『大奥』が福士蒼汰でドラマ化「インパクトがあったキャスト」ランキング。堺雅人、柴咲コウetc.

よしながふみ原作の漫画『大奥』が、2023年1月よりNHKのドラマ10枠にて実写ドラマ化されることが決定しました。

◆新作は福士蒼汰・堀田真由でドラマ化

漫画『大奥』は、男女が逆転した江戸のパラレルワールドを描いた大人気コミック。今回の実写化では、3代将軍・家光編から物語のラスト・大政奉還までの物語が描かれます。ジェンダーギャップや権力格差、流行り病に貧困問題など、現代の日本社会にも通じるテーマが投げかけられる今作。原作ファンのみならずとも注目のドラマとなっています。

そして9月8日、ついに「3代・徳川家光×万里小路有功編」の主要キャストが発表されました。3代将軍・徳川家光＆千恵を堀田真由が、公家の血を引く美しき僧・万里小路有功を福士蒼汰が、家光の乳母である春日局を斉藤由貴が演じるとのこと。これは期待できそう！

『大奥』は過去に3度の映像化をされています。2010年に映画『大奥』が公開され、「8代・徳川吉宗×水野祐之進編」が実写化。2012年には『大奥～誕生～［有功・家光編］』として「3代・徳川家光×万里小路有功編」がTBSでドラマ化。さらに同年にも映画『大奥～永遠～［右衛門佐・綱吉編］』が公開され、「5代徳川綱吉×右衛門佐編」が描かれました。

そこで今回は、過去の『大奥』でインパクトのあった実写化キャストについてのアンケートを、30代＆40代女性たち200人に実施（※）。最も印象深かったキャスティングとは……?!

◆10位　尾野真千子（柳沢吉保）5.5%

映画『大奥～永遠～［右衛門佐・綱吉編］』にて、徳川綱吉の側近である柳沢吉保を演じた尾野真千子が10位にランクイン！

吉保は綱吉の腹心として寵愛を受けるために手段を選ばない芯の強き女性。しかし、その思いの余りに危篤となった綱吉の首を絞めるというシーンは余りにも壮絶！『大奥』史に残る名演技として、多くの人たちの記憶に残っているようです。

◆同率8位　阿部サダヲ（杉下）／玉木宏（松島）　7.5%

実写化第1作目の映画『大奥』にて、脇を固める印象深い役柄を演じた2人が同率で8位にランクイン。

まずは、大奥の古株である杉下を演じた阿部サダヲです。原作漫画でも人気の高いキャラゆえ、当初は不安視されていた実写化でしたが、そこはさすがの阿部サダヲ！美形だらけの大奥の中で、自身の見栄えや剣技の無さを自覚しながらも、着実に力をつけていく姿を見事に演じていました。

そして聡明かつ突出した美貌を称える松島を演じた玉木宏！自分の目的のために、寵愛していた美少年・鶴岡（なんと大倉忠義！）を夢中にさせてあっさり捨てる冷徹さに言いようもない「萌え」を感じた人も多いのではないでしょうか。

◆7位　堀北真希（お信）　8％

実写化第1作目の映画『大奥』の主人公・水野祐之進（二宮和也）の幼馴染で両想いの相手・お信を演じた堀北真希が7位！

愛憎と策略が渦巻く大奥の世界において、徹頭徹尾ただの町娘として存在していたお信は、あの頃の堀北真希だからこそ演じられた役だったのではないかと思います。個人的に、2023年の実写化で誰がキャスティングされるのか一番楽しみな役どころでもありますね。

◆6位　佐々木蔵之介（藤波）　11％

実写化第1作目の映画『大奥』のキャストが続きますが……6位にランクインしたのは大奥総取締役である藤波を演じた佐々木蔵之介！徳川吉宗を傀儡（かいらい）にして国を思いのまま操りたいと画策する野心家という役どころでした。

