デートや会食で気になるのが、食後のお皿が汚い問題。マナーに気をつけながら食べたつもりでも、食後のお皿が自分だけ汚くて恥ずかしかった……という経験はありませんか?

 フランス料理や懐石といったマナーがある食事だけでなく、カジュアルフードや日常的に食べる機会の多い食べ物にも、美しく食べるコツがあります。

上品な人に見える 食事のマナー
 食べ方のプロ・小倉朋子さんが美しい食べ方の基本ルールを伝授する『上品な人に見える 食事のマナー』(TJMOOK/宝島社刊)より、今回は「目玉焼きのお皿から黄身の痕跡を消す」コツと、カレーライスの美しい食べ方をご紹介します(本記事は、『上品な人に見える 食事のマナー』より抜粋・再構成したものです)。

◆黄身はソースと考えて食べる

 目玉焼きを食べ終えたお皿が汚れるのは、トロトロの黄身が流れ出したせい。そもそも、黄身を食べるタイミングについては、人それぞれの好みがあります。ですが、ここでは食べ跡が美しく見えることに焦点を当てて、「黄身をいつ食べるのか論争」は置いておくことにします。

 目玉焼きが運ばれてきたら、最初に、黄身の中心にナイフか箸の先で小さく切り込みを入れます。底まで切らないよう、表面にだけ穴を開けるのがポイントです、すると、トロリとした黄身が流れ出てきますよね。けれど、白身にブロックされ、お皿は汚れません。

上品な人に見える 食事のマナー
1. 黄身の中央に切り込みを入れる/黄身の中央に切り込みを入れて、トロトロ部分を白身につけやすくする。
 次に、白身を手前の左端からひと口大に切り、黄身をつけて食べます。こうすれば、黄身がお皿に流れ出る量を最小限に抑えられ、さらに、おいしいトロトロの黄身をムダなく食べられるのです。

上品な人に見える 食事のマナー
2. 左側から順番に食べ進める/左手前から順番に白身をひと口大に切り、黄身をつけながら食べていく。
◆では、黄身はいつ食べればいいのか?

「では、黄身を食べるのはいつか」と思うかもしれません。左端から順番に白身をひと口ずつ食べ進め、最後に、かさが減った黄身を食べてください。

上品な人に見える 食事のマナー
3. 最後に黄身を食べる/白身を食べ終わったら、黄身を食べる。白身につけていたトロトロが減り、硬めの部分が残っているので食べやすいはず。
 また、ソースやしょうゆをかけるときは、食べ始める前に白身部分に回しかけるといいでしょう。

◆カレーライス/ルーとライスの境目から食べ始めて

 同じように、食べたあとのお皿が汚れやすく、食べ方に個人差があるのがカレーライス。「カレーを混ぜるか否か論争」も根強く残っています。結論からいえば、お皿を美しく保ちたいなら、混ぜないこと。

 すでにカレールーがかかっている場合は、ルーとライスの境目から食べ始めてください。その後、ライスをルーに寄せながら食べ進めていくと、ルーの跡は最小限に抑えられます。

上品な人に見える 食事のマナー
① ルーとライスの境目からスタート!

② スプーンを縦にしてライス→ルーの順にすくって食べる。

③ ②の要領でライスをルーに寄せながら食べていく。

◆ポット入りのカレーは3口分ずつかける

 ポットに入ったルーを一気にかけると、お皿の全面にルーが広がってしまいます。ライスとのバランスを見ながら、3口分ずつをお皿の右手前に置いてください。このとき、ライスで土手を作ると◎。

 また、どうしてもルーとライスを混ぜて食べたい人は、お皿の手前で3口分ずつ混ぜるとスマートです。

【小倉朋子(おぐら・ともこ)】

(株)トータルフード代表取締役。テーブルマナーと食の総合教室「食輝塾」主宰。亜細亜大学、東京成徳大学講師。フードコーディネーター、フードコンサルタント、ダイエットコンサルタント。マナーや歴史、メンタルなど食にまつわる知識を総合的に指導する教室を主宰。講演、執筆、メディア出演のほか、飲食店のコンサルティング、メニュー開発など幅広く活動。

<構成/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】

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