浦安市と聞いてすぐに思い出せなくても、「ディズニーランドがある所」と聞けばすぐに思い出す。そんな浦安ですが、侮るなかれ?!爽やかな海風が通り抜ける街中に踏み込めば、そこには新旧を交えた立ち寄りどころ、遊びどころが沢山あります。今回は、浦安駅を起点に、漁師町の頃の面影を残し、散策路も多い元町エリアにあるオススメの観光スポットをご紹介します。
浦安の元町エリアとは、どんなところ?
埋め立て地ではないエリア
1889年、堀江(ほりえ)・猫実(ねこざね)・当代島(とうだいじま)の3つの村が合併して浦安村が誕生しました。川と海に囲まれた浦安では、漁業と農業が人々の生活を支えていました。
水害も多く発生した浦安では、漁業権の放棄によって埋立や開発が進みます。現在の浦安市は4分の3が埋立地で形成されていますが、元町エリアは浦安市では唯一埋立地ではない場所です。
昔の姿を残しつつ発展した、元町
入り組んだ路地裏や古い木造家屋、煙突が空に伸びる銭湯、点在する神社やお寺には趣があり、魚や水鳥が集まり「べか舟」がユラユラと水面に浮かぶ境川の様子などは、元町ならではの景色です。昔ながらの漁師町の面影を残しつつ、都市化の波を受け入れ発展してきました。
元町の魅力と見どころ
今回の起点となる東京地下鉄東西線の浦安駅周辺には、魚市場やカフェ、レストランなどがあります。そして、街中へ進むとすぐに見える境川に沿って散策すれば、神社やお寺、博物館、公園などの立ち寄りどころがあります。浦安の元町エリアは、休日の散策スポットとしてもオススメの場所なのです。
それでは、元町エリアにあるオススメの観光スポットをご紹介します.
【1】浦安魚市場
浦安魚市場は浦安駅から徒歩3分のところにある大型駐車場も完備した市場で、元町を代表するスポットの1つです。現在は34の店舗が入り、魚介類を中心に精肉や野菜などを販売しています。
プロの目利きが取り揃える高品質の商品、一般家庭向けの少量販売や市場ならではの対面販売が、漁師町の頃の浦安から続く根強い人気の理由です。
別の記事「切り身1枚からあるよ!」和気あいあいで庶民的な街の台所、千葉・浦安魚市場に行こう!では、浦安魚市場の見どころを紹介しています。ぜひ、こちらもご覧になってみてください。
【2】猫実珈琲店
浦安駅から徒歩5分のところにある、猫実珈琲店。心地の良い音楽とインテリアで迎えられる店内では、美味しい珈琲やデザートがいただけます。
本の販売や読書会、軒先フリーマーケットなども行われていて、とても温かみのあるコミュニティースポットでもあります。また、Urayasu Mapという元町エリアの散策スポットを紹介する地図も無料で配布しています。
珈琲はテイクアウトできるので、近くの中央公民館や公園などでいただいても良いですね。また、こちら猫実珈琲店お土産セレクションもお見逃しなく!猫の顔や肉球の形がとても可愛い手作りの「猫実もなか」は、浦安のお土産に最適です。
【3】さつまや
大きな剥き身のハマグリを串に刺し、秘伝のタレを付けながら柔らかく焼き上げた焼きハマグリは、浦安名物として高い人気を得ています。酒のつまみにそのままいただくも良し、またお茶漬けや炊きたてご飯に混ぜるのも良し。煮物の出汁として使っても美味しいです。
【4】境川
利根川水系旧江戸川の分流である境川は、浦安の繁栄には欠かせない存在です。海に囲まれた浦安では井戸水の塩分も高く、江戸川から流れてくる境川の水が大切な飲料水でもありました。そうして、人々が境川の両脇に住むようになり、村や町へと発展していきました。
元町の歴史的建造物や神社などが境川に沿うように点在しているのは、かつて栄えた漁師町の頃の面影です。その情緒溢れる境川の姿は、フーテンの寅さんでお馴染みの『男はつらいよ、望郷篇』のシーンにも登場しています。
【5】清瀧神社
1196年に創立した神社で、海の神様の大棉津見神(おおわたつみのかみ)を祀っています。大津波の被害で1855年にも建て替えを余儀なくされましたが、費用は村人が長年に渡って積み立てて用意したそうです。
拝殿の後ろにある本殿には精巧な彫刻が施されていて、浦島太郎や竜宮城などの見事な浮き彫りを見ることができます。