金魚が気になってしょうがない…
彼氏とお祭りへ出向いたのはこれが初めてだった麻美さん。彼氏の身勝手な行動に少しイラっとしたそうですが、それでもどこかで年上という事実が邪魔をして、大目に見てしまっている自分がいました。
「なんとか人ごみの中で金魚を守りつつ潜り抜けながら花火大会の会場まで来たのですが、ビニール袋の中の金魚が気になって全然それどころではなかったです。袋の中は狭いし、水も温くなってるんじゃないかとか色々考えちゃって」
金魚のことで頭がいっぱいでお祭りを楽しめなかった麻美さんですが、ようやく彼氏も祭りを堪能したようなので、お祭り会場を後にした2人。
彼の言葉に耳を疑う
帰り際、麻美さんは彼氏から言われた言葉に衝撃を受けます。
「なんて言ったと思います? 『その金魚あげるよっ』って言われたんですよ! 流石にもう我慢できなくて『育てられないなら持ち帰るとか言わないでよ!!』と怒ってしまいました」
「屋台の金魚は弱っていてすぐ死んじゃうから短い間で済むし、そんなに怒るなら麻美が育てれば?」と、ヘラヘラと笑いながら彼氏は言ったそう。
「何笑ってるの!? 金魚の命大切にしろよってかなりイラつきましたね…」
無責任かつ生き物の命を軽視する彼氏の言葉に幻滅した麻美さんは、金魚のビニール袋を持ったまま、1人で帰路についたそうです。
金魚に愛情を注ぐ毎日
「帰宅してすぐに大急ぎでキッチンにあったガラスのボールに金魚を移しました」
麻美さんは浴衣から着替えもせず、金魚を生かすために全力を尽くします。翌日にはペットショップでエアポンプや餌を揃え、飼育を始めたそうです。
「今は金魚に愛情を注ぐ毎日ですが、彼氏への愛情はあの一言で一気に冷めましたね。もちろんすぐさまお別れしましたよ」
金魚に罪はないですからねと笑う麻美さん。今はまだ金魚を見ていると、時折元彼の姿がちらついて怒りが湧くそうですが、これからの季節でもっと良い思い出を重ねて忘れていきたいとのことです。
―シリーズ「夏のトホホな話」―
<文/大杉沙樹 イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust>
大杉沙樹
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。
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