皆様こんにちは、元下着販売員のちーちょろすです。近年、ボディポジティブという言葉が生まれて、体型への価値観が変わり始めています。ありのままの体型を愛そうという考え方ですが、まだまだ相手の外見について口出しをする人は多いです。

you are beautiful ボディポジティブ
写真はイメージです(以下同じ)
中でもバストは、女性の中で優劣をつけてくる人がいるパーツの1つで、大きいバストは「巨乳」小さいバストは「貧乳」という言葉が世間では浸透しています。

筆者は下着販売員時代からこれらの言葉をお客から聞くことが多かったのですが、今回は「貧乳」というワードについてお話ししていきたいと思います。

◆貧乳はもう古い?

そもそも「貧乳」という言葉は「バストが小さい=貧しい」という意味で使われており、自虐的なジョークを言う場合や、卑下をしたり、相手をからかったりする時に使われることが多いです。

まあ、「貧しい」が入っている言葉なんて言われて嬉しい言葉ではないですよね。さまざまな体型や考え方を受け入れ始めている現代では、このように体をネガティブな意味で表す言葉はナンセンスかもしれません。

◆小さいことは貧しいことではない

そもそもこの「貧乳」という言葉は1995年頃に生まれた言葉ですが、当時はバストは大きい方が女性として価値があるように考えられていた時代です。しかし、歴史をたどってみればバストの大きさなんて関係ない時代もあれば、小さい方が魅力的だった時代もあります。

小胸
もちろん他にもいろんな視点で見ればまた変わってはきますが、いま現在、“バストが小さいことはネガティブじゃない”と思っている人が増えています。

例えば、多く運動をする人はバストが小さい方が揺れにくく、腕を動かしやすいからそのほうが良かったり、または、バストが小さい方が自信を持てる女性もいたりします。そういった女性に対して一方的に「貧しい」という言葉を投げつけるのはおかしなことではないでしょうか。

◆「他人に言われる前に自虐をしていた」という人も

バストが小さい人によくあるエピソードは、「他人に貧乳といじられる前に自虐をしていた」というもの。

高校生 学生 制服 セーラー服
そういう人々の中には、男性もいる場や、多くの人の面前で胸が小さいことをいじられたというケースも珍しくありません。一度でもそんな場で本人は笑えない「いじり」をされてしまうと、否定や拒否もしづらいですしトラウマになってもおかしくないですよね。

そうやって、どのみち言われるならと自分で自分の体をいじってネタにしてしまう…、そういったつらい経験のある方が周りにいるかもしれません。

まずは自分自身が「『貧乳』という言葉で人をいじることは面白くない」ということを知っておくのが一番大切です。

◆ネガティブにとらえられる可能性がある言葉は変えていこう

筆者は下着の情報の発信者として、言葉の取り扱いには特に気をつけていますが、発信をする中で、「貧乳」と「小胸」「シンデレラバスト」では、やはり反応が全て違います。どれも同じ「胸が小さい」ことを指す言葉ですが、特に反応が大きいのは「貧乳」です。

いま現在、胸が小さい人を指す言葉を「貧乳」しか知らない人が多いことが原因だと思いますが、今後はぜひ、皆さんが検索する時や、人に相談する時から、少しずつ「貧乳」という言葉を無くしていく意識が大切だと思います。

例えば私は視聴者の目に留まるよう、あえて「貧乳」という言葉を、自身のYouTubeの動画タイトルやサムネイルで使い、動画内で「貧乳なんて方はいません」と明言しています。

視聴者を引き込んだ後に「貧乳」以外の言葉があることを知ってもらう、そういった地道な発信や、知った人が貧乳という言葉を使わなくなることによって言葉で傷つく人は減るのではないでしょうか。

<文/ちーちょろす>

【ちーちょろす】

下着の魔法使い。販売員時代の知識を活かして、下着で自分に魔法をかけるための知識をnoteやTwitter、YouTubeで発信中。特技はサイズを当てること。趣味は下着屋さん巡り