パンツのクロッチ部分は、どの位置にあるかご存知ですか。ショーツなどの下着類の、股の部分にある布のことですね。当たり前すぎて、深く考えたことがなかったのですが、クロッチとは何のために存在しているのでしょうか。縫い目の位置が痛いときもあるので、対処法とあわせてご紹介します。
パンツのクロッチとは?位置は?
パンツのクロッチの意味とは股布
パンツのクロッチの意味とは、股布です。英語では「crotch」と表記し、そのまま意味は、「人体・樹木の股」となります。英語圏の人名にも採用されているので、はじめからパンツなどの衣類に関係していた言葉ではありません。衣類関係で使用される場合は、股にあてる布という意味に変わります。
クロッチに使用される布は、衣類のタイプで決まります。女性のパンツでは、綿やシルクといった天然素材が用いられることが多いですね。
パンツのクロッチの位置は股部分
パンツのクロッチの位置は、股の下部分です。股の下の位置にあてられた、2重の布部分がクロッチとなります。現在は、女性のショーツでの使用が多いですが、近代までは、男性のズボンに見かけることが主流でした。
近代までの男性用ズボンでは、股からお尻にかけての位置にクロッチがつけられているものがありました。また、現在の男性用タイツでは、前のほうにありますね。女性用のショーツの場合は、絶対にデリケートゾーンに密着する位置につけられています。
パンツのクロッチは女性専用の表現
下着の形が進化した現在では、「クロッチ」といえば、女性のショーツ専用の表現となっています。この言葉を聞いて、男性の下着やズボンを想像する人は、いませんよね。男性の想像でも同じようで、一部のフェチの方は、クロッチ部分にこそ魅了されるのだとか。世の中には、いろいろな性癖の人がいるんですね。
ちなみに、日本にパンツが入ってきたのは、明治になってからのことです。着物がメインの時代だったので、女性は下着を履かないのがスタンダードでした。女性にとっては革命的な出来事ですね。しかし、男女ともに本格的にパンツを履きはじめたのは、戦後になってからのことです。
日本人にとって珍しかったパンツは、今ではありふれたものですね。どんな女性でも、下着・ショーツは、一定数収納していると思います。
パンツのクロッチがある理由は?
パンツのクロッチがある理由①デリケートゾーンの保護
パンツのクロッチがある理由の1つ目は、デリケートゾーンの保護のためです。現在の女性用のショーツには、さまざまな素材が使用されています。ポリエステル製などの化学繊維は、強くてシワになりにくい反面、直接デリケートゾーンに密着させるには、硬すぎるというデメリットがあります。
華やかなデザインを重視するために、総レースや刺繍のショーツなどもありますね。この手のタイプは、若干ながらデコボコした感触になっています。クロッチの布は、綿やシルクが大半です。肌触りがよく柔らかいため、クッションとなって、硬い素材やデコボコした素材からデリケートゾーンを保護してくれます。
また、サニタリーショーツには、ダブルクロッチと呼ばれるタイプのものがあります。クロッチと表面の生地の合間に隙間があり、羽つきナプキンの羽が収納できるようになっているものです。羽が足のつけ根部分にあたり、擦れるのを防ぐための工夫です。
パンツのクロッチがある理由②汚れ対策
パンツのクロッチがある理由の2つ目は、汚れ対策です。女性のデリケートゾーンは、自浄作用の一環としておりものが分泌される仕組みとなっています。生理の周期や健康状態によっては、量が多かったり、水っぽかったりすることがありますね。汚れが外側の衣類に付着しないよう、クロッチで2重の布があてられているのです。
また、生理のときは、経血がもれる危険性もあります。クロッチがあるのとないのでは、下着で吸収される割合も違うので、こちらも衣類の汚れ防止になっています。サニタリーショーツの場合、クロッチ部分の幅を広くしたり長くしたりすることで、より多くの汚れに対応しています。
クロッチが吸収する、おりものや経血などは、健康のパロメーター的役割を果たします。不自然な色や、いつもと異なる質感など、おりものでチェックすることができます。汚れ対策のためのクロッチは、女性にとって、大切なメリットをもたらしてくれているんですね。
パンツのクロッチがある理由③ショーツの強度アップ
パンツのククロッチがある理由の3つ目は、ショーツの強度アップのためです。クロッチがある部分は、歩いているときなど、他の衣類と擦れる場所でもあります。また、繊細な素材のショーツは、手洗いで擦りながら汚れを落としていきますね。股部分は、意外と摩擦が集中しやすいという特徴を持っているのです。
また、ナプキンやおりものシートなどは、クロッチ部分に貼り付けて使用します。2重となっている布がなければ、剥がした際にかかる負担で、ショーツ全体を痛めてしまいます。布がもう1枚あるだけでも、ショーツの強度は格段に違ってきます。
クロッチが誕生したそもそもの理由が、乗馬ズボンの補強のためでした。乗馬を趣味とする人や、カウボーイなどの間で需要が高まり、使用される範囲が広がっていきました。アメリカ西部で活躍していたカウボーイ御用達の技術が、現在では女性のショーツに応用されているなんて不思議ですね。
パンツのクロッチが痛い時の対処法は?
肌トラブルで痛い時の対処法!合う素材をチェック
痛い時の対処法の1つ目は、肌トラブルを感じたときの対処法です。女性のデリケートゾーンは、蒸れや擦れなどで、肌トラブルを起こしやすい部分です。かぶれて痛いと感じたら、使用を中止して素材が自分に合っているかをチェックしておきましょう。
合成繊維ではなく、通気性のよい綿や、人間の肌との相性がよいシルクなどがおすすめです。技術の進歩で、米ぬかから紡がれた低刺激の繊維や、人間の細胞膜と同じ成分を利用した下着などもあるので合ったものを探してみてください。
痛みがひどい場合は、デリケートゾーン専用の塗り薬を使用したり、産婦人科や皮膚科で相談したりするようにしましょう。きちんとしたケアを忘れずに対処してくださいね。
縫い目があたって痛い時の対処法!下着のデザインを変更
痛い時の対処法の2つ目は、縫い目があたってしまうときの対処法です。通販での買い物が簡単になった現代では、フランスやイタリアといった、海外の高級ランジェリーだって手に入れることができます。ここで注意しておきたいのは、これらの下着は、西洋人の体型に合わせてデザインされていることです。
とうぜん女性のデリケートゾーンの形も、異なる部分が出てきます。そのため、本来クロッチが密着すべき部分に、縫い目があたってしまい、痛くなってしまうことがあります。下着のデザインを変更して、縫い目があたらないタイプのものを選ぶようにしましょう。
国内で製造された下着であれば、体型の違いによる縫い目の問題も回避できます。それでもあたって痛いと感じる場合は、縫い目が表にくるようなデザインもあるので、試してみるのもオススメです。
位置がズレて痛い時の対処法!ピッタリのサイズを選ぶ
痛い時の対処法の2つ目は、クロッチの位置がズレたときの対処法です。位置がしっくりこなくて、痛みを感じる場合は、下着のサイズが合っていない可能性が高いです。小さすぎてくいこんでしまったり、ゴム部分の締め付けがきつくなりすぎたりしている可能性があります。
女性の体はむくみやすいので、生理中のことなども視野に入れて、自分にピッタリのサイズを選ぶようにしましょう。痛みに対処できて、ボディラインも綺麗になるので、ただしい選び方を心がけてくださいね。
バストの測り方もあるので、上下一式ピッタリとしたものを探すのに便利ですよ。