貯めた預金で「投資を始めたい」と思いつつ、何から始めていいかわからず悩んでいる人も多いでしょう。それに、20代は学業や仕事で忙しい大事な時期です。資格取得や趣味、人脈作りなど、やりたいこともたくさんあるはず。専業投資家のように、365日ずっと投資のことを考えたり、常に株価をチェックしたりできるわけではありませんよね。
そこで今回は選択肢のひとつとして、米ドルの外貨預金を紹介します。「投資に興味はあるけどリスクが怖い」「勉強のために投資を始めてみたい」と考えている人は要チェック!
外貨預金とは?メリットを簡単に解説
外貨預金とは、“外貨でお金を貯めること”です。株式や投資信託のような商品を購入するわけではなく、日本円を外貨に交換して預金します。外貨で貯めるメリットは3つあります。
メリットその1 日本円と比べて高い利息がつくかも
1つ目は、日本円で預け入れるより高い利息を受け取れる可能性があることです。銀行に預金をすると利息=金利が付くことを知っていますか?
日本では低金利環境が継続しており、普通預金金利は、0.001%程度で低く設定されています。しかし海外を見渡せば、金利の低い国ばかりではありません。金利の高い国の通貨で預金をすれば、日本円で預金をするより高い金利を享受できるケースがあるのです。
メリットその2 “リスクヘッジ”ができる
2つ目は、通貨の分散によってリスクヘッジができることです。リスクヘッジとは、「将来起こるかもしれない危険を回避」するための対策をとること。
たとえばインフレになった場合――インフレとは、「物価が上昇することで、相対的に貨幣価値が下がってしまうこと」ですが、物の値段が2倍になれば今持っている日本円の価値は2分の1になってしまいますよね。
もし日本でインフレが起きたら、何もしないままだと円預金残高の価値が目減りしてしまうリスクがあります。しかし日本でインフレが起きたとしても、外貨預金は直接的な影響を受けないため、インフレ対策として力を発揮するといえるのです。
メリットその3 為替の変動によって利益を得られるかも
3つ目は、“為替変動による利益”を狙うことができる点です。
ニュース番組で「現在の外国為替市場のドル円相場は1ドル108円50銭~」といった情報を耳にしたことがある人も多いでしょう。そう、円やドルの価値は常に変動しているのです。
たとえば「1ドル100円」の時に10万円を外貨に換えて1,000ドルを保有できたとします。その後ドルの価値が上がり、「1ドル=110円」になったタイミングで保有している1,000ドルを日本円に換えれば、11万円となります。つまり、1万円分得をするのです。
外貨預金では預け入れ時・引き出し時ともに手数料がかかりますが、この手数料差し引き後、外貨預金を始めたタイミングよりも外貨の価値が高くなれば利益を得ることができます。逆に、外貨の価値が下がれば損をしてしまう可能性もあります。このように外貨預金にはさまざまなメリットがありますが、投資商品である以上、リスクもあることはしっかりと理解しましょう。
ちなみに前述した手数料は各通貨によって異なるため、外貨預金を始める際に確認しておきましょう。また利息や為替変動で得た利益には税金がかかります。税金についてもあわせてチェックしておくといいですね。
20代にはなぜ「米ドル」の外貨預金がいいのか?
外貨預金の通貨にはたくさんの種類があり、米ドル(アメリカドル)・豪ドル(オーストラリアドル)・英ポンド(イギリスポンド)などが挙げられます。さまざまな通貨がある中で、なぜ初心者には「米ドル」がいいといわれているのでしょうか。
米ドルは「基軸通貨」と呼ばれています。「基軸通貨」とは、各国通貨の価値基準として用いられ、世界各国の取引で使われている通貨のこと。それだけ信頼性の高い通貨といえます。
そのうえ米ドルは日本人にとっても比較的馴染みのある通貨。海外旅行で米ドルを使った経験がある人も多いはずです。また米国の政治・経済に関する情報は、日本にいても入手しやすいといえます。
これらの理由から米ドルは、初めて外貨預金をする20代にとっても比較的始めやすい通貨だと言えるでしょう。