近年、着物を普段着として着る人が増えています。おしゃれなデザインの着物と帯を組み合わせたカジュアル着物がトレンドとなっています。今回は着物の種類や帯の種類、色などの合わせ方のルールをご紹介します。また着物と帯の組み合わせコーディネイト例もご紹介しますので、参考にしてください。

着物の種類とは?

着物の種類①小紋

着物の種類1つ目は、小紋です。小紋とは着物全体に細かな柄や模様がついている着物を指します。小紋は上下に関係なく柄や模様がついているため、おしゃれな着物として普段使いなどに使用されることが多い着物の種類です。

着物の種類②喪服

着物の種類2つ目は、喪服です。喪服の着物には2種類あり、柄や模様がなく真っ黒な黒喪服はお葬式などで着用する着物です。茶色やグレーなどの地味なカラーの喪服を色喪服といい、親族は三回忌以降に着用するのが一般的となっています。

着物の種類③色無地

着物の種類3つ目は、色無地です。色無地とは名前の通り、柄や模様がなく無地の着物のことを指します。無地のシンプルなデザインで、普段使いからセミフォーマルなシーンまで幅広く着用することができます。家紋を入れて礼服とする場合も多い着物の種類です。

着物の種類④付下

着物の種類4つ目は、付下です。付下げは着物の縫い目に柄や模様がかからないようになっており、飛び柄や小さな柄のものが多い着物です。付下は価格も他の着物に比べて安いものが多いのも特徴です。柄や模様のバランスが良いので、ちょっとしたパーティーなどで着物を着たいという女性にもおすすめです。

着物の種類⑤訪問着

着物の種類5つ目は、訪問着です。付下と混合してしまう人も多い訪問着は、大きく広げた時に柄や模様が繋がっており、下付と違って縫い目に関係なく柄や模様がデザインされています。訪問着は大きなパーティーや結婚式など、フォーマルなシーンで着用されることの多い着物です。

着物の種類⑥振り袖

着物の種類6つ目は、振り袖です。未婚女性が着用する着物で、他の着物よりも袖が長いのが特徴です。長い袖が振られて揺れることから、振り袖と呼ばれています。振り袖の中でも最も格の高い大振り袖と、成人式で着用されることの多い中振り袖、袖の1番短い卒業式などで着用される小振り袖があります。

着物の種類⑦色留袖・黒留袖

着物の種類7つ目は、色留袖と黒留袖です。留袖とは格の高い、主に結婚式で着用される着物です。黒で統一された留袖を黒留袖といい、黒以外を色留袖といいます。裾にのみ柄や模様がデザインされており、模様の位地が下になる程年配向けとなります。

帯の種類とは?

【格式別】帯の種類①袋帯

格式別の帯の種類1つ目は、袋帯です。袋帯とは表と裏の生地が分かれており、長さが1番長い帯です。カジュアルからフォーマルまで様々な種類があるのも特徴です。

【格式別】帯の種類②名古屋帯

格式別の帯の種類2つ目は、名古屋帯です。名古屋で考案された帯で、袋帯よりも簡単につけられるので若い女性にも人気の帯です。袋帯よりも短めで、柄や模様によってカジュアルからセミフォーマルまで使える帯です。

【格式別】帯の種類③半幅帯

格式別の帯の種類3つ目は、半幅帯です。半幅帯はカジュアル着物で良く使われる帯で、小紋の着物や浴衣などに合わせる帯として定着しています。袋帯と同様に表と裏の生地が分かれており、幅が半分の帯を半幅帯といいます。

【格式別】帯の種類④ファブリック帯

格式別の帯の種類4つ目は、ファブリック帯です。ファブリック帯とは着物屋くるりが名付けた帯で、細長く他の帯と違い芯が入っていません。そのため柔らかく、どんな形にも結べることから若い人のカジュアル着物に使われることの多い帯です。

【模様別】帯の種類①全通柄

模様別の帯の種類1つ目は、全通柄です。帯全体に柄や模様のある帯です。帯のどこを合わせても綺麗に柄を見せることができるので、どんな結び方でも対応できる帯です。帯全てに柄や模様が入るため、コストがかかり価格も高価なものが多いのが特徴です。

【模様別】帯の種類②六通柄

模様別の帯の種類2つ目は、六通柄です。帯の6割に柄や模様があることで六通柄という名前がついています。1周目の隠れる部分のみ柄や模様がないのが特徴です。全通柄よりも柄や模様が少ない分、手に取りやすい価格になっています。

【模様別】帯の種類③お太鼓柄

模様別の帯の種類3つ目は、お太鼓柄です。帯の太鼓やタレと呼ばれる部分や前方に柄や模様があるので、結ぶ時に目安となり初心者でも簡単に結ぶことができます。飛び柄やポイント柄とも呼ばれています。

着物と帯の合わせ方のルール3選

着物と帯の合わせ方のルール①格式を合わせる

着物と帯の合わせ方のルール1つ目は、格を合わせるということこです。格とは形や模様などによって決まり、この格が合っていないとバランスの悪い着こなしとなってしまいます。着物と帯の格を同等か、帯の格を着物の格より高くすることがルールとされています。しかし近年では厳しいルールはないようです。

若者にも着物を着てもらうためにとカジュアル着物が広まっており、高級やフォーマルな印象ではなく普段着として使えるタイプも増えています。着物と帯をバランス良く合わせるには、カジュアル着物にはおしゃれな柄の帯、セミフォーマルの着物なら派手目な帯、フォーマルなら高級感のある帯という考え方がおすすめです。

着物と帯の合わせ方のルール②色合いを合わせる

着物と帯の合わせ方のルール2つ目は、色合いを合わせるということです。近年、普段着として着物を身につける人も増えてきています。洋服と同じような色の合わせ方で、落ち着いた上品な色の組み合わせから、派手な色の組み合わせなど自由度が広がっているので格式などと合わせて決めると良いでしょう。

色合いの組み合わせは洋服と同じで、全体のバランスと演出したい印象で決めると良いでしょう。淡いピンクやベージュの着物の帯の合わせ方は、同じ淡い色の帯を合わせることで柔らかな印象になります。キリッと大人っぽい着こなしの合わせ方は、黒の着物にゴールドの入った帯でゴージャスさと上品さが演出できます。

着物と帯の合わせ方のルール③素材を合わせる

着物と帯の合わせ方のルール3つ目は、素材を合わせるということです。着物や帯は素材によっても印象が異なり、全く違う素材を合わせてしまうとアンバランスになってしまいます。糸を染色して織り上げられた織りの着物には織りの帯など、素材の合わせ方に注意すると上品で洗練された印象になります。

洋服と同じように着物も人によって似合うカラーがあります。肌の色や髪色、瞳の色などによっても似合うカラーが違ってきます。