ちなみに、作品内では玉木宏演じる松島とのラブシーンもあり、イケオジ好きにはたまらない名シーンだったと思います！

◆5位　多部未華子（徳川家光）　17.5％

TBSドラマ『大奥～誕生～［有功・家光編］』にて、3代将軍の徳川家光を演じた多部未華子が第5位です。

男女逆転大奥の最祖の存在であり、春日局の死後に女将軍として堂々と振舞うようになるものの、それ以前は男装して生活していたというなかなか難しい役どころ。しかし、まだ若かりし多部未華子の男装姿はかなりグっとくるものがあり、さらにそこから女性へと華開いていく様もお見事でした。

◆4位　二宮和也（水野祐之進）　18％

4位は実写化第1作目の映画『大奥』、主人公の水野祐之進を演じた二宮和也。

下町育ちの江戸っ子気質な武士で幼馴染のお信と叶わぬ恋をしていた中、藤波や松島に見初められて8代将軍・吉宗の御内証に選ばれ……という、決してハピエンではないシンデレラストーリーを背負った青年です。大奥に上がっても変わらぬ武士＆下町魂を持った水野は、親しみやすさと男らしさが同居する二宮和也にはぴったりのハマり役だったと思います。

◆3位　柴咲コウ（徳川吉宗）　30％

3位は実写化第1作目の映画『大奥』でもう一人の主人公・徳川吉宗を演じた柴咲コウ！

頭脳明晰で決断力もある、まさに頂点に君臨するために生まれたような吉宗は、凛々しく強く艶やかな柴咲コウにバッチリとマッチしていましたね。これぞ女将軍、といった堂々たるたたずまいは『大奥』シリーズきっての存在感を成し得ていました。

◆2位　堺雅人（万里小路有功／右衛門佐）40%

2位にランクインした堺雅人は、『大奥』シリーズで唯一、2作品で主人公を演じた俳優です。

TBSドラマ『大奥～誕生～［有功・家光編］』では、3代将軍・家光の御中﨟であり、春日局の死後は大奥総取締の座に着き大奥の礎を築いたともいえる万里小路有功を。映画『大奥～永遠～［右衛門佐・綱吉篇］』では、5代将軍・徳川綱吉に仕え、野心と権威をふるって大奥を取り仕切る大奥総取締の右衛門佐を演じています。

驚くべきはこの2役の演じ分けの見事さ。同じ公家の出身であり、同じ大奥総取締に就いた男、そして容貌はほぼ同じでありながら、同じ役者が演じてるとは思えないです！

◆1位　菅野美穂（徳川綱吉）47％

並み居る実力派俳優たちが名を連ねる中、第一位に輝いたのは、映画『大奥～永遠～［右衛門佐・綱吉篇］』で5代将軍・徳川綱吉を演じた菅野美穂でした！

才色兼備な女将軍・綱吉は、世継ぎを生むという宿命に翻弄された女性。大奥の男たちに片っ端から手をつける（親子とも寵愛するレベル）一見すると超肉食女子ながら、深い孤独やプレッシャーを抱えている役どころ。

まさにこれは、現代の日本における、女性の悩みや苦しみを体視したかのような存在です。これを菅野美穂が演じたことで、将軍・綱吉が等身大の一人の女性として身近に感じられるようになったのが、1位に君臨した理由ではないかと分析します。

何より、ラブシーンを演じた右衛門佐役の堺雅人とは、今作がきっかけで結婚まで行き着いたのですから、インパクト大だったのも納得。そう考えると、実生活でもパートナーとしてゴールインした右衛門佐と綱吉がワンツーフィニッシュとなったのは、当然のことなのかもしれませんね。

「3代・徳川家光×万里小路有功編」後の世代である、「5代・徳川綱吉×右衛門佐編」「8代・徳川吉宗×水野祐之進編」のキャストについても近日発表とのこと。期待度満点のドラマ『大奥』、来年の放送が待ち遠しいですね！

※【調査概要】

調査方法：アイブリッジ（株）提供の「リサーチプラス」モニター（30～49歳女性）に対してアンケートを行い、その結果を集計したものです。

調査期間：2022年8月26日

有効回答者数：30～49歳女性200人

＜文／もちづき千代子＞

【もちづき千代子】

フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。度を超したぽっちゃり体型がチャームポイント。Twitter：@kyan__tama