風景式庭園
落差8mの「オリビンの滝」と澄みきった水の流れ
緑の樹木の隙間に咲いている花々を眺めながら進んで行くと、落差8mの「オリビンの滝」に出会います。この滝の名前は、日高山脈のアポイ岳周辺から採取された鉱物岩である「カンラン石(olivine)」を使用して造成したことから命名されています。ちなみにカンラン石は、別名「ペリドット」とも呼ばれており、よくジュエリーに使用されていますね!
この滝の水は、札内川(十勝川水系)の伏流水を人工的に循環させているそうです。この澄んだ伏流水が「ニジマスの池」と呼ばれる池へと流れていきます。この池の位置関係をこちらの地図で確認してみましょう。地図右下の「はまなすの丘」の左側に「ニジマスの池」があります。
こちらは、日本庭園に湧き出る地下水が大きな川となって流れている様子です。この澄んだ水の流れも「ニジマスの池」に合流しています。「ニジマスの池」は、訪れる人だけでなく、この庭園に住むエゾリスやニジマス、はまなすや樹木などの動植物にとっても憩いとなっています。
リスが走り回る「リスの教会」
「ニジマスの池」のすぐ近くには、「リスの教会」と呼ばれている施設があります。この庭園内に住んでいるエゾリス家族は、開拓以前から何世代にもわたって住み続けているそうです。真鍋家が庭園を造る際に、ちゃんとエゾリスが住める環境を整えた結果ともいえそうですね!
2018(平成30)年には、この「リスの教会」はガーデンウエディング用に移設され、素敵な変貌を遂げる予定だそうです。緑に包まれ、時折リスも参加するウェディングは、一生の思い出になりそうですね!
庭園内のあちこちでエゾリスに出くわすことがありますが、やはりこの「リスの教会」あたりで多く見かけるような印象です。
「リスの教会」に隣接する「ストローブ松の森」と合わせて、リスが好きな松ぼっくりを実らせる松林となっており、リスが元気に走り回っています。
色とりどりの「はまなすの丘」
「リスの教会」を後にして、しばらく進むと「はまなすの丘」に到着します。
ハマナスはバラの一種で、古くから日本に生息している植物です。この真鍋庭園にあるハマナスは、交配研究として、各種の西洋バラや世界各地に自生するワイルドローズ(人の手が加えられていない野生種のバラ)などと交配して作ったハイブリッド・ハマナスだそうです。
ハイブリッド・ハマナスは多くの種類が植えられ開花時期が違うため、訪れる時期によっては、すでに花が終わり実となっているものもありますが、初夏から晩秋までは楽しめるようです。
その他の見どころ
あえて成長の遅い植物を集めた「ドワーフガーデン」
コニファーは、あまり手をかけなくても自然と形が整うので、家庭向きといわれています。さらに「ドワーフガーデン」には、あえて成長の遅い植物を集めているそうで、園芸が趣味の方には参考になりそうですね。
芝生から沸き上がったような形状の「モンスターガーデン」
毛足の長いフカフカな絨毯のような芝生から立ち上がっているように見える形状がなんともユーモラスです。
多彩なカラーリーフプランツの実験と提案「リバース・ボーダー・ガーデン」
よく見かける並木は、同じ種類の樹木を鏡合わせに植えている(ミラー・ボーダー・ガーデン)のが一般的ですが、ここでは、あえて様々な種類のカラーリーフ・プランツ(銅葉、黄金色、銀青葉など、綺麗な葉を付ける植物の総称)を新しい並木として提案している、造園業者としてのアイディアが盛り込まれた場所です。
子供が楽しめる場所が満載!
手作り感いっぱいのKIDSガーデン
ヨーロッパガーデンの脇に一歩入ると、2本の木を利用して作ったブランコなど、木製の遊具があります。風景に溶け込みながらも、子供が楽しめる空間もあります。
「ツリーデッキ」で気分はトムソーヤ?
巨木の中腹に櫓を組み、そのまま遊び場にしています。子供たちが我先にと登っていました。
オシャレなカフェテラスやショップもどうぞ!
十勝産小麦を使用したメニューのカフェテラス
カフェ内はとてもオシャレで絵になります。
メニューも充実しています。
真鍋庭園のマスコットキャラクター「エゾリス」が可愛らしいクッキーに!
エゾリスをモチーフにしたお土産が充実していますが、その中でもこのクッキーが私の眼に一番に飛び込んできました。
可愛らしい小物も充実!
カフェにはショップもあります。
園芸用品のほか、色や質感にこだわり、北海道を代表する動物が描かれた素敵な文房具が販売されています。
真鍋庭園へのアクセス
○とかち帯広空港から帯広市内方面:バスで約30分、車で約20分
○JR帯広駅から車で約15分
○十勝バス:「循環西廻り・工業高・北高方面」行きで12分、「西4条39丁目」下車(230円)徒歩約5分
の場所にあります。
車の場合は、国道236号線と38号線交差点より南方向20分(5km)、帯広広尾自動車道帯広川西ICより帯広駅方向5分の場所にあり、国道236号線沿いに設置されている看板が目印です。
最後に
真鍋庭園は、お花ではなく針葉樹がメインだというところが新鮮です。しかも北欧・北米から輸入した樹木と赤い屋根のあるヨーロッパそのもののようなエリアや、しっとり落ち着いた日本庭園のわびさびの世界が同居しているという、ほかには見られない独特な庭園だと思います。
また、緑のグラデーションが織りなす色彩は目に優しく、落ち着いた雰囲気で森林浴を楽しむことができます。帯広旅行を計画されている方は、是非チェックしてみてくださいね!
提供・トリップノート
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