白い服を着ているときに限って、カレーうどんを食べたくなります。最近は紙エプロンを用意してくれるお店もありますが、敵はその防御をすり抜けて攻撃してくるもの。気がついたら茶色いシミができていて「なんでこんなところに!」とショックを受けた経験がある方も多いのでは。

上品な人に見える 食事のマナー
「敵の正体がわかっているだけに、コツさえつかめば、完璧に白い服を守ることは不可能ではありません」と解説するのは、食べ方のプロ小倉朋子さん。敵の正体は、麺にからんだ汁。汁さえ跳ねなければ、服が汚れることはないのだとか。

 小倉さんが美しい食べ方の基本ルールを伝授する『上品な人に見える 食事のマナー』(TJMOOK/宝島社刊)より、カレーうどんにラーメン、ミートソースという“服を汚しがちな3大メニュー”の食べ方のコツをご紹介します(本記事は、『上品な人に見える 食事のマナー』より抜粋・再構成したものです)。

◆汁がからんだ麺は上から少量だけ取る

 まず食べ始めるとき、麺はかき混ぜないように。丼の深い部分まで箸を入れて上下に混ぜると汁が跳ねるうえ、箸が必要以上に汚れてしまいます。

上品な人に見える 食事のマナー
1. 一度につまむ量の適量は2~3本/丼の中をかき混ぜず、表面をほぐしてから麺を2~3本つまむ。
 箸先3cmまでを使い、表面を左右に静かにほぐしてください。次に、上からごく少量、2~3本ずつ箸に麺を取って口に入れます。これで、第一関門はクリアです。

上品な人に見える 食事のマナー
2. 箸で押さえながら麺を口に送り込む/麺の途中を箸で押さえて口に送り込みながら3回くらいに分けてすする。
◆麺の端が暴れないようお箸で押さえながら

 麺にからんだ汁は、すするときにあちこちに飛び散るもの。麺を口に入れたあと、一気にすすらず、箸で麺を押さえ、口の中に送り込むようにしながら、3回程度に分けてすすります。

上品な人に見える 食事のマナー
3. 麺の端をしっかりつかまえる/麺の端を離すと汁がビチャッと跳ねることに。最後まで押さえて食べて。
 最後は麺の端を箸で押さえてください。最後の飛び跳ねも回避できます。このくり返しで、きれいに完食できるでしょう。れんげがあれば、れんげに麺の端を入れてから、同様に箸で口に送りながら食べると、より安全です。

◆ミートソースやラーメンの、服を汚さない食べ方

 ミートソースやラーメンなど、服を汚しやすい麺類も、同じように少量ずつ口に運びましょう。

 ちなみに、黒や濃い色の服でもカレーのシミは目立ちます。シミ抜きの手間や買い替えを考えると、食べ方を変えることが品格のうえでも、経済的にもずっとお得です。

◆ラーメン/スープを飲むときはれんげを持ち替えて

上品な人に見える 食事のマナー
れんげに麺をのせて食べるとエレガントに見えます。
 カレーうどんと同様に食べればOK。れんげに麺の端をのせてから、箸ですすって食べるとスマートです。スープを飲むときは、れんげを右手に持ち替えて、飲んでください。丼に口をつけるのはワイルドすぎです。

 中華麺はうどんに比べて小麦グルテンの量や麺の太さが違うので、難易度は低いはず。家でも練習しましょう。

◆ミートソース/3~4本ずつを少しずつ巻きつける

 フォークに巻きつける麺の量が多すぎると、ソースがこぼれたり、飛び跳ねやすくなったりします。3~4本をフォークのすき間にさし、くるくると麺の端まで巻いたあと口に入れてひと口で食べてください。

 パスタはすすらずに食べるのがマナー。また、スプーンを使うことも、大人としては感心しません。

【小倉朋子(おぐら・ともこ)】

(株)トータルフード代表取締役。テーブルマナーと食の総合教室「食輝塾」主宰。亜細亜大学、東京成徳大学講師。フードコーディネーター、フードコンサルタント、ダイエットコンサルタント。マナーや歴史、メンタルなど食にまつわる知識を総合的に指導する教室を主宰。講演、執筆、メディア出演のほか、飲食店のコンサルティング、メニュー開発など幅広く活動。

<構成/女子SPA!編集部>

【女子SPA!編集部】

大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。twitter:@joshispa、Instagram:@joshispa