会場内は、ジョーカーやワンダーウーマンなど、思い思いのコスプレ衣装に身を包んだ観客たちの姿もあり、この日を心待ちにしていたアメコミファンたちで盛り上がりをみせた。一番賑わう週末23日のホールHでは『シャザム!~神々の怒り~』のプレゼンテーションが実施され、主演のザッカリー・リーヴァイ、アッシャー・エンジェル、ジャック・ディラン・グレイザー、ルーシー・リュー、そして監督を務めるデイビッド・F・サンドバーグが登場。

ザッカリーは、最新作について「超人的な力をどう使いこなすかということだけでなく、スーパーヒーローとしての自分と普段の自分という2つのアイデンティティの間でどう折り合いをつけるか、という問題に直面する。そんな展開は、皆が共感できる、興味深くて、より現実的な側面をシャザムという物語のアークに与えてくれていると思う」と主人公のビリーが思春期ならではの悩みを抱える様子も作品の重要なポイントとなることを教えてくれた。

その後、会場内で世界解禁された特報は、ザッカリーの言葉通り、ヒーローとしての自身のあり方に悩みながらも世界を守るために新たな敵と戦うシャザムの様子が印象的な映像となっているほか、ドラゴンが登場するなど前作よりも一層パワーアップした迫力のアクションシーンもあり、会場でいち早くその映像を見た6500人の観客たちからは大きな歓声と拍手が上がった。

コミコン会場を大いに盛り上げた特報は、見た目はオトナ、中身はコドモの半人前ヒーロー・シャザムことビリーが、シャザムの姿に変身したまま、小児科医に向かって自分がヒーローとして未熟で、バットマンやアクアマン、フラッシュなどのほかのDCヒーローと自分を比較して、この力に見合わないという悩みを告白するシーンから始まる。

また、ビリーと一緒にグループホームで暮らすほかの5人の子供たちも、魔術師からビリーと同じスーパーパワーを授かり、みんな好き勝手にやって困っているという思春期らしい家族への悩みも吐露している。

続いて、魔術師から神の娘たちがやって来るという話を聞かされたビリー。「力を返してもらおう」と襲い来る神の娘たちに、家族の力で立ち向かおうとするビリーだったが…。やがて、巨大なドラゴンが街を破壊し始め、自分の手には負えないと嘆くビリーだが、大切な家族を守るため、そして世界を救うため敵に立ち向かっていく。神々の怒りに触れてしまったビリーの運命はどうなっていくのか―?

主人公シャザム役のザッカリー・リーヴァイ、ビリー役のアッシャー・エンジェル、フレディ役のジャック・ディラン・グレイザーら前作からの主要キャストが続投。さらに、アトラスの娘へスペラを『クィーン』(06)のアカデミー賞女優ヘレン・ミレン、カリプソを『キル・ビル』(03~04)のルーシー・リューという二大女優が演じ、『ウエスト・サイド・ストーリー』(21)のマリア役でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞した新鋭レイチェル・ゼグラーもキャストに名を連ねる。監督は『シャザム!』に引き続きデイビッド・F・サンドバーグが務める。