恋人には「こういう夫婦になりたい」など、自分の理想を相手と共有することも多いもの。しかし、自分が求める理想の夫婦像が、相手の目線に立ってみると、身勝手なものではないかと自問自答することは大切です。
伊藤恵理子さん(仮名・31歳)は、交際間近だった男性から一方的な夫婦像を伝えられ、ドン引きしたエピソードを語ります。
マッチングアプリで出会ったバツイチ男性といい感じに
「私は恋人ができたら、甘えたいタイプ。24時間一緒にいたいので、べたべたしすぎて、重いと振られてしまうことも多かったです」
そう語る恵理子さんにとって、マッチングアプリは同じ恋愛観の人を見つけられる最高の場所。使用していたマッチングアプリには自分の好きなことや興味があることをマークできる「コミュニティ」があります。
「マッチングする時に、束縛してほしくない派の人を避けられるのがよかったです。付き合った後、お互い窮屈な思いをしなくて済むと思いました」
ここなら「重い」と言われない恋ができるかも……。そう思いながら利用を続けていたある日。出会ったのが、4歳年上の男性でした。なんと、彼とは入っているコミュニティがほぼ同じ。趣味のコミュニティまで同じだったため、運命的なものを感じ、すぐにいいねを贈りました。
すると、数分で彼とマッチング。「趣味や価値観が似ていて、嬉しくなりました」と綴られたトークを見て、恵理子さんは喜びを噛みしめました。
「事前確認だけどセックス好き?」と聞かれて…
似たもの同士の2人はその後、何度かデートを重ね、恋人未満の関係に。そろそろ告白されるかもしれない……。そう期待して挑んだ4回目のデートで、恵理子さんは耳を疑う質問を投げかけられました。
「正直、えりちゃんのことが好きだから、付き合いたいと思ってる。でも、その前に、ひとつだけ聞きたい。事前確認だけど、えりちゃんはセックス好きな子?」
いきなり下ネタをぶち込まれ、恵理子さんは戸惑い、たじろぎましたが、「どうして、そんなことを聞くの?」と彼に質問。すると、彼は「子どもができてもイチャイチャできる関係でいたいから」と答えました。
「別れた妻は子どもができたら、ハグやキスを嫌がるようになっちゃって。だから、再婚するなら、いつまでもスキンシップがとれて、セックスレスにならないイチャイチャ好きな相手がいいと思ってたから、確かめたくて。もう、離婚はしたくないからさ」
なんだ、そんな理由だったのか。彼の真意を聞いた恵理子さんは、ひと安心。自身も重いと言われるほど、恋人とスキンシップを取ることが好きな性格であるため、「私も結婚しても、子どもが産まれても、ずっとイチャイチャしたいよ」と答えました。
すると、彼は大喜び。「こういう人を探していた。やっぱり、出会えてよかった」と恵理子さんを抱きしめました。