2015年に一部開通となった北陸新幹線のおかげで関東から北陸へのアクセスは抜群に良くなりました。首都圏からの観光客が増加中の北陸、特に富山県氷見市は富山湾で捕れる贅沢な海産物と女性に人気の泉質を有する天然温泉で一際注目を集めています。その氷見市に話題の道の駅「ひみ番屋街」があります。一見変わった名前をした道の駅ですが、一体どのような所なのでしょうか。こちらでは話題の人気スポット「ひみ番屋街」を詳しく紹介していきます。

ひみ番屋街とは?

富山県の西北、能登半島の付け根部分に位置する氷見市。海から里山まで広がる豊かな自然に恵まれており、富山湾越しに立山連峰を望むことが出来る人気の観光地となっています。その氷見市の海沿い国道415号で営業する道の駅が「ひみ番屋街」です。かつては氷見漁港のすぐ傍で「氷見フィッシャーマンズワーフ海鮮館」として営業していましたが、2012年に閉館するとともに新・道の駅「ひみ番屋街」として現在地での営業がスタートしました。道の駅としては歴史が古いものの、「ひみ番屋街」としては2012年からの営業開始である為とても新しく綺麗な設備を有しています。

「ひみ番屋街」は大きく「東の番屋」、「西の番屋」、「南の番屋」、「北の番屋」で構成されます。番屋とは漁場近くに設けられる漁師の作業場兼宿泊施設のことを指し、施設全体がその番屋をイメージした造りをしているユニークな道の駅です。飲食店や氷見漁港で捕れた鮮魚の販売店、名産品を扱うお土産店、地元野菜の直売店など全33の専門店が軒を連ねます。店舗が並ぶそれぞれの番屋の他、立山連峰を望める展望施設や無料で利用出来る足湯が設けられています。

また、隣接する「氷見温泉郷・総湯」では源泉掛け流しの天然温泉を楽しめます。氷見温泉の正体は火山爆発の噴流物堆積により閉じ込められた約1500年前の海水であり、多彩な効能を持つとされています。その温泉が氷見市内沿岸北部に点在しており、それら全てを総称して「能登半島国定公園氷見温泉郷」と呼ばれます。さらに、「総湯」とは地域の共同浴場を意味し、「氷見温泉郷・総湯」では銭湯と変わらぬ低料金で厳選掛け流しの天然温泉を堪能出来ます。普通車220台分、大型車12台分という広大な駐車場を有しており、2箇所の屋外トイレやEV充電スポットなど設備も充実しています。総湯があることや駐車場設備が充実していること等から車中泊旅行でも人気のスポットです。昼夜問わず駐車場には多くの車が停車しています。その他にも、アルコールを提供する飲食店が多いことも「ひみ番屋街」の特徴と言えるでしょう。

富山湾と唐島、立山連峰を望む展望広場

「ひみ番屋街」の展望広場では目の前に広がる富山湾、そこに浮かぶ唐島、その背後に連なる立山連峰を望むことが出来ます。立山連峰とは北アルプスの内、黒部川の西側に連なる山域を指します。同じ富山県に位置する山であるにも関わらず遥か遠くの壮大な山脈を眺めているかのような気分になります。年中雪を被ったままのその姿はまるで異国のものであるかのようです。

いっぽう唐島は氷見漁港から300メートル程の沖合いにある小さな島で、濃い緑に包まれ神秘的な面立ちをしています。唐島全体が本島にある光禅寺の境内とされており、島内には弁天堂や観音堂があるそうです。光禅寺を創建した明峰素哲が唐の大火を消し鎮めその御礼に唐から島を贈られたという言い伝えがあり、それが「唐島」という名の所以となっています。

富山湾は大部分が水深300メートル以上であるという事に加え春と冬に蜃気楼が発生する事で大変有名です。それらが評価され「世界で最も美しい湾クラブ」への加盟が認められました。水深が深いことによる冷たい日本海固有水と対馬海流による暖流が上下で同時に存在する事が富山湾の海産物を豊富にするそうです。日本海側の地でありながら海越しに日の入りを眺めることが出来るのも氷見ならではの贅沢ではないでしょうか。

