暴露系ユーチューバーのガーシーを筆頭にネットでの告発が相次ぐ昨今、名もなき個人の発信力も高まっている。時に社会を揺さぶるほどの破壊力を持つ告発は、なぜ起きたのか? 当事者たちを直撃した。

会社が支払総額を改ざんして“給与の中抜き”を実施か!?

「給料の中抜きをされていた」ツイートが注目。告発者に経緯を聞いた
(画像=写真はイメージです(以下同)、『女子SPA!』より引用)

〈先月まで務めていた企業(A社・東京都)に給料の中抜きをされておりました〉(原文ママ)

 6月には、こんなツイートが一部で大きな注目を浴びた。給料の中抜きとはどういう意味か? 告発者のコリー氏(@snoopy_ns2)が話す。

「SNS上で繋がりのあった方が役員を務めるA社で昨年11月から経理の仕事に就いたのですが、年が明けてからその役員から『確定申告をやっといてあげる』と言われて、私は何も考えずに任せてしまいました。このときに申告収入を水増しされたのです。

 手取り15万円という約束で昨年は12月の1か月だけ働いたはずが、申告書にはその3倍以上となる約60万円の給与収入が記載されていた。当然、私は数字がおかしいと訴えました。すると、その役員は昨年10~12月分の新しい給与明細を、送りつけてきたんです。私は10~11月に働いてないし、お金ももらってないのに……。

 おそらく、60万円の給与を支払ったことにして、実際の15万円との差額を懐に入れたりしたのでしょう」

さらに「一方的な雇用形態の見直し」も

 にわかに信じがたい所業だが、昨年12月末に受け取った給与明細の金額と、役員から送られてきた“新しい給与明細”の支給額には2万円の差がある。

「おまけに、私は5月頭に『今月いっぱいで退職したい』と伝えたのに、なぜか4月末で社員からパートに切り替えられ、健康保険の脱退手続きが取られていました。給与改ざんも一方的な雇用形態の見直しも違法なのに、A社はその役員が『すべて勝手にやったこと』と取り合おうとしないんです……」

 コリー氏は損害賠償請求訴訟も辞さない構えだが、請求額が小さいためか、弁護士探しが難航しているとか。告発が結実するまでには時間を要しそうだ。