時間”への至高の敬意がうかがえます。

◆3.超一流アイスを、気軽に選べる

店内のアイスコーナー。あまりの商品力に驚いてしまいます
店内のアイスコーナー。あまりの商品力に驚いてしまいます
 シャトレーゼを語る上で忘れてはならないのが、「アイス商品」。店内の冷凍庫を見れば、大ヒット商品「チョコバッキー」(1本64円)をはじめ、プレミアムアイス、糖質カット商品といった幅広いニーズにこたえるラインナップには、誰もがウキウキしてしまうはずです。

 おいしい水どころとして名高い白州に工場を構え、八ヶ岳エリアから仕入れる卵や牛乳などを武器に、お客のニーズを細やかに商品づくりに生かしていくこと、そして徹底した価格設定によって生み出される商品達には、お菓子の世界を広げてくれるパワーが十二分に宿っています。

こだわりのアイスが、1本100円以内で購入できます
こだわりのアイスが、1本100円以内で購入できます

◆4.種類の豊富さが、「また来たい・通いたい」につながる

どら焼きだけで8種類!全部制覇したくなる魔法感があります
どら焼きだけで8種類!全部制覇したくなる魔法感があります
 同類菓子における“商品数(種類)”が驚くほど豊富であることも、強い魅力になっています。例えばどら焼き。8種類もラインナップされていて、「今回はコレとコレにして、次回はコレにしよう!」という継続欲が芽生える人は少なくないはずです。

 シャトレーゼは洋菓子のみならず和菓子でも実力を発揮しています。白州の名水で炊き上げる雑味のない自家製餡を主力にしながら、九州の「さかえ屋」、東京の「亀屋万年堂」をグループ傘下にすることで和菓子作りのノウハウを磨き続けている姿勢は、どら焼きからも感じ取ることができます。

◆5.ダイエット中でも食べたい欲求を叶えてくれる

糖質を考えたティラミスモンブラン 税込388円
糖質を考えたティラミスモンブラン 税込388円
 最後にお伝えしたいのは、お菓子を食べることに罪悪感を抱いてしまう人々を救ってくれるような「糖質カットスイーツ」が大充実している点です。

 しかもその本気度は中途半端にあらず。生菓子はもちろんのこと、冷凍スイーツ・ピザに至るまで広くそろうラインナップは、日常でお菓子を我慢させない確かな選択肢につながります。

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 シャトレーゼが私たちに届けてくれるのは、お菓子をおいしく安心に安く食べられることだけではありません。それはもっともっと根源的なものであり、人々がお菓子を食べる喜びをしっかり温めていける“甘い甘い哲学のようなもの”かもしれません。

<文/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】

食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12