氷見の捕れたて鮮魚市と名産干物屋「東の番屋2」「西の番屋3」

「ひみ番屋街」の見どころはなんといっても新鮮なお魚です。「東の番屋2」には森本漁業・ひみ水産・鎌岩漁業部の3件の鮮魚販売店が軒を連ねます。氷見漁港で捕れたばかりの新鮮なお魚が色鮮やかに並び、同じく「東の番屋2」に出店する魚廣では新鮮なお魚を使ったお寿司を持ち帰り出来ます。観光客の他にも新鮮なお魚や美味しいお寿司を求める地元の人々で賑わいを見せます。氷見のお魚としては春のマイワシ・サヨリ・クロダイ、夏のマアジ・トビウオ・アカダイ、秋のカマス・クロイカ・ガザミ、冬のブリ・マダラ・フグが有名です。特に、冬のブリは「ひみ寒ブリ」とブランド付けされる程の絶品。富山湾では晩秋から初冬にかけて雷鳴とともに恐ろしいほどの強風が吹き荒れ、この荒天がブリの豊漁を告げる「鰤起し」と言われています。また、マイワシも大変有名で鮮魚としてのマイワシの他、漁獲直後に加工した干物は「氷見イワシ」と呼ばれる氷見の代表的な逸品です。「西の番屋3」には江政・まるなか屋・ゑびす屋・マルヤ鱈場水産・堀与・こすけの6件の干物店が軒を連ねます。干物は氷見には欠かせない名産品です。豊富に並ぶ氷見の美味しいお魚を求めて「東の番屋2」「西の番屋3」を訪れてはいかがでしょうか。

地元の採れたて野菜と絶品のパン!「みのりの番屋」

氷見は漁港の街であることから海産物豊富なイメージが大変強いですが、豊かな自然、綺麗な水から生まれる野菜や穀物、果物などの農産物も豊富です。「ひみ番屋街」の「みのりの番屋」では氷見市で採れた新鮮で立派な農産物が多く販売されています。特に、氷見の名産として知られる自然薯は太くて長くて立派です。氷見市の農業では「氷見市環境にやさしい農産物認証制度」という制度が導入されています。氷見の農産物のブランド価値と、消費者に対する信頼性の向上を図ることを目的した取り組みです。堆肥を施用し作物が健全に育つよう土壌改良に努め、農薬・化学肥料を5割以上削減した農産物を「環境に優しい農産物」として認定しています。「みのりの番屋」ではその「環境に優しい農産物」が色鮮やかに並びます。氷見では海産物は然る事ながら農産物も見逃せません。また、地元野菜を使用したお惣菜や名産のハト麦を使用したパンやお菓子、氷見牛を使用した氷見牛カレーパン等も美味しく頂けることで有名です。

道の駅でちょい呑み!「浜焼き屋台かぶすや」

立ち呑みと浜焼をコンセプトとした「浜焼き屋台かぶすや」。道の駅で見受けられる他の飲食店とは異なり、壁の少ない開放的な空間にシンプルな立ちテーブルが並ぶ「ふらっと寄りたくなるお店」になっています。また、道の駅内の店舗で飲酒をベースとしたお店は珍しいものです。温泉施設が隣接し車中泊旅行で人気のある「ひみ番屋街」ならではのお店と言えるでしょう。屋号「浜焼き屋台かぶすや」にある「かぶす」とは氷見の漁師用語で、漁師に仕事の対価として配られる分けまえを指します。新鮮な海の幸を御主人が腕を振った浜焼や小料理で美味しく頂けます。数々の美味しい料理の他、お酒の種類も大変豊富です。地酒を取り揃えており、飲食共に北陸の味を楽しむことが出来ます。1日の旅の締めくくりに美味しい料理と美味しいお酒を楽しめる「ひみ番屋街」ならではのおススメのお店です。

バラエティー豊富なお土産通り

観光で欠かせないのがお土産です。道の駅ではたまに「思ったより品数が少ないな。」、「買いたい物が見つからないな。」、「少し物足りないな。」などと感じることがあるかと思われます。しかし、「ひみ番屋街」ではバラエティー豊富にたくさんのお店が名産・特産物などのお土産を販売しています。地酒や干物、鱒・鯖・蟹などの押し寿司、富山湾の白エビを使ったお煎餅、刻み昆布を使ったお餅などの各専門店や、氷見の名産品をまとめて取り扱うお店が多く軒を連ねます。したがって、物足りなさを感じることはまず無いでしょう。また、お隣の石川県の伝統工芸品である金沢箔を商品として扱う「箔一」も番屋街に出店しています。魅力的なたくさんの品々に心躍ること間違いなしです。お土産店は「西の番屋2」を中心として番屋街全域に広がります。

