性加害疑惑が報じられた俳優の香川照之。レギュラー番組の降板が続々発表される中で、10月期のドラマ『アトムの童(こ)』(TBS系)の代役をオダギリジョーが務めることが発表されました。

 ゲーム業界を舞台に若き天才ゲーム開発者の奮闘を描く本作では、山﨑賢人が主演を務めます。オダギリは、主人公と敵対する大手IT企業の社長、興津晃彦を演じることになりました。

 芸能人の不祥事による降板には、代役の存在がつきものです。そこで今回は「印象に残った」代役俳優について、30~40代の女性にアンケートを取りました(※)。

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Q. 「印象に残った」代役俳優は?(複数回答可)

10位 ジャニーズJr. 原嘉孝(伊藤健太郎) 2.5%

9位 玉山鉄二(小出恵介) 4.5%

8位 南野陽子(斉藤由貴) 6%

7位 三宅弘城(ピエール瀧)6.5%

6位 山本舞香(清水富美加) 10%

5位 賀来賢人(小出恵介) 12%

4位 宮沢りえ(天海祐希) 15%

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◆小出恵介に代わった玉山鉄二や、斉藤由貴の不倫で南野陽子

 10位にランクインしたのは、ジャニーズJr.の原嘉孝。2020年にひき逃げ事件を起こして逮捕(後に不起訴処分)された伊藤健太郎に代わり、舞台『両国花錦闘士』の主役を演じました。

 9位には、玉山鉄二がランクイン。2017年に未成年飲酒と淫行で活動休止を発表した小出恵介に代わり、ドラマ『Jimmy~アホみたいなホンマの話~』(Netflix)の代役に抜擢。お笑いタレント・ジミー大西の半生を描いた本ドラマで、明石家さんま役を演じました。小出が不祥事を起こしたのは、ドラマの世界配信開始直前。事件を受けて再撮影が行われ、1年間の延期を経て配信がスタートしました。

 8位は、大河ドラマ『西郷どん』(NHK)で斉藤由貴の代役を務めた南野陽子。斉藤は2017年に医師とのダブル不倫が報じられ、大河ドラマを降板しました。この二人といえば、1980年代のドラマ『スケバン刑事』(フジテレビ)への出演が共通点。斉藤が初代を、南野は2代目を演じています。

 7位には、2019年に麻薬取締法違反容疑で逮捕されたピエール瀧の代役を演じた、三宅弘城がランクイン。同年1月から放送が始まっていた大河ドラマ『いだてん』(NHK)で、4月以降の放送から三宅が代役を務めました。三宅は大人計画に所属し、阿部サダヲら率いるグループ魂のメンバーでもある名俳優です。

◆天海祐希に代わり、宮沢りえは二日間の稽古で舞台に

 6位には、元清水富美加(現・千眼美子)の代役を務めた山本舞香がランクイン。清水は、宗教法人への出家を発表し芸能界を引退。山本は、清水が降板した『東京喰種 トーキョーグールS』のトーカ役を代わりに演じました。

 5位は、小出恵介の代役を担った賀来賢人。小出が不祥事を起こしたのは、2017年6月。同年7月スタートのドラマ『愛してたって、秘密はある。』(日本テレビ系)への出演が決まっていましたが、降板。賀来は同時期にすでに2本ものドラマを掛け持ちしていましたが、多忙なスケジュールをぬって代役を務め上げました。

 4位には、天海祐希の代役を務めた宮沢りえがランクイン。天海は、2013年に出演中だった舞台『おのれナポレオン』(三谷幸喜作・演出)の上演期間中に軽度の心筋梗塞を発症し、舞台を降板。代役に抜擢された宮沢は、わずか二日間の稽古で舞台に立つことを決断し、ノーミスで演じ切り喝采(かっさい)を浴びました。

◆3位 NEWS・小山慶一郎 不祥事で逮捕の高畑裕太の代役 20.5%

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DVD『盲目のヨシノリ先生 ~光を失って心が見えた~』(VAP)
 3位には、高畑裕太の代役を演じたNEWSの小山慶一郎がランクイン。高畑は2016年8月に、強姦致傷容疑で逮捕(後に不起訴処分)され、所属事務所のマネジメント契約を解除されました。

 高畑は、逮捕の4日後に放送された第39回『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)のパーソナリティーとして出演予定でした。また、番組内のスペシャルドラマ『盲目のヨシノリ先生~光を失って心が見えた~』にも出演。

 本ドラマは、盲導犬と一緒に普通学級の担任を務める実在の全盲教師にスポットライトを当てた物語で、高畑は主人公のリハビリを担当する支援員という重要な役柄でした。放送日の3日前というタイミングで小山が代役を務めることが発表されるという、ドタバタ劇となりました。

◆2位 比嘉愛未 休養の深田恭子の代役 30%

 2位には、深田恭子の代役を務めた比嘉愛未がランクイン。2021年5月に適応障害による芸能活動休止を発表した深田に代わり、出演予定だったドラマ『推しの王子様』(フジテレビ系)の代役に比嘉が抜擢されました。

 本作は、乙女ゲームを手がけるベンチャー企業の女社長が、空から舞い降りてきた無作法・無教養・無気力なイケメンを理想の男性に仕上げる“逆マイ・フェア・レディ”な物語。比嘉は、主演である女社長役を務め上げました。

 ハマり役っぷりにネットでは「比嘉愛未で大正解」「うまくハマってる」など大絶賛の声が上がっていました。

◆1位 川口春奈 薬物で逮捕の沢尻エリカの代役 37%

 そして1位にランクインしたのは、沢尻エリカの代役を務めた川口春奈。2019年11月に沢尻が麻薬取締法違反容疑で逮捕され、翌年1月から放送の大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)を降板。沢尻が演じる予定だった織田信長の妻・帰蝶役として白羽の矢が立ったのが、川口春奈でした。

 川口の起用についてNHKは「確かな演技力があり、戦国武将の娘としての気高さと強さを表現していただける」と発表。時代劇未経験ながら、放送開始に向け急ピッチで再撮影が行われ、見事に大役を演じ切りました。

 クランクアップ時には自身のインスタグラムで「とんでもない重さの、とんでもない大きさの、なにか大きいものから解放された気持ちです」と明かし、「この1年どこにいても何をしていても大河のことが頭の中から離れず、こびりついてて、有難いことなんですが、不安で苦しくて、プレッシャーを感じる日々でした」と回顧。「麒麟がくるに参加出来たことが奇跡のようで、感謝しています!」と喜びを綴りました。

 以上、「印象に残った」代役俳優についてのアンケート結果をご紹介しました。代役を引き受けた当人には重いプレッシャーがのしかかることでしょう。ですが代役を務め切った後は、その後の大きな評価に繋がることが多いのでは?

※【調査概要】

調査方法:アイブリッジ(株)提供の「リサーチプラス」モニター(30~49歳女性)に対してアンケートを行い、その結果を集計したものです。

調査期間:2022年9月17日

有効回答者数:30~49歳女性200人

<文/るしやま>