2020年、アイヌ文化の復興・創造・発展のための拠点となるナショナルセンターとして、北海道の白老にウポポイ(民族共生象徴空間)が誕生しました。今回は、このウポポイでできることを一通りご紹介します!

ウポポイとは?

【北海道】アイヌ文化に親しむ!ウポポイ(民族共生象徴空間)見どころ案内
(画像=写真:ある通訳案内士、アイヌ文様の魅力を堪能、『トリップノート』より引用)

「ウポポイ」とは「民族共生象徴空間」の愛称で、白老町ポロト湖畔にある、先住民族アイヌの文化復興等に関するナショナルセンターです。国立アイヌ民族博物館と国立民族共生公園の中にある体験交流ホール、伝統的コタン、工房、そして少し離れた場所にある慰霊施設などで構成されています。

ウポポイはアイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味しています。アイヌ文化において歌は非常に大きな存在なので、筆者も良いネーミングだなと感じました。

以下で、ウポポイにあるもの、ウポポイでできることをご紹介します!

国立アイヌ民族博物館(アヌココロ アイヌ イコロマケンル)

日本最北の国立博物館である国立アイヌ民族博物館では、「ことば」「世界」「くらし」「歴史」「しごと」「交流」の6つのテーマを、アイヌ民族の視点から紹介しようという試みの展示が行われています。ウポポイの第一言語はアイヌ語ということで、アイヌ語にもたくさん触れられますよ!

アイヌ民族の視点からアイヌ文化を紹介

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(画像=写真:ある通訳案内士、広々とした空間に展示物が整然と並ぶ、『トリップノート』より引用)

建物内部は広々とした非常に開放的な空間で、基本展示室や特別展示室にはアイヌに関する展示物が整然と並べられています。ジオラマや模型、立体パズルなど、実際に触って楽しむ探求展示(イヌケレウシ テンパテンパ)などもあり、小さいお子さんを連れて行くのもいいかもしれません!(コロナ禍においては、探求展示は楽しめない可能性があります。)

通路も広いので、団体観光客の見学にはもってこいな施設となっています。アイヌのことを知っている人にもあまり知らない人にも、多くの学びや気づきがあると思います!

また、国立アイヌ民族博物館内にはシアターもあり、帰りがけに覗いてみるのもおすすめです!筆者が行った時は、 「世界が注目したアイヌの技」という、海外の博物館のアイヌに関する展示品を紹介している映像でした。

体験交流ホール(ウエカリ チセ)

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(画像=写真:ある通訳案内士、北海道の雄大な景色が背景という贅沢、『トリップノート』より引用)

体験交流ホールでは、伝統芸能上演プログラムを観ることができます!時間によって演目が違うので、前もって観たい演目の時間を調べておくのがおすすめ!「シノッ -アイヌの歌・踊り・語り-」と「イノミ -アイヌの祈り・歌・踊り-」は毎日上演されており、所要時間は20分ほどです。

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(画像=写真:ある通訳案内士、スケジュールを確認して効率的に巡るのがオススメ、『トリップノート』より引用)

体験交流ホールには、これだけでも有料の施設としても良いのではないかと思うほどの立派さ。綺麗な舞台と、その舞台を囲むように観客席が並べられています。

写真や動画撮影はできませんが、座り心地の良い観客席からアイヌの伝統的な踊りや歌、楽器の演奏を鑑賞することができます!演じられている方たちとは距離があるものの、ウポポイを体感するには良い機会ですね。

伝統的コタン(テエタ カネ アン コタン)

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(画像=写真:ある通訳案内士、トゥレッポんが可愛い、『トリップノート』より引用)

国立アイヌ民族博物館や後述の工房からさらに足を伸ばすと、ポロト湖畔に並ぶ伝統的コタン(集落)にたどり着きます。伝統的コタンと言いつつ、内部は近代的な作りになっており、現代人的には快適に過ごせる空間になっています。

電源コンセントもしっかりあるので、なかなか伝統的なコタンの雰囲気を感じとるのは難しいかもしれませんが、アイヌの人々が使っていたものを見たり、ウポポイPRキャラクターのトゥレッポんと触れ合ったり、伝統的儀礼を観たり、民族衣装の試着をすることもできます!

こちらも時間によって観られる演目が違うので、前もって観たい演目の時間を調べておくのがおすすめです!

工房(イカㇻ ウシ)

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(画像=写真:ある通訳案内士、アイヌ文様の魅力を堪能、『トリップノート』より引用)

工房では、アイヌの伝統的な工芸品や工芸家による民工芸品製作の実演を見ることができます。筆者はアイヌ文様に不思議な魅力を感じており、どのような手順であの文様が描かれているのかを見るのは非常に興味深かったです!

気軽に木彫りや刺繍の体験(有料)もできるので、興味があれば参加してみるといいでしょう!

体験学習館(ヤイハノッカㇻ チセ)

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(画像=写真:ある通訳案内士、ところどころ現れるトゥレッポん、『トリップノート』より引用)

体験学習館では、アイヌ料理の調理や試食、ムックリ、トンコリなどの伝統楽器の演奏体験など様々なプログラムを楽しむことができます。希望のものがあれば参加してみると良いでしょう。体験学習は、特に忘れられない貴重な思い出となりそうですね!

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(画像=写真:ある通訳案内士、新感覚の映像装置、『トリップノート』より引用)

また体験学習館別館では、ドーム型スクリーンのパノラマ映像体験もできます!

慰霊施設(シンヌラッパ ウシ)

慰霊施設は他の施設から離れた場所にあるので、ツアーに含まれている場合でもない限り、なかなか行く人は少ないのかなという印象です。

こういった慰霊施設に関しては特に賛否両論あるようです。これをきっかけにアイヌの歴史に理解を深めてみるといいですね。