夜が更けるにつれもののけや魑魅魍魎(ちみもうりょう)、異界のモノたちが動き出す。昭和初期に建てられた各部屋と現代アーティストたちの作品が一体となる様も見どころです。
造形作家の中里繪魯洲氏が、樹と人間、馬と人間の立場をさかさまに置き換えて、夜の奥深く、見えることのない世界を表現。夢か幻かをただ心に問う静かな空間です。
福岡県八女市にある「伊藤権次郎商店」は、天保7年(1836年)より提灯の製造販売する、九州で最も古い提灯屋です。繋げた竹ひごを螺旋状に巻いた八女提灯には、骸骨や百鬼夜行が描かれ、怪しげな光と影を投げかけます。
人が寝静まった丑三つ時。この世のものではないモノたちが集い宴会をしています。「壁抜け猫又」や「地中より生まれる」など、造形作家の小澤康麿氏が怪しげな猫たちをこの世に送り出しました。「星光の間」に飾られている作品はすべて購入可能です。
可愛らしくもシュールな猫の粘土造形を得意とする作家細山田匡宏氏は、コロナ禍をおぞましい生物として表現。商業利用されて今や瀕死のアマビエが「ニンゲンコワイ」とダイイングメッセージ。本当のもののけは、ヒトですか……。
彫刻家オオタキヨオ氏が、京行燈をモチーフに3Dプリンターで制作した作品は、角度によって黒い塊に見えたり、光を透したりする不思議な立体物です。
木材を炭窯で炭化させたあと、成形し磨き上げる炭化彫刻家ヒョーゴコーイチ氏。真っ黒な炭の表面には、光と影の木目が現れ、独特の質感が生まれます。手で触れられる見本もありました。
新潟に本社を置く印刷メーカー「第一印刷所」は、長岡 花火大会をモチーフにした「かみはなび」を展示。微細な切り絵加工された紙のパーツを組み合わせた立体造形です。
百物語では、百話を語ると怪異が起こるとされ、九十九話で打ち止めが慣わしですが、百話目になろうとするとき、または百話目が終わるときに現れると伝え聞く鬼女「青行燈の幽霊」を、日本画家の園田美穂子氏が描きます。くっきりとした組子障子とはかなげな鬼女の姿が、現実とも幻ともつかないアンビバレンスな雰囲気をかもします。
夜と朝の狭間にある、夢うつつなまどろみの世界を「生け花 古流かたばみ会」の次期家元・大塚理航氏が大胆に表現。風をイメージした反物や光を表す球体、オリジナルのアロマの香と窓の外の緑とが清々しさを演出。窓外の雰囲気が天候や時刻によって変わるため、何度でも観ておきたい作品です。
幽霊のように存在感の薄い透明な着物に、血を思わせる赤い花が増殖する生命を感じる作品。足元には枯葉が盛られたお膳が並び、狐に化かされたような、遠い記憶を呼び覚ますような、不思議な料理が盛られます。
【ホテル雅叙園東京】の文化財「百段階段」で行われる怪談百物語。酷暑と言われる今年の夏こそ“あやかし”の世界をのぞいてみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:ホテル雅叙園東京>
提供・beauty news tokyo(美容もファッションも!“キレイ”を愉しむニュース&話題を毎日配信)
【こちらの記事も読まれています】
>減量成功で体重54kg→47kgに。痩せやすい体質に変わる【1ヶ月ダイエット】
>ウエストに付いた贅肉スッキリ。毎日1分【お腹周りをほっそりさせる】簡単習慣
>続けるほど太ももが細く。1日1セット【骨盤を整えつつ細脚に導く】簡単習慣
>太りやすい体質なら必読。食べることが好きでも【体型&体重キープ】を叶えるコツ
>半年でB⇒Fカップを実現!! 美乳研究家・MACO先生の【育乳の秘訣】って?