厳選掛け流しの天然温泉「氷見温泉郷総湯」

「ひみ番屋街」の人気をより一層高めるのが隣接する温泉施設「氷見温泉郷総湯」です。番屋街での飲食やショッピングを楽しんだ後、ひと汗流して癒しの一時を過ごすことが出来ます。夕刻には温泉で汗を流したであろう多くの人々が駐車場で一涼みしています。「ひみ番屋街」の車中泊旅行地としての人気は「氷見温泉郷総湯」があるが故だと言えるでしょう。泉質としてはナトリウム塩化物強塩温泉で、神経痛や筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康増進・きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病など大変多くの効能があるとされています。お湯は茶褐色で熱め、口に入ると少ししょっぱいです。銭湯と変わらぬ料金で本場の温泉を楽しめます。露天風呂やサウナなど設備も充分です。また、温泉と共に施設内にある「ほっこり食堂」で食事も楽しめます。

氷見漁港の鮮魚を回転寿司で!「氷見前寿司」

新鮮な海の幸をお手頃価格で楽しめる回転寿司です。回転カウンターの中では4.5人の職人さん達が活気ある声を発しながら腕を振います。氷見漁港に揚がったイワシやブリを新鮮な状態で美味しく頂けるおススメのお店です。早い時間から常に満員の人気店で、夕刻には品切れのネタが発生することもあります。逆にメニューに載らない臨時のネタが出てくることもあり、職人さんのアナウンスと共に注文が殺到します。新鮮なネタのお寿司の他、一品料理や汁物のメニューも豊富です。中でも、「かぶす汁」は氷見前寿司以外では考えられない程具だくさんの味噌汁になります。「かぶす」とは氷見の漁師用語で「分け前」を意味し、漁師たちがその「かぶす」でつくったみそ汁を「かぶす汁」といいます。氷見前寿司の「かぶす汁」はアラや切り身の他小魚が丸々1匹入っていて、ただの汁物とは言えない程具だくさんの逸品です。人気店の為待ち時間は必須ですが、番屋街や海辺を散歩しながら店外で時間を過ごすことも出来ます。店内奥の大窓から見える海の景色は美しげで、夕刻には赤く染まる富山湾を眺めながら美味しい食事を楽しめます。

ひみ番屋街の料金

ひみ番屋街入場料

全員共通:無料
※店舗での飲食や物品の購入には料金が発生します。

氷見温泉郷・総湯入浴料

大人(中学生以上):600円
小人(小学生以下):300円
幼児(3歳以下) :100円
※ハンドタオルやバスタオルのレンタルには別途料金が発生します。

ひみ番屋街の営業時間

物販・鮮魚施設の営業時間

8:30~18:00
※鮮魚は売り切れ次第終了。

フードコートの営業時間

8:30~19:00

飲食施設の営業時間

11:00~19:00
※氷見前寿司のみ10:00~21:00の営業。

氷見温泉郷総湯の営業時間

10:00~23:00
※最終入館は22:00まで
※土・日・祝のみ7:00~朝風呂利用可

駐車場・屋外トイレの利用時間

24時間利用可能

定休日

なし
※物販施設・鮮魚施設・飲食施設・フードコートは1月1日が休館日となります。
※施設メンテナンスのため臨時休業が発生することがあります。

ひみ番屋街のアクセス

公共交通機関を利用する場合

JR氷見線「氷見駅」から加越能バースデイ約12分(徒歩の場合約20分)

車を利用する場合

能越自動車道「氷見IC」から約8分
能登有料道路「千里浜IC」から約30分

ひみ番屋街の駐車場

「ひみ番屋街」専用の大型駐車場があります。

駐車場詳細

名称:ひみ番屋街
住所:富山県氷見市北大町25-5
営業時間:24時間利用可能
駐車台数:普通車220台大型車12台
料金:無料

提供・あそびのノート

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